よお、てめえら
ヘマしてねえか
あ、級長。お疲れ～
あれ？後ろにいるのって…
ふわわ、ノワールくんです～
こんにちは～
こ、こんにちは…
前に言ってた助っ人だ
まあまあウデは立つはずだぜ
ノワールです。よろしく
助っ人連れてくるっつって
円卓の騎士連れてきちゃうのかよ
さすが級長、スケールがでかい
ノワールくんはとっても頼りになるので
嬉しいです～
よろしくお願いしますね～、ノワールくん
クラリス、それメニューボードだよ
ノワールはこっち
ふわわ～！？
ま、間違えちゃいました～ごめんなさい…
大丈夫、気にしないでくれ
（いつものことだしな）
メガネ
度が合ってるのにしたほうがいいんじゃないか？
これはモルくんからのもらいものですから
大切にしたいんですよ～
級長～
ちょっと相談があるんだけどさ
あん、どした？
なんていうか…想像してたのと違うな
『気まぐれな道化師』って
もっとこう、規律が厳しい感じかと…
あははは！そっか～
『気まぐれな道化師』はみ～んな
仲良しさんですよ～
級長が堅苦しいのを嫌うんだ
「てめえらは好き勝手やってりゃいい
文句言ってくるヤツは俺がねじ伏せる」ってさ
へえ…
- なんかわかるかも
- 意外だ
なんか…わかる気はする
ハラの探りあいとか、嫌いそうだもんな
モルドレッドって
はは、正解！
さすが円卓の騎士、見るとこ見てるね
意外だな…
モルドレッドってさ
もっとオレサマな感じかと思ってたよ
円卓会議での言動見てると
モルくんはとっても優しいですよ～
慕われてるんだな、結構
もちろん
我らが自慢の級長だからね
まぁ、ふだんは
勘違いされて当たり前だけどさ
アーサー王がおかしくなっちゃったときも
みんなで心配してたんだ
出自が出自だからね、あいつ
出自…？
モルくんはもともと王城で
次期王位継承者として扱われていたらしいんです
でも、あるときアーサー様が戻られて…
ユーサー王の長子たるアーサー様が王になり
あくまで次席だった級長は継承権を無くした
だからアーサーに対して
ケンカ腰で接することが多かったのか…
で、自分が得るはずだった王位を持ってった
アーサー王が、
俺らもショックだったけど
一番ショックだったのは級長だと思うんだ
いろいろ思うところもあるんじゃないかな
いつにもなく取り乱してさ
しょっちゅう
俺たちに黙って学園を離れていたよ
- 怒るべきなんじゃないか？
- なにをやってたのか気になるな
黙って出て行ったのか？
みんなを心配させて…
怒るべきなんじゃないか？
いや、むしろいいことなんだよ
えっ？
どういうことだ？
モルくんが黙ってひとりで出ていくときは
必ず戻ってきてくれるんです
だから
わたしたちは安心してました
へえ…
信頼されてるんだなあ、あいつ
（じゃあ、みんなに伝えていくときは…
それなりの覚悟をしている、ってことか…）
なにやってたんだろう
気にならないか？
気にならないといったらウソになるけど
余計な詮索はしないことにしてるんだよ
俺たちはさ
モルくんはわかってたんです
アーサー様に会ったら大変なことになるって
わかってたから
わたしたちに黙って行ったんです
まだいたのか？
帰っていいぜ、継承者
は？
なにか用事があって呼んだんじゃないのか？
もう終わったよ
こいつらにてめえを紹介したかっただけだ
最初からそう言ってくれよ…
なに見てやがる
いや…意外と信頼されてるんだな、と
あ？
なんでもない
こっちのことさ