現実は厳しいね。兄さん
ちょっと…落ち着かない気がしない？
そうだな…
ディナタン、ひとりで平気そうか？
うん…。兄さんと一緒の学級なら
…よかったんだけど
当然だけどこれまで敵同士だった相手を
簡単には受け入れてくれないよな
ねえ。教えてよ
に、兄さん、お知り合い？
い…いや──
ノワールくん。どう考えてるの？
貴方についての根も葉もない噂が飛び交ってるよ
「ケイ卿に金を積んで円卓の騎士になった」とか
「あの傭兵兄妹はカレドニアのスパイだ」とか
そ、そんなの、うそです…！
…敵側にいたのは本当だ
だったら罵られてもしょうがない？
けど現実
今は学園にいるんだよ。ちがう？
あのさ。突然やってきて
なにが言いたいんだ？
好き勝手な噂話をしてる人たちに
思い知らせてやりたくない！？
思い知らせる…？
学生なら！学園という土俵で！
立場に相応しい力を身につけて！！
デマやゴシップを鵜呑みにする情報弱者どもに
貴方の待遇が誤りではないことを！！
- その熱意はどこからくるんだ？
- 思い知らせてやりたい
- ディナタンはどう思う？
そ、その熱意はどこから…？
現実に立ち向かおうという意志はないの！？
貴方の熱意はどこ行ったのよ！
この人スゴイな勢いが
…思い知らせてやりたいよ
できることなら
お情けで円卓の騎士にさせられた
なんて思われたくない
そうでしょ！？そうだよ！！
現実に立ち向かってこそ青春だよ！
ディナタンはどう思う？
わ、私は…私も兄さんが悪く言われるのはイヤ
それに私自身もこのままなんて、イヤ…だな
妹さんは意外ときっぱりしててイイね！
ノワールくんはもっと主体性を持ちなよ！
生徒会長代理
転校生クンのお世話もほどほどに
ギネヴィア殿下の傭兵サンですからね
手を抜くつもりはありませんよ
にっしっしっし…♪
生徒会長代理…？
教えてあげる
ワタシは生徒会長代理のウレリー
みんな大切にしたいんだ
この学園に入ってくれた人は
だから手助けさせてよ
我が学園の護り手──円卓の騎士を
助けるって…？
教えてあげる
この学園で何を学べるのか、ちょっとずつ
明日から。顔を合わせるたびにネチネチとね
（ただただ
モノを教えたい人なのかな…？）
学力！体力！精神力！
培う学び舎キャメロット！
学んで立てよう己の身！
これがワタシの座右の銘！
ワァびっくりしたぁ
いきなり声大きいなぁもぉ
勘違いしないでよ、ノワールくん
これはワタシのポリシーの問題なんだから
ワタシね。キライなんだよ
根も葉もない噂なんて