=== 第1章 目覚め === (リトスの草原) --- OP --- Default [リュール] ………… ここは… [フラン] え… [クラン] め、目を開けられた…? [リュール] …あなた…たちは… [フラン] あなたは! [リュール] え… [フラン] 神竜 様ですか!? [クラン] 神竜 様ですね!? [リュール] ……? [フラン] なんと… [クラン] な、なんと… [クラン] 神竜様がお目覚めになりましたーーーーーっ!! [フラン] [クラン] [リュール] えっ…? あ、あの…? [ヴァンドレ] まったく、ふたりとも騒々しい。 お目覚めになったなど、そのような嘘を… [リュール] ………… [ヴァンドレ] …神竜… 様…!? これは…奇跡だ… よもや本当にお目覚めになられているとは…! ああ、その目が開かれている玉顔を、 私の代で拝見する栄誉を賜れるなど…! [リュール] あなたは…? [ヴァンドレ] ! 申し訳ございません。 つい、取り乱してしまいまして。 私は第三十二代目となる『竜の守り人』 名をヴァンドレと申します。 [リュール] ヴァンドレ…さん。 [ヴァンドレ] なんて畏れ多い。 どうかヴァンドレとお呼びください。 [フラン] ね、ヴァンドレさん。 ほんとに神竜様起きてたでしょ? [クラン] 僕たち、嘘なんかついてないよ。 [リュール] あなたたちは、さっきの… [クラン] は、はいっ。すみません。 先程は驚きのあまり、自己紹介もせず。 僕は第三十三代、竜の守り人…クランです。 どうぞお見知りおきを。 [フラン] 同じく第三十三代、竜の守り人、フランです! クランの、双子の妹なんですよ。 あなた様がお目覚めになるのを、 ずーっとじーっとお待ちしておりました! [ヴァンドレ] 我々竜の守り人は、貴方様の守護者。 古の時代より代替わりを続けながら、 貴方様がお目覚めになる時をお待ちしていたのです。 いやはや、本当に驚きました。 なにせ… 初代竜の守り人の時代より、 実に千年もの時が経っているのですから。 [リュール] …千年? 私は、千年の間眠っていたのですか? [ヴァンドレ] はい。母君…神竜王ルミエル様も、 この時を待ちわびておられました。 神竜の王族たる貴方様の目覚めは、 この世界にとって大きな報せとなるでしょう。 [リュール] ま、待ってください。 神竜王…ルミエル? それが私の母なのですか? それに、神竜の王族って…私が? [ヴァンドレ] 神竜様? もしや、ご自分のことを 覚えていらっしゃらないのですか…? [リュール] 名は覚えています。 でも、それ以外のことは何も… [クラン] ええっ!? そ、それって、記憶喪失ってやつでは!? [フラン] もしかして、眠りつづけた弊害なのでしょうか。 [リュール] 私は…一体… [ヴァンドレ] 大丈夫です。きっとお目覚めになったばかりで、 まだ混乱していらっしゃるのですよ。 宜しいですか、貴方様は神竜。 この世界で神と崇められる竜の王族です。 そして貴方様の母君は、 『聖地リトス』を統べる神竜王、ルミエル様。 千年前に起きた戦争で、 悪の元凶たる邪竜を封印した偉大な御方… 貴方様はその神竜王ルミエル様の、 たったひとりの御子なのです。 [リュール] 戦争…邪竜…何か思い出しそうなのに、 頭に、もやがかかっているようです。 [ヴァンドレ] 無理をなさることはございません。 きっとすぐに思い出されます。 何せ貴方様は神と言い伝えられし尊き御方… 高貴で優しく武勇に優れ、どのような敵にも 恐れず勇敢に立ち向かったと聞き及んでおります。 [リュール] …そんなにですか? 噂に尾ひれがついてません? [ヴァンドレ] ひとまず、リトスの王城に参りませぬか。 ルミエル様に、元気なお姿をお見せせねば。 会ってお話をすれば、 何か思い出すこともございましょう。 [リュール] わかりました… [クラン] そうと決まればさっそく出発ですね! [フラン] リトスの神竜王城へ! グオオオオッ!! えっ!? な、ななな何ですか、こいつらは! ヴァンドレ。 リトスの地にはこんな化け物が? いいえ。初めて見ます。 平和なリトスにこのような化け物が現われるなど… 聞いたこともありません。 そうですか。では… …戦われますか。 流石は神竜様、お噂に違わず勇敢で… いいえ、逃げましょう。 え? 相手の正体がわからないのであれば、 立ち向かうのは得策ではありません。 