=== 第5章 王城奪還 === (フィレネ城) フィレネ城にイルシオン軍が侵攻したという 報せを聞き、神竜軍はイヴ女王の元へ急ぐ。 --- OP --- [アルフレッド] 見えたぞ。フィレネ城だ! [セリーヌ] やけに静かだわ。王城兵たちはどこへ? あんなにいたイルシオン兵の姿も見えないだなんて。 [アルフレッド] あまり考えたくはないが、セリーヌが発った時 既に兵たちが進軍していたのなら… イルシオン軍は既に、 城内に入っている可能性が高いだろうね。 [セリーヌ] そんな…! お城のみんなが、お母様が危ないわ…! [リュール] 急ぎましょう。 PP Irc [イヴ] ………… Irc [ボス] 城はイルシオン軍が占拠したぜ、女王様。 『慈愛の王女の指輪』いったいどこに隠したんだ? [イヴ] …言いません。 Irc [ボス] 城の中か? 外か? 早く吐いたほうが身のためだぜ。 [イヴ] あなた方のような卑劣な者たちに、 語る言葉はありません。 Irc [ボス] こいつ…! 痛い目見ねぇとわかんねぇか!? [セピア] まあ、お待ちなさいな。 Irc [ボス] セピア様… [セピア] 死なれでもしたら、指輪の場所がわからなくなるわ。 ねえ…イヴ女王。 我々が来る少し前に、王女が逃げるのを 見たという兵がいるのですけれど… もしかして、指輪を持たせて逃がしましたかしら? [イヴ] ………… [セピア] 困りましたわねえ。 私どもも手荒な真似はしたくありませんのよ。 言ってくださらないと、城にいる者たちを 一人ずつ目の前で殺すことになりますが… [イヴ] !! そんな…っ! [アルフレッド] 母上! [セリーヌ] お母様!! [アルフレッド] [セリーヌ] [イヴ] アルフレッド、セリーヌ! [セピア] あら、王子様方のご帰還。 [イヴ] [セピア] [アルフレッド] イルシオンの侵入者よ。 母上から手を放せ! [アルフレッド] [セリーヌ] [セピア] うふふ…まあ、怖い。 いいわ。王女が指輪を持っているかは、 直接確かめることにしましょ。 [イヴ] あの子たちに手を出さないでください! [セピア] なら指輪の在処を吐いてくださいな。 [イヴ] それは… [セピア] ふぅん。言えないということは、 やっぱり王女に持たせたようですわね。 まあでも、まだ他の可能性もあるし… 王子たちを始末するまでは、生かしておきましょ。 連れて行って。 [イヴ] は、放しなさい…! [アルフレッド] 母上っ!! [リュール] イヴ女王! [セピア] あーもう。いちいちうるさい。 …え? 待って。貴方は… [リュール] ? [セピア] …いいえ、他人の空似ね。 こんなところにいるはずがないもの。 お前、何者なの? [リュール] 私は神竜 です。 [セピア] 神竜? 嘘をつかないで。 ルミエルのほかに神竜がいるなんて聞いてないわよ。 [アルフレッド] 千年の間、ずっと眠っていたんだ。 お前が一介の兵なら、知らずとも無理はない。 [セピア] 眠っていた? あの女、いつの間に子を成していたというの? まあいいわ。それなら、 ルミエルの安否を知っているわよね。 神竜ルミエルはこの前の襲撃のあと、 どうなったのかしら。 [リュール] この前の襲撃って…!! なぜそれを知っているんです!? [セピア] なぜかしらね。 [リュール] まさか、あの日王城に来て指輪を奪ったのは… 母さんを殺したのは、あなたなのですか!? [セピア] 殺した? やっぱり死んじゃったの! お可哀想にねえ! [リュール] …! 許さない… 母さんの仇…! [セピア] まあ人聞きの悪い。殺したのは私じゃないわ。 殺したのは、ね。 なんにせよ、 あの女のガキがいるのは好都合だわ。 持っているんでしょう? 『英雄王の指輪』と『聖騎士の指輪』… [リュール] 渡しません。絶対に。 [アルフレッド] フィレネ城に来たのも、指輪が目的か。 [セピア] それを知ってどうするの、もうすぐ死ぬというのに。 でも、冥土の土産に一つだけ教えてあげる。 …私たちイルシオン王国は、 ソンブル様を復活させたわ。 [リュール] っ!? 邪竜、ソンブルを…!? [アルフレッド] そ、そんな…邪竜が… [セピア] ルミエルの子まで目覚めていたのは 想定外だったけど… 私たちのおかげで眠りから覚めたのかもしれないわね。 感謝してくださいな。 [リュール] 違います! 私が目覚めたのは母さんのおかげです! 母さんがずっと、待っていてくれたから…! [セピア] まあ、感動的なお話ですこと。 でも最後まで聞いてる時間はありませんの。 私はこれで、失礼いたしますわね。 [リュール] 待ちなさい!! [アルフレッド] どうする、神竜様。 [リュール] とにかく今は奴らを倒し、城を取り戻しましょう。 イヴ女王も、お城の人たちも、 もう誰も犠牲になってほしくありません。 [セピア] 奴らの持つ指輪…必ず全て奪うのよ。 