1章/メイン/L0101_アーサー、死への秒読み2

世の穢れ、歴史の綻び

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【マーリン】
ユーサー様は妖精ニニアンと交わったことで
その血が(けが)れ始めました
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【マーリン】
ニニアンはユーサー様にそれ以上呪いを
背負わせてはならないと姿を消し…
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【マーリン】
ユーサー様は己が穢れたことを知らぬまま
妖精を探し求め、しかし見つからず
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【マーリン】
失意のうちに政略結婚により
アーサー様の母君イグレーヌ様と婚姻を結ぶ
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【マーリン】
やがて穢れはユーサー様の血族──
つまりはアーサー様の内へ…
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【ノワール】
…その穢れこそ
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【アーサー】
世の(けが)れ、歴史の(ほころ)
──バルバロイの因子だ
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【マーリン】
アーサー様は産まれながらにして
バルバロイとなる素養を持ち合わせていました
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【マーリン】
世の救済へ導く妖精から望まずもたらされた呪い
それは世の崩壊を招くバルバロイを誕生させる…
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【マーリン】
私はアーサー様の容態をつねに監視しつつ
聖杯を扱うに足る継承者を待ち続けていました
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【マーリン】
──妖精マーリンが、継承者(あなた)
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【ノワール】
貴方が…ランスロットが言っていた
『王のもとで護られてきた妖精』…!!
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【ノワール】
だとすれば、わからないんですか…!?
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【ノワール】
アーサーがバルバロイにならない方法は…?
ひ、人で居続ける手段はないのか…!?
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【アーサー】
ペレス王も銀卓騎士団も
もちろん長年その手段は探しただろう
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【アーサー】
だがあの末路…己が身を侵してでも
家族を生かそうという決断にしか至れなかった
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【アーサー】
…遅かれ早かれ俺はバルバロイになる
ペレス王を見て改めて確信させられたよ
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【アーサー】
だからさ
そのときが来るまで…
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【アーサー】
学園のために、生徒たちのために
円卓の騎士の仲間のために死ねないか考えていた
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【アーサー】
人として、誰かのために
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