あー…
エクセリア、このあいだなんだけどさ
このあいだ？
いつのことかしら
花の種を渡した日だよ
あのとき俺さ
気付かず変なこと言っちゃったみたいで
…ごめん
あなたは別に変なことは言っていない
気にすることはないわ
そうか？
それだったらいいんだけど
そんなことより、最近
バルバロイが現れるひん度が増えているわね
ああ
つい先日も緊急で対応したって聞いた
この１週間で７度ね
１週間で７度だって！？
結構な数だな
近隣の街や村の住人は
気が気じゃないでしょうね
近隣の住人だけじゃない
兵士や学園の生徒にも負傷者が出てる
記憶を失った生徒がいる話も聞くわね…
あぁ…うちのクラスにもいたな
記憶の一部がなくなった生徒が
- 自分が記憶を失うのが怖い
- 記憶を失った人を見るのはつらい
バルバロイと戦い続けるってことは
記憶を失うリスクと背中合わせだ
俺たちもいつかは
そうなってしまうかもしれない
でも、それを恐れて
戦いをやめることは許されないわ
覚悟のうえで
私たちはＧＳを果たしたのでしょう？
…ああ、もちろんだ
バルバロイに記憶を奪われる…
きっとつらいことだろうな
…
どんな記憶を失ったのかわからないのなら
つらいとは感じないかもしれない
…エクセリア？
どうした？
あのさ――
誰！？
うわっ！！
…な、なんだ…人間か
…あなたは？
この先の村に住む木こりだよ
その格好、学園の生徒さんか
こんな森になんの用だい？
このあたりでバルバロイが出現した報告を受けて
調査に来たんだ
危ないから
仕事は切り上げて村に戻ったほうがいい
このあたりにバルバロイが出たのか？
うーん、参ったな…
村の何人かがもう少し先に行ってるんだよ
ノワール…
その人たちにも危険を報せてやらないとな
それなら私とノワールは
二手に分かれましょう
私はこの人を送りがてら
村の周囲を見回ってくるわ
ノワールは先行している仲間の方たちに
状況を報せてあげて
村の安全が確認できたら
私もすぐに追いかけるわ
わかった、そうしよう