――１年前――
（ここが、キャメロット騎士学術院…
バルバロイと戦う術を学ぶ場所――）
（絆を育み、ＧＳを目指す…
――兄さんが戦っている場所…）
（わたしも戦う力を手に入れるんだ
もうなにも失わないために）
（大切なものを、人を
わたしの手で守れるように――）
ガレス！！
！？
うわ！マジでガレスだ…！
本当に入学したんだなぁ！！
え？え？？
来たのはガレスだけだよな？
アーサー様がそう言ってたし
因子量が多くて資質があるって――あ、そうだ
なぁ、あれから家族皆元気にしてたか？
あのときの怪我は皆よくなったか？
母さんは――
落ち着きなってガウェイン！
ガレスちゃん、引いてるよ
え！？マジか！？
悪い、ついテンションが上がっちまって
アーサー様から俺の妹が入学してくるって
聞いてたからさ
アーサー王…この間
オークニーでわたしたちを助けてくれた――
あのとき、実は俺もいたんだぜ
バルバロイをぶっ倒すのに手一杯だったけどな
それに戦闘が終わった後すぐに次に行かなきゃで
まともに顔も見せられなかったけど
（オークニーがバルバロイに襲われたとき
円卓の騎士が助けに来てくれた…）
（街をめちゃくちゃにしたバルバロイを
円卓の騎士がやっつけてくれて――）
（…あのとき、兄さんも一緒にいたんだ…）
だから、ようやくちゃんと話せて嬉しいんだ
よろしくな、ガレス
う、うん…
よし――それじゃ、学園の案内でもすっか
その後は談話室で歓迎パーティだ！
な、ラグネル！
うん、そうだね！
………
？ガレスちゃん、どうかした？
あ、えっと…
たいしたことじゃないんだけど…
…なんで、そんなに構うのかな、と思って
へ？なんでって…
だってわたしたち、会ったことないんだぞ～
わたし、初めて会う妹なのに
なんだ、そんなことかよ
そんなの決まってる
家族を大事にするのは当然だろ
…！
相変わらず家族想いだよねぇ
ガウェインは
相変わらず？
さっきは何でもない風に言ってたけどさ
本当に大変だったんだから、あのとき
オークニーが襲われるって知って
アーサー様に談判したの
「自分を行かせてくれ」
「あそこには家族がいるんだ」…って
あんなガウェイン、初めて見たよ
すごく必死で
それでアーサー様に同行を許可してもらったの
他の任務もあったのにさ～
そうだったんだ…
おい！いちいち言わなくていーんだよ！
えー？いいじゃん。いい兄さんエピソード
ガレスちゃんだって知りたいもんね？
…うん。知りたい
わたし、もっと知りたいな
兄さんのこと