見えるか？
ロンディニウムの復興が進んでいる様子が
…ひどい事件だったな
………ああ
笑顔があふれる華やかな街だった
住民たちはみなログレスに親しんでくれた
…なんの罪もない彼らを襲うなどとは
お前は…アーサー！
…ロンディニウムの住民か？
他人事のように言いやがって！
お前らログレスの連中が
住民をたくさん殺したんだろうが！
おい、それは…
ノワール
俺たちは俺たちの手で
ロンディニウムを復興する
もう二度と、お前らの好きにはさせない
アーサー…
こうも憎しみをストレートにぶつけられると
なかなかキツいものがあるな
もちろん、承知していたことではあるが
…なんで、わざわざここに
この痛みを忘れないために
痛み…？
今、俺の目の前に広がるすべてが
俺が王として至らなかったばかりに起きたこと
その責任を俺は負わねばならない
あんたひとりで抱え込むことじゃ…
抱え込むのが王の仕事だ
…だが
ひとりでは抱えきれなかったかもしれない
向き合う覚悟ができたのは、お前のおかげだ
俺の？
お前が俺を認めてくれたから
- 俺だけじゃない
- あんたは立派な王だ
- そんなつもりじゃなかった
あんたを認めてるのは俺だけじゃない
円卓の仲間たちや学園の生徒
それに街の人たちだって
みんながあんたを認めて…支えたいと思ってる
…そうだな
みんな俺を支えてくれている
世界に誇れる
俺の宝物たちだ
…認めるよ
あんたは立派な王だ
継承者のお墨付き
これはずいぶんと光栄なことだな
茶化すなよ
茶化してなどいないさ
嬉しいんだよ
だが、まだまだだ
俺はまだ王として足りていなかった
すべてを引き受ける覚悟が
俺は…そんなつもりで言ったんじゃない
確かに、王としてあんたがしてきたことを
みんなが認めてるとは言ったけど
だけどそれは、あんたひとりに
重荷を背負わせたいからじゃない
そうだな
俺が都合のいいように解釈した
欲しい言葉をくれたんだ、お前は
崩れ去った平穏、突き刺すような敵意
…すべてが俺の咎だ
俺はここにあるすべてを忘れてはならない
俺を信じて
ついてきてくれる者たちがいるからこそ
俺は
立派な王にならなければならないんだ
…なら、俺はそんなあんたを支えるよ
――円卓の騎士として
…心強い