アタシがサボってたぶんの補習…
ってワケじゃねえよなァ？
どっちかと言えば
ノワールとディナタンのための補講よ
わ、私、サボってましたか…？
他の者よりも学園で学ぶ時間がまだ少ない
お二方に向けたものです
ローマ皇太子殿下に謁見を申し出るんだもの
知識不足で馬鹿にされるのもシャクでしょ？
じゃあアタシはいなくていいよなァ
アタシ謁見しねえもんよォ
特別ゲストをお呼びしております
よろしく頼む
ウワ最強騎士じゃん！！マジかよ！！ヒュー！
最強騎士の最強補講ってことかぁヤッタネおい！
- 教えてくれるのか、ランスロット
- 色々とありがとう、ギネヴィア
- しっかり勉強しよう、ディナタン
なにを教えてくれるんだ、ランスロット
お前たちに知っておいて欲しいことだ
…ランス兄ちゃん
色々とありがとう、ギネヴィア
…気を遣ってくれたみたいで
なに言ってんのよぉ
お互い様でしょぉ
殿下は照れ隠しが下手ですね
しっかり勉強しよう、ディナタン
うん、兄さん
居眠りしちゃっても
私が後で教えてあげるからね？
伝えたいことはひとつ
『ＧＳの必要性』についてだ
なぜ学園が生徒たちをＧＳへと導くのか
皆がお前にもそれを求めるのは、どうしてか
あんだよアタシ授業でやったわ～
イチ抜け～
マァル、いい子にするっ
キラーズには太古に活躍したとされる
伝説の武器の因子が一銘、刻まれている
ってかなんでアタシらにそんな因子があるワケ？
そこんトコどうなんだよ、オニーサンのキラーズ
…明確にはお答えできませんが
バルバロイとの戦いを宿命づけられたゆえ
その対抗手段として宿されている…としか
答えになってねえなあ
そういうとこだぞ
使い手となるバイブスが相手のキラーズ因子を
因枢分解することで銘が解明される──
私はロンゴミアントという銘が
殿下によって明かされ、キラーズとなりました
…因枢分解
こうやってふだん生活しているぶんには
変化は感じないけど…
戦闘状態に入るときは
カラダが強くなった感があるよな
キラーズの素質をもつ人間の形態を
バイブスの力で武器の形態へと移す儀を果たし…
そうして戦闘状態に入ることで
キラーズとバイブス互いの力が乗算式に向上する
乗算…！？
つまり、ふたりの力が高まれば──
武器としての力も、使い手としての力も
人としての限界を超えて高め合える
乗算…っていうのは、ざっと見積もって
そんぐらいかも？って程度の目安だけどね
存在が分解され、戦うべき姿へと最適化される
その強さの源は
ふたりの絆が深まるほど
つよく、なれる…？
想いを共有し、思い出に共感し
互いの記憶を共鳴させていくことで──
その人物の存在の深淵が明らかになっていく
古に刻まれた伝説の武器の力が思い出されていく
それを
それは人ならざる力ゆえ
代えのきかぬ『一命一銘』の契約…
………だから、ノワール
急がなくていい
お前が結ぶべき絆を
ゆっくりと見つければいい
世界の行く末がどうであれ
俺はいつまでも──
お前のことを、待っている
マスター…アナタもまた
ご自身のつがいを見つける必要があります
あくまで導き手である私とは異なる
この歴史における絆の結び目を
俺の、つがい
アナタは継承者
無尽の武器庫と無限の武具を継ぐ者
それらのあいだに紡ぐ絆もまたアナタの力となる
この歴史に生きる者とは一線を画した膨大な力が
『継承者』──…
そんな力を与えられているのは何故だ？
俺になにをさせようとしているんだ？
アナタは…未来を拓く切り札
なすべきことはいずれ明かされます
…キミの口からは
やっぱり聞けないんだ
ですが忘れないでください
その力はアナタの願いを叶える手段でもある
バルバロイを討ち果たし
真実を掴むための