ようこそ
ログレス王国
『キャメロット騎士学術院』へ！
誉れ高き最強騎士
ランスロットの推薦と──
ログレス国王にして円卓の騎士
アーサーの名において──
…！？
アーサー、王………！？
ノワールに
新たな円卓の騎士としての座を与える！
え、円卓の騎士に──…俺が…！？
…やはり軽率過ぎると思うがね
お転婆王妃を救った礼に円卓の空席を与える？
円卓の騎士を狙ってきた者を？
座すべき者は全てに平等
それが円卓を囲む騎士たちの精神だ
ということで、はじめまして
わたしがログレス国の真似事王妃
ギネヴィア殿下でございます
…！？
王妃様らしからず、ご無礼を
そしてここが武器を研ぐ学び舎
対バルバロイ唯一の砦だ
武器を、研ぐ………？
うむ。…きっかけは
錆びついた劔の軋み
バルバロイが現れたのは数十年前
このブリテン島に突如として湧き始めた
なんらかの封が
緩みかけているようにな
その姿を見た者は喰われ、生き延びた者は稀
悪魔や怪異だとも噂されるが現実の存在だ
捕食者が着席するような卓を与えはしない
それがこの学園の役目
そして円卓の騎士は──
「世界平和の願いを叶える聖杯を探し求め
その聖杯へ導く妖精を守る騎士」
…そうだ
歴史に混乱が訪れると突如顕現し
奇跡を起こすという杯──『聖杯』
…『妖精殺し』の息子が
聖杯探求の円卓の騎士、とはなんとも皮肉だが
ケイ
『妖精殺し』って…なによ？
これは失礼、口が滑りました
ランスロット──…
母さんは…父さんの帰りを待っていた
ずっと、ずっと待っていたんだ…
あんたの口から
本当のことが聞きたくて
家族で卓を囲める
それだけの日常に帰りたくて
あんたを追って
ここまで来たんだ…！！
ならば
置いては行かない
答えろ
学園に入れば
お前の求める『本当』がわかる
…なにを、言ってるんだ…！？
お前が、家族とともに
帰るための場所となることを願う
家族…？
兄さん！！
ディナタン！？
ディナタン…！怪我は…？
無事だったのか！？良かった、生きてて…！！
ごめんなさい兄さん…！
私、気づいたらここに運び込まれていて…
ランスロットが彼女を安全な場所に
置いてくれていたらしいケド？
妹君を保護し送り届けるべく
兄君を戦場に置き去りにしたそうじゃないか！
兄より妹の方が有望そうだろう？
放っておくには惜しい人材だ
は、ぁ…！？
ランス兄ちゃん…？
あら、こちらもお知り合い？
だが、このノワールも
俺
ははは、なるほど！
最強騎士の推薦は心強いな！！
どうしてだ、ランスロット…？
…お前の武器を見つけるんだ、ノワール
円卓の騎士になるんだろう？
「ノワールもすぐに追いつくさ」
「ふたり並んだ姿が見たいな」
「待っていた」んだ。ずっと
ようやく見つけた絆のほつれ
進路は決まったか
憧れが幻想だったとしたら
模した理想はどうすればいい
ああ