それに…なんだか嫌な感じがするんです。 さあ、早く! えっ。い、いやしかし… 神竜様のご命令であれば従うべきか… では、神竜様は先に! ここは僕たちが引きつけます! 駄目だ! お前たち、前に出すぎるな!! ギャオオオッ!! あっ! 武器が…!! 囲まれちゃいました… クラン、フラン! くっ…! 待っていろ。今助けに向かう!! [リュール] さっきまでいた場所は、空の上にあったんですね。 [ヴァンドレ] 神竜様が眠っていらした場所は、 離宮『ソラネル』。 御身の安全を確かにするために、 浮遊島の上に造ったと聞き及んでおります。 最も堅牢な空の要塞と呼ばれており、 認められた者以外の侵入を許しません。 [リュール] 空の要塞… 皆さんも、ずっとそこに? [フラン] はい! 私たち竜の守り人は、神竜様の守護と ソラネルの管理が主なお仕事なので! ちなみにソラネルは、選ばれた人間しか入れない 聖地の中の聖地だとも言われてるんですよ! [クラン] 各国の王族様方が神竜様に 会いに来られることもあります。 特に、敬虔な神竜信仰であるフィレネ王国の 王子様と王女様は、よくお越しになりますよ。 [フラン] こう、拝んで見つめて…眠る神竜様に 話しかけて帰る、って感じです! [リュール] なるほど。色々教えてくれてありがとうございます。 クラン、フラン。 [フラン] きゃーーーっ!! 神に名前を呼ばれました! その上お礼を言われちゃいました!! [クラン] 感激すぎて卒倒しそうです! むしろもう卒倒しています! [ヴァンドレ] お前たち、神竜様の御前だぞ! まったく…誇り高き竜の守り人として、 恥じぬ振る舞いをしろといつも言っているというのに。 神竜様、ご無礼をお許しください。 [リュール] 無礼だなんて。賑やかで楽しいです。 [フラン] さっすが神竜様。御心が海より広い! [クラン] あ、王城が見えてきましたよ。 [リュール] あれが神竜王城…神竜王のいる場所ですか。 [ヴァンドレ] 千年ぶりのご帰還ですな。 [フラン] お城までエスコートさせてください。 [クラン] お手をどうぞ。 [リュール] ありがとうございます。 …あれ? 私の手に、指輪が…… 眠る前からつけていたものでしょうか。 この蒼い石…何かを思い出しそうな…… --- ED --- [フラン] 神竜様、ヴァンドレさん! ありがとうございます!! [クラン] あ、あの…すみません。 僕たちが前に出すぎたせいで。 [リュール] そんな! 謝るのは私のほうです。 二人とも、私を守ろうとしてくれたのでしょう? 危ない目に遭わせてごめんなさい。 無事でいてくれて、本当によかった… [ヴァンドレ] ! 神竜様、また奴らの気配が。 [リュール] …! 倒したはずなのに!? [ヴァンドレ] 奴ら、仲間を呼んだようですな。 まずいですぞ… これでは倒してもキリがありません。 [ルミエル] … 本当に、あなたなのね…? [リュール] は、はい。 助けてくださり、ありがとうございました。 [ルミエル] ああ… … [リュール] …? [ルミエル] 会いたかった…っ! [リュール] えっ!? [ルミエル] あなたが目覚めた気配がして、 早く会いたくて、飛んできたの…! どこも痛いところはない? 身体が動かしにくいだとかは? [リュール] だ、大丈夫です。 [ルミエル] 良かった… 母さんずっと、あなたに会いたかったのよ…! [リュール] あなたが、母親…? [ルミエル] …どうしたの、 。 まさか、あなた… [ヴァンドレ] ルミエル様。実は…お目覚めになられた時から、 ご自分のお名前以外の記憶がないのです。 [ルミエル] ! そういうこと…なのね。 [リュール] ごめんなさい。 あなたにとっては、我が子との再会なのに。 [ルミエル] 私こそ気づけなくてごめんなさい。 嬉しくてつい、全力で抱きしめてしまったわ。 そう…すべて、忘れてしまっているのね。 ずっと眠っていたのだから仕方ないわ。 千年もの間、ずっと… [リュール] ヴァンドレから聞きました。 私は千年前の戦以来、眠っていたと。 [ルミエル] 戦いの中で負った、深い傷のせいよ。 そのせいで、あなたは… [リュール] 深い傷…? やはり思い出せません。 この世界のことも、何も… [ルミエル] 大丈夫よ。 あなたが忘れたことは、私が教えるわ。 