ウレリー様
ティルフィングさん…？
お怪我は
…あはは、だいぶ、いろいろ痛いけど…
なんとか…大丈夫
………よかった
本来であれば
ウレリーはディナタンを守り、死ぬはずであった
…ディナタンは、ティルフィングからすれば
守るべき継承者の選択肢のひとり──
それを自身で守れず、ウレリーという犠牲を
出してしまったという負い目があったのだろう
そしてノワールも、誰にも打ち明けられぬ後悔を
一生抱えていく………はずだった
その破滅の運命をキサマが変えたのだ
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………ウレリー様
お伝え忘れていたことがありました
…なに？ティルフィングさん
一緒のクラスにしてくださり
ありがとうございます
………ううん
あんなのただのおせっかいだよ
運命をなぞろうということに必死で
その日常を好ましく思う余裕がありませんでした
ですが「この学園にいていいのだ」と思えました
アナタの言葉は、私にとって救いでした
そっ、か
私は──…いつか
ここを離れることとなります
恐らくは、近いうちに
え？
ですが、それまではアナタに──
教えてほしいことが
たくさんあります
………！
うん。うん、うん…っ
まだまだ、教えてあげる