…やっぱり、駄目
なんで、どうしてよ
このままじゃ…
落ち着いてください
既に殿下は祭壇での儀式を終えられています
素養は充分にあるのですから
焦らず機が熟すのを待って――
そんなの無理よ！待ってらんない！
あなた最強騎士で先生としても優秀なんでしょ？
だったら早く教えてよ
バルバロイをまとめてやっつける方法を！
早くしないと――
殿下！
！！
お姉ちゃん…
これ以上ワガママを言ってはいけません
ランスロット先生はお忙しいのです
ワガママって！
一生徒が先生に
時間外の個人指導を強いるなんて…
そんなこと、他の生徒は誰もしていない
迷惑だとわかりませんか
いや、俺は特に迷惑だとは
先生は少し黙っていてください
あ、ああ
そのうえあなたは自分の不出来で癇癪を起こし
付き合ってくれている先生に当たり散らして
王妃という身分を笠に着ていると
言われても仕方ない
そんなふうに言われることは
あなただって不本意でしょ？
それは…そうだけど。でも、わたし――
でも、じゃない
…！
…なにそれ
聞いてもくれないの、わたしの話
わたしだって色々考えて、なのに――
ギネヴィア
…もういい
わたしのことなんてどうでもいいんだ
ならわたしだって、お姉ちゃんなんか知らない
お姉ちゃんのバカ！！！
追いかけないのか
ああなったらどのみち
しばらく話はできませんから
部屋に帰ってベッドに潜り込んで籠城
いつものことです
…彼女も慣れない環境で心細いのだろう
そういって、もう４ヶ月経っているんです
学園の誰にも心を開かず
常に意地と虚勢を張って
あの子の気持ちもわかるけど
でもこのままじゃ、あの子のためにならない
だからこそ、私は厳しくいなくては
私にはあの子を守る義務があるのですから
キャメリアード国王に代わって…
ギネマウア…
………