いーやーだーね！！
夜露に濡れて
草のベッドでお眠りになりますか？
野宿全般お断りだよ！
わがままだなあ
誰のせいでここまで来たと思ってるんだ！？
ウッ
- ひとりで帰るという手もある
- どのみち探索に出た
- 高貴な人間には耐えがたいか
パーシヴァルが
ひとりで帰るという手もある
ここんな夜道をひとりで行けっていうのかい！？
こここんな夜道を！！ひとりで行けって！？
２回言った…
暗いの怖いんだ…
夜は危険がいっぱい！！
ガラハッドが先走らなくても
どのみち探索には出なければならなかった
ウッ
予定が前倒しになっただけだ
野宿だっていつかはしなきゃいけなかったはずだ
そ、そーだそーだ！
私が言えた義理じゃないけど、そーだそーだ！
ギー！ちゃんとした遠征の予定が立っていれば
こちらだって野宿の準備だってしたさ！
折りたたみのベッドとか！持ってきたさ！
それをぉぉ
私は運びませんよ。パー坊
ギー！
高貴な人間には耐えがたいか
俺たちは全然平気なんだけどなあ
ハァッッ！？
ああ～、ねえ～、私もコルベニックの姫だけど
この程度の野宿は平気なんだけどなあ～
私もパーシヴァル様と同様の出自ですが
野宿ごとき余裕でこなせますねえ
ど、同調圧力！！卑怯だ！！
個人の意思を尊重しないやりかただ！！
いーさ！その代わりボクの高貴な寝顔を
見せる気はないからね！！下賤な民たちにはっ！
私、結構高貴な身分だけど
確かに
うるさい！！ボクはひとりで寝るからな！
誰も来るんじゃないぞ！！
ウワーーーーーー！
うるさいなあ、いちいち
人がいるー！！
騎士様…お、お助けを…
た、助けて欲しいのはコッチだよ！
びっくりしたなーもー！
化け物に追われて、ひ、必死にここまで…！
外に出ようにも恐ろしくて、出られず…っ
…フッ、ボクに助けを求めるとは良い心がけだね
婦人の望みを叶えるのも高貴なる者の務めだ
そ、それでは夜が明けるまでおそばに…
寄り添っていていただけますか、騎士様…？
ええっ！？ええ～っ！？そっ、そんな
えー、そんなそんなあ～！？
なに、このトントン拍子感…
あの人…都合良すぎるんじゃない？
- どうして騎士だとわかった？
- パーシヴァル、戻ってこい
- おやすみ、パーシヴァル
どうして騎士だとわかった？
………え？
この暗闇で
どうしてパーシヴァルが騎士だと？
こ、言葉遣いですとか
雰囲気ですとか
そんなに迷いなく
騎士だと断定できるものか？
パーシヴァル、戻ってこい
指図するな！！
わあ、なんというか
言い寄られて舞い上がってるなあ
この人の気持ちに寄り添っているだけさ！
高貴なる者の務めとして！！
あの子のこんな姿は
こんなところで見たくなかったですね…
おやすみ、パーシヴァル
おやすみ！！
野宿もたまにはいいもんだなあ！
いやあ、悪くない悪くない！
パー坊…
では名も知らぬキミ？
キミはボクの仲間のもとへ行くんだ
え？
同性がいた方が安心だろう？
ボクの姉は優しいんだ、寄り添って寝てくれるよ
…パー坊
悪いね。面倒かけるけど、この人と──
………お眠りになります？
ねえ？騎士様？
ウーーーーーーーーーーーワ、魔女じゃん