Irc $ Irc Irc [ボス] はっ。 --- ED --- [セリーヌ] お兄様、お母様が奥の部屋に! 怪我もなく、ご無事だわ! [アルフレッド] そうか。よかった…! [イヴ] 皆さん、助けてくださってありがとうございます。 アルフレッド、セリーヌも、 よく無事で戻ってくれました。 [アルフレッド] 母上。リトスの地より、 神竜 様がお越しくださいました。 [イヴ] 神竜 様が…!? [アルフレッド] [セリーヌ] [リュール] イヴ女王、ご無事で何よりです。 こうしてご挨拶をするのは初めてですね。 アルフレッド王子のお迎えで、 フィレネ王国に参りました。 [イヴ] ああ…そのお姿… ついにお目覚めになられたのですね。 私が、フィレネ王国女王イヴですわ。 こうしてお目にかかれましたこと、この上ない幸福です。 [アルフレッド] 今回の戦で勝利することができたのは、 神竜様のお力あってのことなんだ。 救援要請を受けて同行してくれたばかりか、 セリーヌを助けてくれて… 我が国に伝わる『慈愛の王女の指輪』に宿る、 紋章士セリカをも顕現してくれた。 [イヴ] あの、伝説の紋章士を…!? なんて素晴らしい奇跡でしょう… ありがとうございます。 貴方様に最大の感謝を申し上げますわ。 私たち王家の者が、こうして無事でいられるのは 貴方様のおかげです。 その聖なるお力はまるで、貴方様のお母君のよう… 神竜ルミエル様は、お元気でいらっしゃるかしら? [リュール] ! あの、母は…… …母は、亡くなりました。 [イヴ] え…!! そ、んな…いったい、何故…! [リュール] …殺されたんです。 城に侵入者が現れて、それで… 母は私を庇い、敵の攻撃で… 命を落としました。 [イヴ] ああ…なんということなの… [リュール] 今回は助けられてよかったです。 イヴ女王が…ご無事で…… ………… [イヴ] どうされましたか…? [リュール] …すみません。 少し、母のことを思い出してしまって。 母のこともこんな風に助けられていたら、 今も共に過ごせていたのだろうかと… [イヴ] 神竜様… 私には…貴方様の深い悲しみを癒すことはできません。 ですが、ただ受け止めることはできます。 目覚めたばかりの身で… お母君を亡くされ、さぞお辛かったでしょう。 どうか今は、思いを堪えずにいてください。 [リュール] イヴ女王… ありがとうございます。 あなたの手が、温かくてよかったです。 元気だったころの…母さんのように… [イヴ] 落ち着かれましたか? [リュール] …はい、すみません。 お見苦しいところをお見せして。 [アルフレッド] 謝るのはこちらのほうだよ。僕たちのせいで君は… 悲しむ間もなく戦うことになってしまった。 本当にすまない。 [セリーヌ] ごめんなさい、神竜様。 [リュール] いいえ。すぐに発ったおかげで、 セリーヌもイヴ女王も助けることができたんです。 母と同じ…神竜である私にとって、 それは何よりの誇りですから。 [アルフレッド] ありがとう。 [リュール] 先ほどの戦で、イルシオン王国は 邪竜を復活させたと言っていましたね。 異形兵が各地に現れているのは、 その影響で間違いなさそうです。 [アルフレッド] 目覚めた邪竜が指輪を欲しているというのも 今回の襲撃で明らかになった。 それなら奴らに奪われる前に、 次の指輪の元へ急がないと。 [リュール] イヴ女王。フィレネ王国に託されている指輪、 私に預けてくださいますか? [イヴ] 勿論ですわ。どうぞお持ちください。 フィレネ王国の愛と信頼、そして感謝を神竜様に… [リュール] ありがとうございます。 [イヴ] 指輪についてなのですが、 まだお伝えしていなかったことがございます。 実は…フィレネにはもう一つ、 『紋章士の指輪』が存在します。 [アルフレッド] なんだって!? 我が国に二つ目の指輪が!? [セリーヌ] フィレネの指輪は、一つではなかったのですか? [イヴ] 隠していてごめんなさい。 争いの火種になってはいけないと… その指輪の存在は代々、フィレネ王国の 王や女王にのみ言い伝えられてきたのです。 ですが、邪竜が復活した今、 隠しておくべきではありません。 神竜様より託された指輪の数は、 公には各国の王家に一つずつ… しかしフィレネにはそれ以外にも、 秘かに託された指輪があったのです。 その名は…『暁の巫女の指輪』。 [リュール] 『暁の巫女の指輪』… [イヴ] 誰にも見つからぬようにするため、 このフィレネ城内での保管はしていません。 今はブロディアとの国境付近にある 祠に安置してあります。 [アルフレッド] …あの古びた祠か。 [セリーヌ] お兄様、ご存じなの? [アルフレッド] 父上が亡くなったすぐ後、母上に連れられて 一度行ったことがあるんだ。 この場所を覚えておきなさいと言われて、 当時は意味が分からなかったけれど… そういうことだったんだね。 [イヴ] ええ。いつかあなたが王位を継ぐときに、 口伝のみで事足りるようにと。 [アルフレッド] では祠へは僕が案内を。 そのまま、神竜様に同行します。 [イヴ] 行くのですね、アルフレッド。 [アルフレッド] はい。 僕は戦を終わらせる力となりたい。 平和のために戦うこと…そして、 神竜様と共に旅立つことをお許しください。 [セリーヌ] お母様。 わたしも、神竜様のお力になりたいです。 [リュール] アルフレッド、セリーヌ… [イヴ] …わかりました。 旅立ちを許しましょう。立派に役目を果たしなさい。 ですがくれぐれも気を付けて。 必ず、生きて帰ると約束してくださいね。 [アルフレッド] はい。 [セリーヌ] はい…! [リュール] ありがとうございます。イヴ女王。 [イヴ] 準備が整うまでは、 ゆっくり休んでいらしてください。 これから長い旅になるでしょう。けれど… ここで無事を祈る者がいることをどうか忘れないで。 皆にご武運がありますよう、 私は此処から祈り続けておりますわ。 錬成屋 1 アクセ屋 3 錬成屋 よろしいでしょうか、神竜様。 [リュール] あなたたちは…? 錬成屋 私は錬成屋でございます。 アクセ屋 私はアクセサリー屋です。 錬成屋 仲間の武器屋より、神竜様の拠点で 店を出したとの手紙を受け取りまして。 宜しければ私たちもお力にならせていただけませんか。 私がいれば、武器をより強力にすることができます。 アクセ屋 私は戦いのお役には立てませんが、 アクセサリーで見た目を変えるお手伝いができますよ。 [リュール] 武器屋さんのお知り合いでしたら、心強いですね。 ぜひよろしくお願いします。 錬成屋 ありがとうございます…! 必ずや、神竜様のお役に立ってみせましょう。 アクセ屋 よろしくお願い致します、神竜様。 はあ、はあ… ここまで来りゃあ、あいつらも…… まあ、無様な姿。 ひぃっ!? その様子だと、指輪は奪えなかったのね? も、申し訳ありません!! 奴ら思っていたよりも手練れで…! そうだ、探してらした『慈愛の王女の指輪』は、 セリーヌ王女が持ち逃げしてたらしいですぜ。 今は神竜 とかいう奴の 手元にあるようです。 ふぅん… 今回は情報だけで手打ちってことに… へへ、次はうまくやりますんで… 次? 次はないわ。 失敗したのなら、わかっているわよね? ひえっ…こ、殺さないで… 殺さないでくれええええええ! ぎゃああああああ!! フン… ………… 申し訳ございません。お目汚しをいたしました。 指輪も奪うことができず… [ヴェイル] フード 1 [ヴェイル] フード …一つぐらいはと期待したのですが、 仕方がありませんね。 ルミエルが死んだことを確認できたので 良しとしましょう。 [セピア] ですが、新たな神竜も現れました。 まさかあの女が秘かに子を成していただなんて。 [ヴェイル] フード あの時… ルミエルが身を挺した理由に、合点がいきました。 [セピア] 如何いたしますか? [ヴェイル] フード 神竜王城での戦は熾烈でした。 まだ戦える状態ではないでしょう、私も貴方も。 暫し静観が得策です。 時が来るまで、泳がせておきましょう。 [セピア] はっ。 --- EV --- [リュール] 扉には鍵がかかっているようですね。 どうしたら… [アルフレッド] 鍵を探している時間はないな… やむを得ない。武器で破壊し、進んでくれ! [シーフ] 城が襲われてるってのは本当だったな。 へへ、今のうちに宝を頂戴するか… [リュール] あれは、盗賊…!? 急いで止めないと、 城の物が盗まれてしまうかもしれません。 [リュール] 壊れそうな壁がありますね。ここからなら、 敵将の不意を突けるかもしれません。 Irc Irc Irc [ボス] フン…この程度か? [リュール] …! 手練れの将ですね。 とどめを刺しても、安心しない方がよさそうです。 --- MOVIE --- --- BT --- Irc $ Irc Irc [ボス] お前たちの指輪、残らずいただくぜ。 俺一人の手柄にすりゃあ、国で大出世だ! [アルフレッド] よくもフィレネに侵攻し、母や民たちを脅かしたな。 貴様はここで討ち果たす! Irc Irc Irc [ボス] 軟弱な国の王子にできるのか? 返り討ちにして、その首を女王に会わせてやるよ! Irc $ Irc Irc [ボス] お戻りか。城から逃げた王女サマ。 悪いがもう一度出て行ってもらうぜ。 [セリーヌ] わたしはもう、逃げるだけの王女ではないわ。 城から去るのは、あなたの方よ! [リュール] フィレネ城を襲ったこと、許せません。 覚悟してください! Irc Irc Irc [ボス] 神竜か! お前を倒せば大手柄だ。 あんな女にペコペコしなくて良くなるかもなあ! Irc " Irc Irc [ボス] 冗談じゃ…ねぇぜ… 俺だけでも、逃げ延びてやる…… --- DIE ---