あえて語ろう
胸を張りて
歴史の波に消えゆくとも、平和への戦に身を投じ
キラーズとなった者たちを
歴史の頁に留まる決意、愛する者を見送る誓いで
バイブスを行使した者たちを
これより歴史を紡いでいくはずであった
民たち、学び舎の仲間たちのことを
かけがえのない者たちを代償に得た
この度の大いなる勝利を──
語り継ごう
苦節を共にした戦友すべてに
これからの未来を捧げよう
乗り越えた苦難を、振り返りながら
継承者という進路を強いたというのに
よく、進み続けてくれた…
──ありがとう
登校は
億劫だったろうに
あくびが出るほど
…ならば平和で良かった
後の歴史がどう語るかはわからない
騎士の名と武器の銘
多くの物語が紡がれることだろう
アーサーが宮廷の歴史家には言い含めていたよ
自分を歴史に遺すのならば──
荒唐無稽な巨人と争い、妻も国も盗られ
目一杯無様な死に様になるよう描いてくれと
どうして？
バルバロイという歴史の消失点を乗り越えるべく
皆が命を賭した
それを強いた元凶こそが
アーサー自身だから…だそうだ
俺も付き合うよ
なに？
俺のことも…歴史に目立たないような
ありきたりな騎士物語に納めてくれ
罵詈雑言に晒されるような
B級だな
不格好だろ？
お前の想いより出でた劔だけは
千年先まで錆びずに遺ることを願う
感謝する
ともに卓を囲んでくれて