（…あのとき兄さんはわたしにそう言ってくれた
家族を大事にするのは当然だって）
（家族を――大切な人たちを守りたいと思って
学園に来たわたしにはそんな兄さんが眩しくて）
――ヒーローみたいって、思ったんだ
ヒーロー？
バルバロイに襲われたわたしの故郷に
颯爽と現れて家族を助けてくれた円卓の騎士
眩しいくらいまっすぐで
いつだって誰かを守ることに全力で
それから…誰かを大切にすることに
何のてらいもなくて――
…そんなヒーローに憧れて、近づきたくて
一緒に頑張りたくて、円卓の騎士を目指したんだ
………
わたしの気持ち、分かってくれてると思ってた
なのに…――酷い…
…ガウェインに悪気はないのだと思う
ただ兄として、妹に
危険な役目を負ってほしくはないのだろう
それを言ったら妹だって
兄に危険な役目を負ってほしくはない
それでもあんな風に頭ごなしに反対なんかしない
それは…
この学園に来たときからどんな危険も覚悟してる
その上でリオネスと頑張ってきたんだ
それなのに――
ガレス…
…もう、頭きた！
こうなったら兄さんが認めざるを得ないくらい
結果を出してやるからな～！
なんか燃えてきたぞ！
リオネス！それ食べ終わったら見回りだ～！
もぐもぐもぐ…ごくん。わかった！
ログレスの平和は、わたしたちが守る！
…課題も忘れずにな