ボクは知らないな
『聖杯城の巫女』なんて
ほ、本当だよ！
本当に私──…！
姉上が嘘つきだとでも言う気か！
- 喧嘩か？
- いじめるなよパーシヴァル
なんだ？喧嘩か？
違う！
ボクはまっとうな主張をしているだけだ
喧嘩などと
低俗な表現をしてほしくないね
女の子をいじめるなよ、パーシヴァル
誰がいじめっ子だ、失礼な！
傍から見ていると
少しそう見えなくもないです。パーシヴァル様
なんだって！？
ちょうどいいところに
ノワール様
パー坊…パーシヴァル様を
説得するのを手伝ってもらえませんか
ボクは責務ある者として
まっとうなことを言っているだけだ！
相手は、ボクたち円卓が信用ならないといって
新たに作られた銀卓騎士団だぞ
そういう確執がある相手に対して
呑気でいるわけにはいかないだろう
姉上はともかく
継承者、問題はキミだ！
キミは、フィエナが幼馴染というだけで
無警戒すぎるんじゃないか？
彼女たちは聖杯を見つけるという
共通した目的を持つ仲間です
「聖杯まで案内」なんて
本当にできるかも疑わしいね
ボクらの故郷の城の図書館の蔵書にだって
そんなことを書いたものはなかった！
聖杯に関するものであればココよりも
はるかに多く揃えた
そうなのか？
それは…ええ、そうですね
私たちの故郷は…少し特殊で
聖杯に関する資料が数多くありました
ですが聖杯の場所がわかる力など
本物の妖精でもない限り──
姉上ができると言ったらできる！
姉上は嘘なんか吐かない！
そちらがガラハッドたちを
信用できないと言うのも理解はできる
だが誓って姉上は嘘を言わない
そんなことするわけない
そうでしょう？姉上
う…うん
…できる。できるよ
それが、私の役目だからね