何も覚えていなくても、生きていてくれればいい。 あなたが私の子だということに変わりはないのだもの。 [リュール] はい… [ルミエル] 暗い顔をしないで。私は… あなたと言葉を交わせるだけで、充分幸せよ。 …ねえ、 。 その瞳、とっても綺麗な色ね。 Default fTex Event Picture 68picture zoom out and fade in [ルミエル] さあ、王城へ行きましょう。 私の背に乗って。 Ϩ촀 Ϩ --- EV --- Default [リュール] !! これは… [マルス] 0 [マルス] 僕が…君の力に… [リュール] この声は… [マルス] 。 もしも、いつかまた会える時が来たら… 思い出してくれ、僕のことを。 君と共に戦った、十二の… [マルス] [リュール] …『紋章士<エムブレム>』のことを… [ヴァンドレ] 神竜様? [リュール] [ヴァンドレ] いけませぬ! 貴方様お一人では…! [リュール] 大丈夫です、ヴァンドレ! 一人じゃありません。 お願いです、私に力を貸してください──! 『星炎(かがや)け、始まりの紋章士<エムブレム>!』 Default [フラン] やったー! [クラン] すごい…! [クラン] [フラン] [リュール] やりました…! ありがとうございます。 マルス…! [マルス] ああ。 また会えて嬉しいよ。 君が思い出してくれたから、 僕はここに来ることができた… [マルス] [ヴァンドレ] あれはもしや、伝説の『紋章士』…!? [ヴァンドレ] [リュール] クラン、フラン、今のうちに逃げてください! [クラン] は、はいっ!! [リュール] マルス。この場を切り抜けるために、 力を貸してくれますか? [マルス] Relax [マルス] もちろんだ。ここからは、君と共に戦うよ。 最後まで、君の力となろう。 [リュール] ヴァンドレ…! [ヴァンドレ] 神竜様!? 危険です、お下がりください! [リュール] …二人は私を守ろうとして襲われたんです。 下がっているわけにはいきません。 逃げると言ったこと、撤回します。 どうか共に戦わせてくれませんか。 [ヴァンドレ] ! …わかりました。 どうかご無理はなさらぬように。 [リュール] ありがとうございます! [ヴァンドレ] なぜ、このような化け物がリトスの地に… [ヴァンドレ] 奴らは危険です。 茂みに身を隠して進軍いたしましょう。 [ヴァンドレ] 神竜様、お怪我を…!? 攻撃を受けたら『傷薬』をお使いください。 [ヴァンドレ] 敵もなかなかに手練ですな… 神竜様、もしお怪我をされましたら、 『傷薬』をお使いください! [フラン] 化け物がこんなに…! 神竜様、逃げてください! [フラン] いたた…! [クラン] フラン、大丈夫…!? [フラン] [クラン] [ヴァンドレ] クラン、フラン、そこにいては危険だ! 王城に向かって逃げろ! [クラン] フ、フランは僕が守る。 お前なんか、怖くないぞ…! [ヴァンドレ] 新手が来ましたぞ! [リュール] そんな… これでは間に合いません! 守られるばかりで… 何もできないなんて。 私がみんなを守れれば。 もっと私に、力があれば…! [ヴァンドレ] " [マルス] [マルス] … [リュール] え? [マルス] [マルス] 思い出してくれ、 … [リュール] 今、誰かが私を…? --- MOVIE --- [マルス] 僕の名はマルス。 紋章士<エムブレム>マルスだ。 [リュール] まだ、こんなに…!? [リュール] 今度は竜まで!? くっ…! [リュール] …!? [ルミエル] ついに…目覚めたのね… [ルミエル] ここは、エレオス大陸。 四つの王国と、一つの聖地からなる世界… 豊穣のフィレネ。 武力のブロディア。 叡智のイルシオン。 自由のソルム。 神竜の住む聖地リトス。 そして、今は滅びた邪竜の地グラドロン。 千年前、この世界で… 邪竜との戦争が起きました。 私たちは異界の英雄、 紋章士<エムブレム>に力を借り… 各国の戦士と共に、一丸となって戦い… 長きにわたる戦いの末、 邪竜の封印に成功しました。 しかし、時が経つにつれ封印の力は弱まり、 ついに邪竜復活の兆しが見え始めたのです。 もしも本当に復活してしまったのなら、 私たちはもう一度、戦わなくてはなりません。 邪竜ソンブルと… --- BT --- --- DIE ---