=== 第3章 襲撃者 === (紋章の指輪の間) --- OP --- [リュール] っ!? はあ、はあ…今のは…何だったんでしょう? あれは…私…? [マルス] 大丈夫かい? かなり、うなされているようだったけれど。 [リュール] …マルス。 大丈夫ですよ、少し変な夢を見ただけです。 もしかして、近くにいてくれたんですか? [マルス] 君が僕の指輪をつけたまま寝ているからね。 [リュール] すみません。 外すのをすっかり忘れていました。 [マルス] そのままでいいよ。指輪をつけていないと、 何かあった時に力を貸すことができない。 それに、離れていたほうが落ち着かないさ。 僕は千年間、眠る君と共にいたのだから。 [リュール] あの、マルス… 千年前の私って、どんな風だったんですか。 [マルス] え…? [リュール] もしも昔から共にいたのなら、 マルスに聞けば早いのではと思ったんです。 [マルス] それは… …今と同じ、優しい君だったよ。 だからそんなに焦ることなんてない。 ゆっくり思い出そうと、 ルミエルもそう言っていただろう? [リュール] そうですね。 すみません、急に。 [マルス] いや… !? [リュール] 何です、今の音は!? [マルス] まさか、敵襲…!? ルミエルやみんなが心配だ。 音のしたほうに行ってみよう! [リュール] はい! TS [リュール] ヴァンドレ、クラン、フラン! [ヴァンドレ] ああ、神竜様! ご無事でよかった! [リュール] これは、いったい!? [フラン] こいつら城壁を壊して、侵入してきたんです! さっき突然、ばーんって!! [クラン] 敵は指輪の間に集中してます。 もしかして、紋章士の指輪を狙ってきたのかも。 [ヴァンドレ] ルミエル様が、指輪の間で戦っておられます。 [ヴァンドレ] 早く、ルミエル様の元に! [リュール] わかりました。急ぎましょう! --- ED --- [リュール] 片付きましたね。指輪の間に急ぎましょう! Default [リュール] あなたが将ですか。 回廊の兵たちは片付けました。 降伏しなさい。 抵抗すれば無事では済みませんよ。 [ヴェイル] ふっ… [リュール] !? いつの間に… [ヴェイル] …無事で済まないのは、貴方のほうです。 [リュール] え? そ、そんな… [フラン] ルミエル様、すぐに回復を! ………… え!? [リュール] どうしたんですか!? [フラン] 杖が…効かないんです… 傷が深すぎて、それに、 神竜の力が…殆ど無くなってしまっています! [リュール] え…!? [フラン] 神竜にとって、力がなくなることは… 寿命が尽きることと同じです。 本当ならルミエル様の寿命は、まだ先のはずなのに。 どうして、こんなことに…! [フラン] [ルミエル] 私の力は…この子に…あげたからよ…… [リュール] ! 私に? [ルミエル] あなたが眠ってから、ずっと… 私の力を分け与え続けていたの… そうすればいつか目覚めてくれるって、信じて… だけど…もう、力が…尽きかけていたのね… [リュール] そんな…! 私のせいで、こんなことに…!! [ルミエル] バカね…あなたのせいじゃないわ… 我が子が目覚めるなら…生きていてくれるなら… 親は…何だってするものよ…… [リュール] でも…!! [ルミエル] この…『聖騎士の指輪』を…あなたに授けます。 本当は、私の作った指輪も、あげたかったけれど… 取りには…戻れないわね…… … 。よく聞いて… さっきの侵入者たちからは…邪竜の力を感じたの… [リュール] …! [ルミエル] 奴らにこれ以上…指輪を渡してはダメ… お願い…どうかあなたが… 十二の指輪を集めて… なにがあっても、なにを…思い出しても…… 神竜として…最後まで戦って… [リュール] わかりました…! 私が必ず、指輪を集めます! 何があっても、最後まで戦います。 だから…だから、死なないでください… …母さん…っ! [ルミエル] ああ…私を…母と呼んでくれるのね…… ありがとう、その言葉… 最後に聞けて…良かった…… [リュール] 最後じゃないです…母さんの作った指輪、 記憶が戻ったら、くれるって約束しましたよね。 それに、起きたらゆっくり話をしようって、 そう言ったじゃないですか…! [ルミエル] そうね…… もっとたくさん…話をしたかった…… 私、あなたのお母さんになれて… 幸せだった… [リュール] 私も、母さんの子で幸せです。 千年前の私も、幸せだったと思います。だから… おねがい…おもいだすまで、そばにいて。 