「あなたが隣にいる。それだけでこの困難も
たやすく乗り越えていける気がします」
「ひとつ誓いを立ててもらえますか？」
………
恥ずかしい、恥ずかしくない、恥さらし
初めて、始めて、ハズせない、恥ずかしい──…
あああああ～～～～…っ
助けてぇ………
「なんなりと」
…！？先輩…
こんな遅くまで…
か、陰なる努力…
見つかっちゃいましたね…
- 練習なら付き合うのに
- 本当は嫌だった？
言ってくれれば
練習なんていくらでも付き合うのに
そんな！！恥ずかしい！！
先輩の前でそんな
恥ずかしいって…
本番はもっとたくさんの人が見るよ
そ、それはそうなんですけど…
でも、やっぱり恥ずかしくて…
もしかして、本当は嫌だった？
芝居の主役なんて
ごめん。俺が推薦したせいで…
あ、謝らないでください！！
確かに、人前に立ってなにかするのとか
本当はちょっと…いえ、だいぶ苦手で
隠れて、支えて、その方が性に合うし
本来であれば裏方に徹したかったですけど…
でも、頑張ると決めたのは私なので…！
…演出家が言ってた「自分しか持ってないモノ」
ってわかったのか？そういえば
はい。私の恥です
恥…？
ギネヴィア様は、スゴいですね
あんな大勢の前で演説までされて──
私はうまく、いきません…
デキるフリさえ
デキるフリって…なんでそんなこと
…先輩のせいなんですよ
諦めきれないのは
俺の？
期待に応えられない自分が嫌で
出て行けるような場所もない
…外では多くの人が活躍していて
それもうまくいかずに敗れていく…
兄をＧＳしたにもかかわらず
その責任から逃げ続けて…
表に出たくない。隠れていたい。独りでいたい
役目から逃げたい。誰か代わって欲しい
表舞台からはずぅっと離れていたほうが
むしろ誰かのためになると思っていました
…
ですがあの日…
先輩に出会った日から
雷に打たれたようで、私──
学園でひとりきり、武器を振り回し続けて
名も…立場も、変え続けた先輩の話を聞き…
胸が躍りました
先輩に近づきたいんです。私