1章/メイン/G1016_ブリテン分断作戦⑤

壊せなかった壁と誘惑

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【グリートーネア】
仲良くしたいんです、ネアは
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【ラシア】
どいて、ください
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【グリートーネア】
あなたは覚悟を決めて道を選んだのに
ろくに役にも立たず、逃げて来た
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【ラシア】
やめて、ください
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【グリートーネア】
同じ境遇にいると思っていた彼女は既に美しくて
お友達はひとあし先に行ってしまった
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【ラシア】
やめて
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【グリートーネア】
その姉は皇太子殿下に小鳥と可愛がられ
あなただけが違う、あなただけが醜く見苦しい
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【ラシア】
やめて!!
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【グリートーネア】
あなたは巨大なチカラを秘めているのに
アイツらをまとめて倒せるくらいのチカラを
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【ラシア】
私が…?
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【グリートーネア】
人間、食材の新鮮さがわかるように
ネアたち、活きの良い因子がわかるんです
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【グリートーネア】
あなたは自らを抑えつけている
ネアたちならあなたを救ってあげられる
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【グリートーネア】
チカラが──欲しいでしょ?
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【ラシア】
チカラ…
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【グリートーネア】
なっ………!
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【グリートーネア】
どうして…ネアはルーシャス様が…
あなたの主が望むようにしてあげたのに…
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【グリートーネア】
彼が望んで、ネアを求めたから
ほかの姉妹の誰でもなくネアを…だから――
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【ヴェルナルス】
魔女の嫉心ゆえの浅知恵に
これ以上身を削ることはない。退くぞ
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【ラシア】
ま、待ってください!
まだ私は――
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【ヴェルナルス】
そもそもこの戦いは
GS(ゲシュタルト・シフト)の重要性を見極めるためのものだった
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【ヴェルナルス】
お前はじゅうぶんな働きをしたうえで
退き際を見定める目を持っていた。誇れ
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【ラシア】
…ごめんなさい、ヴェルナルス様
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【ヴェルナルス】
退かず立ち向かった者(ローラ)を悪く言う気もないがな
彼女は気の毒だったが、回収した
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【ヴェルナルス】
1度くらい負けたといって滅入る必要はない
…勝ったとしても驕るべきではないがな
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【ラシア】
魔女は…どうします
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【ヴェルナルス】
ああ、しまった
ついやってしまったな
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【ヴェルナルス】
黙っていてくれるか、ラシア
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【ラシア】
ええ…っ?
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【ヴェルナルス】
口実が思いつかないのでな
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【ラシア】
…はい、ヴェルナルス様
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