まだいかないでよ…かあさん… [ルミエル] ふふ…… まったくこの子は…… ほら…約束…かあさんと…ゆびきりしましょ… これからも…ずっと…そばにいるわ…… いつか……指輪を…… 朝…起きたら……おしゃべりを…… ……一緒……に…… ………… [リュール] かあさん…? [ルミエル] ………… [ルミエル] [リュール] 母さん! 母さん…っ!! [ヴァンドレ] なんという…ことだ…ルミエル様が… [ヴァンドレ] [アルフレッド] …神竜王様が、崩御なさった… [アルフレッド] [リュール] 母さん…起きてください… ゆびきりしたのに…これじゃもう… 約束、守れないじゃないですか…… ううっ、うう…! [リュール] …ありがとうございます。みんな。 母さんの弔いを手伝ってくれて。 [ヴァンドレ] 竜の守り人として、 ルミエル様にできる最後のことですので… [ヴァンドレ] [フラン] うっ、ぐすっ…ルミエル様… [クラン] 泣くなよ、フラン… 神竜様のほうがもっと、お辛いんだから… [フラン] で、でも… [フラン] [クラン] [マルス] ………… ルミエル… こんなに早く、別れが来るなんて… [シグルド] 子を残し命を落とすことが、 どれほどの無念か… 私は貴方の分まで、 貴方の最愛の子を守ると誓おう。 [マルス] 今…あの力が…使えたら… [シグルド] …不可能だ。 此処にはまだ、私たちしかいない。 [マルス] …そうだね。 [マルス] [シグルド] [アルフレッド] まさか、このようなことに… 力になれず、すまない… [ヴァンドレ] アルフレッド王子。 この度は助力に感謝いたします。 しかし、なぜこの地に? 何か御用があったのでは… [ヴァンドレ] [アルフレッド] 実は、母上…フィレネ女王の使いで、 神竜王様に救援を求めに来ていたんだ。 少し前から、フィレネ王国に 化け物が現れるようになってね。 [リュール] 化け物? [アルフレッド] ひび割れた体に、黒い仮面… 人の形をしているが、人でない何かだよ。 [リュール] …おそらく、異形兵ですね。 [アルフレッド] 異形兵? 奴らの名かい? [リュール] はい。正体は、生ける屍だと聞いています。 [アルフレッド] 屍…道理で意思疎通ができないはずだ。 奴らは神出鬼没で、無差別な破壊をする。 今は王城の騎士たちを各地に派遣し、 何とか食い止めている状態だが… いつまで持つかわからない。 こうしている間にも、民たちが危険だ。 こんな時にすまないが…神竜様。 我が国に手を貸してくれないか。 共に来てほしいんだ、フィレネ王国に。 [リュール] …私が力になれるでしょうか。 母さんはもう、いないのに。 [アルフレッド] ルミエル様はいなくなってしまったが… 君はその血と、思いを受け継いでいる。 指輪の力を使いこなせるのは、神竜たる君だけだ。 今の我が国には、君の力が必要なんだ。 [リュール] ………… [アルフレッド] …すまない。やはり、強引だったね。 もう少し時間を置こう。 僕は一旦、国に戻る。その間に考えを… [リュール] …いいえ、行きます。 [アルフレッド] ! [リュール] これ以上、家族を殺されて… 悲しむ人を増やしたくありません。 決めたんです。 怖いと思っても、もう逃げないと。 母さんがいなくなった今、 神竜の役目を果たせるのは私だけですから。 それに…各国に指輪が託されているのなら、 フィレネにも指輪があるんですよね? [アルフレッド] ああ。 [リュール] なら、フィレネに行くことは私の目的でもあります。 十二の指輪を集めて、世界を平和にする… それが私に託された、母さんの願いですから。 私は神竜として、正式に、 フィレネ王国からの救援要請をお受けします。 [アルフレッド] そうか…! ありがとう、神竜様。 [リュール] よろしくお願いします、アルフレッド王子。 [アルフレッド] よければ、アルフレッドと呼んでくれ。 君には幼いころからよく会いに来ていたから… なんだか親しい友のように思えるんだ。 君のほうが、ずっと年上なのだけれどね。 [リュール] 友達でかまいませんよ、アルフレッド。 実は、私には…眠る前の記憶がないんです。 [アルフレッド] え…!? [リュール] だから今は生まれたての赤子のようなもので… 友達として、色々教えてくれると嬉しいです。 [アルフレッド] わかった。何でも聞いて、頼ってくれ。 ルミエル様の代わりには決してなれないが、 精一杯、君の力になるよ。 [リュール] ありがとうございます。 [ヴァンドレ] これから旅立たれるのであれば、 拠点が必要となりますな。 離宮ソラネルをお使いになられては 如何でしょうか。 [リュール] ソラネル…私が眠っていた場所ですね。 