おっ待たせ～
よしよし、ノワールもいるね！
さっきガラハッドに声をかけられてな
姉上、それで
ひらめいたこととはいったいなんだろうか
そのことについてなんだけど
ノワールの協力が絶対に必要なんだよねえ
- なんでも任せてくれ
- 内容にもよる
- すまん、用事ができた
フィエナの頼みならなんでも聞くつもりだ
遠慮せずに言ってくれ
たっのもし～い！
さすがノワールだね
お、おい！
そんな安請け合いしていいのか？
んー…内容にもよるかな
だいじょーぶ、だいじょーぶ
ノワールにとってもイイコトだからさ
…きっと
（あまり大丈夫そうじゃないな…）
（フィエナのあの笑顔…嫌な予感がする）
あっ！き、今日はランスロットに呼ばれてたんだ
すぐ行ったほうがいいかもしれないな
そうなの？
ランスロットなら、さっきそこですれ違ったよ
アーサー王と会議って言ってたから
急ぐ必要はないと思うな、うん
ぐっ…
ノワール、諦めろ…
こうなった姉上からは逃げられない
それじゃー、フィエナちゃんの計画発表～
はくしゅはくしゅ～
題して
「プリンセスデビュー・プロジェクト」！
プリンセス…
デビュー…
ガラハッドがもっと女の子らしくなれるように
『お姫様』である私がレッスンしてあげる！
ガラハッドは
女の子らしくなろうとは考えていないのですが
そんなこと言って、制服姿を褒められて
まんざらでもなかったんじゃないの～？
そ、それはまた別の話では
ま、もうレッスンの内容は
決めてあるから、ヨロシク！
姉上ぇ…
フィエナが女の子らしさを教えるだって？
『お姫様』であることは間違いないけど…
はいそこ、うるさ～い
でもそれって
俺が手伝えるものなのか？
あ、ノワールは
一緒にいるだけでオッケーだよ
それならいいか
カンタンに受け入れすぎじゃないか！？
…姉上、それはガラハッドにとって
本当に必要なことなのでしょうか
あれ？
あんまり乗り気じゃない？？
せっかくの学園生活なんだし
もっと女の子を楽しんでほしいなって
- やってみたらいいじゃないか
- 女の子らしいところが見たい
やってみたらいいじゃないか
フィエナだってガラハッドのことを思って
考えてくれたんだろうしさ
う…
ふたりがそこまで言うなら…
や、やれるだけやってみよう、かな
俺もガラハッドの女の子らしいところ
もっと見てみたいな
もちろん、ガラハッドが嫌じゃないならだけど
し、しかし…
女の子らしいというのは
そんなによいものなのか…？
ガラハッドはもう恥ずかしくてたまらない
少なくとも俺はいいと思うし
新しい自分を発見できるかも知れないぞ
むう。そこまで言われて断っては騎士の名折れか
覚悟を決めよう
それじゃあ、さっそく次回から
ビューティープリンセス・プロジェクト開始ね！
さっきとプロジェクト名が違わないか？
…ノワール、いちいち突っ込んでいたら
体がもたないぞ…
…早くも気が重い…