今日は東の大国
カレドニア連合国について話していく
もともとカレドニアは
温厚だが日和見なライエンス王の統治のもと
山間に城を構える
小さな国だったのだが
数年前に東部諸国が
この島の所有権をめぐって争いを始めると
漁夫の利を狙うような戦いかたで
カーライルをはじめとした１１の国を制圧
領土を今のように広げた
およそ５年前
現王ライエンスが遠征のさいに傷を負ってから
侵略の頻度は落ちたようだが
ブリテン統一の野望を失ってはいないようで
しばらく前のキャメリアード侵攻を皮切りに
今もログレスに戦争をしかけてきている
………
私はカレドニアの動向には
かねてより目を光らせてきたつもりだが
腑に落ちぬ部分があるのだよ
- ライエンス王の変貌か？
- カレドニア軍の陣容か？
- カレドニアは強い国だ
ライエンス王って温厚な性格の人だったんだろ？
それがなぜ侵略行為をはじめたんだ？
うむ
しかもかなり性急にな
ウワサによればライエンス王は
ある日を境に人が変わってしまったそうだ
それまでの温厚さがまるで嘘だったかのように
狡猾で残虐…人間らしさの欠片もない人物にな
カレドニア軍は
バルバロイが紛れ込んでいるとも聞くな
うむ
それまでのカレドニアが弱い国とは言わぬが
１１もの国を制圧するとなると
相応の武力が必要となってくるはずなのだ
それこそ人間を超越した
魔物のような力がな
カレドニアは強い国だ
なにもおかしな点はないよ
…？
ああ、そうか
貴公はもともとカレドニアの傭兵だったのだな
王がまるで別人のような性格に豹変し
陣営にはバルバロイの姿すら見受けられる…
これがなにを意味しているのかは…
すべて説明するべくもないな