使えるのならありがたいですが、 今からみんなで戻るのは大変では? [ヴァンドレ] ソラネルには不思議な力がございまして、 神竜の力があれば、どこからでも出入りが可能なのです。 [リュール] そうなんですか? [ヴァンドレ] はい。逆に申し上げれば…神竜の力がないと ソラネルに入ることはできません。 我々竜の守り人でさえ、ルミエル様のお力なしでは 一歩も足を踏み入れることができませんでした。 それが…ソラネルが最も堅牢な 空の要塞と呼ばれる所以です。 [リュール] それは心強いですね。 ヴァンドレの提案通り、拠点として使いましょう。 でも、出発する前に少しだけ… 時間をくれますか? [ヴァンドレ] ? [リュール] 母さんに挨拶をします。 しばらくここを離れることになりますから。 [ヴァンドレ] わかりました。 お待ちしておりますので、どうかごゆっくりと… [ヴァンドレ] [リュール] ………… 母さん。 今までずっと、守ってくれてありがとう。 きっと長い旅になると思いますが… ヴァンドレたちも一緒なので、心配しないでください。 私は神竜として… 必ずあなたの遺志を継いで、指輪を集めます。 …行ってきます、母さん。 [リュール] 無事にソラネルに戻ってこられましたね。 目覚めてすぐの時は気づきませんでしたが、 こんなに広かっただなんて。 [ヴァンドレ] 今はがらんとしていて何もありませんが、 仲間が増えれば賑やかになるでしょう。 設備を整えれば戦闘にも役立ちます。 どうぞご検討くださいませ。 [リュール] わかりました。 [ヴァンドレ] ところで神竜様、 これに見覚えはございませんか? [リュール] 装飾品…? 初めて見るものです。 珍しい水晶で拵えられていますね。 これがどうかしたのですか? [ヴァンドレ] 襲撃のあと、指輪の間に落ちていたのです。 貴方様のものかと思いお持ちしたのですが、 どうやら違うようですな。 他に持ち主もおりませんので、 敵兵のものであれば処分を… [リュール] 待ってください。 見覚えはないのですが、 何か、懐かしいような感じがします。 [ヴァンドレ] であれば、これは神竜様がお持ちください。 なにか思い出すことがあるかもしれませぬ。 [リュール] ありがとうございます。 ここで暫く休んだら、 フィレネに向けて出発しましょう。 --- EV --- [リュール] 敵の数が多い。 これでは指輪の間に辿り着けません! ( [アルフレッド] [アルフレッド] この扉の向こうか!? [アルフレッド] [エーティエ] [エーティエ] ええ、間違いありませんわ! [エーティエ] [ブシュロン] [ブシュロン] 直ぐに突入いたしましょう! [ブシュロン] [リュール] 誰かの声? [リュール] フィレネ王国の…アルフレッド? [アルフレッド] !! 君は…まさか、まさか… 神竜 様!? ついに目覚めたのかい!? [リュール] は、はい。 [アルフレッド] そうか…良かった…! この時をどれだけ待ち望んだことか! 話したいことは沢山あるのだけれど、 今はそれどころではないね。 奴らは一体? [リュール] 私たちにもわからないんです。 急に襲撃があって。 [アルフレッド] 承知した。 では急ぎ敵将を捕え、目的を吐かせよう。 これより僕と、我が臣下エーティエ、 同じくブシュロンが貴軍の麾下に入る! 指示を出してくれ! [リュール] ありがとうございます! [ブシュロン] 神竜様、ご挨拶が遅れました。 俺はブシュロンという者です。 戦う際、敵の近くに俺がいる時は、 追加で攻撃を叩きこみます。 あと一押しが欲しいという時に、お使いください! [エーティエ] お目にかかれて光栄ですわ、神竜様。 あたくしはエーティエと申します。 [エーティエ] 空飛ぶ敵は、弓の格好の的ですわ。 どうかあたくしにお任せくださいな。 このしなやかな筋肉より繰り出される一閃で 必ずや仕留めてご覧に入れましょう。 --- MOVIE --- [ルミエル] どうして…あなた、一人で…? [リュール] ふふ… [アルフレッド] 失礼する! やはり…敵襲か。 フィレネ王国第一王子アルフレッド、 加勢する! …死になさい。 危ない! !! さあ、残りの指輪もこちらに。 立ち去りなさい! チッ… --- BT --- " [イルシオン兵] * [イルシオン兵] [イルシオン兵] [ボス] あの御方のため…ここは通さぬ。 [リュール] あなたたちは何者なんですか!? どうしてこの王城に…! " [イルシオン兵] * [イルシオン兵] [イルシオン兵] [ボス] 私の口からは語れぬ。 今はただ、この回廊を死守するのみ。 " [イルシオン兵] ( [イルシオン兵] [イルシオン兵] [ボス] ただの、王城兵では…ないのか… --- DIE ---