自殺行為にほかなりません
マーリン、私が賛成したのだ
リリアーナとエクセリアの処遇については
彼女らを学園で泳がせることで
こちらにも利がなくはない
彼女らに恩を売ったところで
そう簡単に情報をしゃべるとは思えないが…
ガラハッドやフィエナの信頼を得るには十分
かつての同胞が監禁状態では探索に身も入るまい
反逆の意志あれば
監視役が報せてくれるはずだ
王のもとにはすべて平等…と
お考えなのでしょうね
贔屓は良くないかなあと
国民も学園生徒も騎士も
家族も敵も、偏らぬ感情で処遇を決められる
ですがそれはときに
親しき者の心を締め付けます
…そのつもりでいる
エクセリアとリリアーナの目的は明らかです
ランスロット様としてもそれは不本意では？
王の御身を守護する、彼の意志も尊重する
継承者の劔としての責務も果たす
家族のことも守り切ってみせる
そのために培った力だ
…もっとも強き者は
己の脆さには無関心と見えますね
マーリン
ランスロットも覚悟のうえであろう…
…その覚悟は、ランスロット様…
ノワール様をも苦しめるとおわかりですか？
…ッ！！
…我が王、いかがされた？
…いや、なんでもない！
昼に食べたホットドッグが胃にもたれたようだ
すまん！続けてくれ、義兄さん
…そういうことに、したいのだな？
………
………はぁ
下手な嘘だったな
お前にしては
上手な嘘なぞ
つけた試しがないよ
然るべきときが来たら
助けを求めてお前に叫ぶよ
そのときは
ひとおもいにやってくれ