なきごえ
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【フレン】 お揃いが良いとねだられたの、よく |
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【フレン】 私は違うものがいいと言ったら あの子は泣いた |
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【フレン】 だから結構仕方なく…合わせてたところあったの この子は私がいなきゃだめなんだと思ってた |
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【フレン】 なのに、「はじめまして」…だあって |
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【ルーシャス】 …母上もそうだったよ |
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【フレン】 ? ルーシャスくんの、お母様? |
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【ルーシャス】 幼きころ、ローマの所有物であったブリテンで 我が家族はバルバロイに貪られた |
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【ルーシャス】 ユーサーが仕向けたバルバロイだ ブリテンにいたローマ人は一族郎党喰われたよ |
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【ルーシャス】 余は母上と大陸に逃げ延びてね 命からがらだ、肝を冷やしたよ |
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【ルーシャス】 だが日に日に 母上はおかしくなっていった |
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【ルーシャス】 徐々に、だが確実に 余のことを忘れていくんだ…まいったよ |
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【フレン】 …お母様のこと 好きだったんだ? |
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【ルーシャス】 いいや?むしろ憎らしかったよ 幼き余のことを放り眠りにつく女…母親失格だ |
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【フレン】 好きだったんだよ。きっと |
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【ルーシャス】 しまいには 息子を喰らおうとする母親をか? |
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【フレン】 …お母様は、どうなったの |
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【ルーシャス】 今も息災だよ ローマ本国の監獄奥深くでな |
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【ルーシャス】 斬っても打っても殺せぬ化け物になり果てたのだ 当時のローマでは打つ手なしだったのでな |
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【ルーシャス】 いくらローマの兵が優秀とはいえ手を焼いていた 我が母ながら申し訳ない限りだ |
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【フレン】 そんな…ルーシャスくん、君はもしかして── |
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【ルーシャス】 バルバロイに侵された者が至る先は様々だ 記憶をすべて失い、獣になり果てる者のほか… |
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【ルーシャス】 稀に自我を保ち バルバロイと共生できる者もいる |
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【ルーシャス】 ライエンスが確かそうであったか… |
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【ルーシャス】 バルバロイの悪意と同調できたものは自我を保ち その力を行使できるのかもしれんな |
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【フレン】 勉強家だね、ルーシャスくん |
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【ルーシャス】 そなたの妹も侵蝕が進み過ぎた 傷を縫う代わりにバルバロイは記憶を喰らい… |
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【フレン】 私はただ、一緒にいる |
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【ルーシャス】 妹の抜け殻を愛でるか つくづく理解に苦しむな |
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【ルーシャス】 ヴェルナルスにも聞いてみたかったものだ 奴が愚直に信じ続けた愛国心、興味深くはあった |
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【ルーシャス】 愛も絆も所詮は言葉。妄想の産物であろう? 不完全で、脆く、移ろいやすく、信じるに足らぬ |
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【ルーシャス】 ならばあまねく存在を繋げてひとつにする… そんな神たる所業が必要だとは思わんか? |
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【フレン】 …それを成し遂げたあと 神様はひとりぼっち? |
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【ルーシャス】 退屈にはなるだろうな |
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【フレン】 一緒にいてあげようか、ルーシャスくん |
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【ルーシャス】 理解できんな、なぜそうなる? |
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【フレン】 わかりたいと思ったから 君のこと |
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【ルーシャス】 …神を理解しようとは奇特なことだ |
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