1章/メイン/眼鏡越しの勇気I_2

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【ノワール (心の声)】
(………いないか)
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【ウレリー】
ノワールくんの考え、教えてあげる
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【ノワール】
ウワアッ!?ウレリー!?
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【ウレリー】
「出撃はまだか」
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【ノワール】
…ああ
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【ウレリー】
遠征中の円卓の騎士が何名もいて
学園に残った兵も先のブリテン平定戦で疲弊
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【ウレリー】
ランスロット卿もそれらの対処で大忙し
円卓の席が埋まるのはまだ先だよ。ただ──
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【ウレリー】
早くも新人騎士ノワールくんのGS(ゲシュタルト・シフト)が済んだ
きっと出番は近いよ
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【ノワール (心の声)】
(…あれはGSと言えるのか?
ティルフィングとは出会ったばかりで──)
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【ノワール (心の声)】
(だけどランスロットやアーサーたちが
「俺はGSを果たした」ことにしてくれている)
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【ノワール (心の声)】
(ランスロット
俺は…なんなんだ?)
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【ウレリー】
………あの、おめでと
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【ウレリー】
来て早々、GSまで済ませちゃって…すごい
あっという間に追い抜かれたかんじ
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【ウレリー】
ワタシ、そんな勇気ないよ
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【ノワール】
すごいのはウレリーだよ
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【ノワール】
学級委員長もやって
生徒会長代理もやって
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【ウレリー】
あっははは。うっとうしいよね。実はかなり
ノワールくんにも絡みに行ったりして
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【ノワール】
それはキミが本気だからだろ?
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【ウレリー】
…え
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【ノワール】
キミが人と関わるのに
一生懸命だからじゃないか
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【ウレリー】
き、気を遣わなくていいよ
ワタシ別に──
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【ノワール】
見習いたいんだよ
そういうところ
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【ウレリー】
大丈夫だよ。ノワールくんは
ちゃんとやれてるよ
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【ノワール】
違うんだ。…傭兵団の団長なんてやってたけどさ
戦いの依頼を受けて、それをこなして
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【ノワール】
団員も増えたり減ったり…
落ち着ける居場所もなく各地を点々とした
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【ノワール】
依頼主や、一緒に戦った人たちが
味方になったり敵になったりしてたんだ
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【ノワール】
そうしてるうちに
人と関わるのが、すこし怖くなった
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【ウレリー】
…同じかも。ワタシも
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【ノワール】
同じ?
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【ウレリー】
ワタシも、ちょっぴり同じかも
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【ノワール】
…そうは見えないけどな
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【ウレリー】
あっはは。見習いたまえ
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