余は惰眠を貪る民が嫌いだ
甘い信頼が睡眠を誘う
寝首をかかれぬか疑うこともなく
死の予感を持たず寝る者など
使い物にもならんよ
…ルーシャス
リンゴ狩りをやり、祭りをやり、騒ぎ
惚れた腫れたで一喜一憂、師弟で要らぬ悶着
クッククククククククククク
アッハッハッハッハッハッハッハ
なにが、なにが、おかしいのよ…！！
いやね、そなたでなければ
暴れ馬は…ああはならなかったかもと思ってね？
ガラハッドを穢したのは
貴様らだろう…！
そこに転がる最強騎士もそうだが
まあ殺さぬよう加減した結果敗れたわけだ
ギネヴィア…そなたは加減する力量すらなく
無我夢中で勝利を求めた
…ッ！？
…本当を言えばギネヴィア
そんなそなたが好きでね
わたしは、嫌いよ
これまでもこれからもずっと…！
その深みのない薄氷のような見栄
奥に透けて見える独占欲
「ずっと誰かの一番でいたい」
「自分だけを見て欲しい」と
「飾り立てたわたしを見て！」と
その目の覚めるような薄情さは
我が母君のように気色悪く思えた
振り回してやれば万華鏡のように
綺麗さと奇妙さがくるくると回る魅力
実に美しかった
…そんなことのために、ギネヴィアを…！
その脆き殻の奥
紅色の性根を見せてくれ