=== アルフレッド & ミスティラ === --- C --- [ミスティラ] 待って待ってー! アルフレッド王子! [アルフレッド] やあ、ミスティラ王女。 僕に何か用かい? [ミスティラ] んっふふー。さてはアルフレッド王子、 これからおいしいもの食べに行くつもりでしょ? [アルフレッド] いいや。 これから鍛錬を始めようとしていたんだ。 [ミスティラ] そうなの!? じゃあ、なんであんなにニコニコしてたの? [アルフレッド] それは僕が鍛錬を好きだからだよ。 [ミスティラ] ふーん、そういうことだったのね。 勘違いしちゃった。 [ミスティラ] おいしいもの食べるんだったら、 あたしもお呼ばれしようと思ったのに。 [アルフレッド] あはは。 それは悪いことをしたね。 [ミスティラ] 鍛錬は鍛錬で構わないわ。 あたしもついていくね! [アルフレッド] 一緒に鍛錬してくれるのかい? [ミスティラ] うん! [ミスティラ] で、鍛錬が終わったらご褒美に あたしに何かおいしいものをごちそうして。 [アルフレッド] なるほどね。 それが目当てということか。 [アルフレッド] かまわないよ。ソルム王国の第一王女とは 一度、ゆっくり話してみたかったからね。 [ミスティラ] 難しい話はナシね。 せっかくのお食事会なんだから。 [アルフレッド] わかっているよ、ミスティラ王女。 明るく楽しく、幸せな話をしようじゃないか。 --- B --- [アルフレッド] ミスティラ王女。 君はオオカミに乗れると聞いたが本当かい? [ミスティラ] うん、本当だよ。 [ミスティラ] 懐かしいな。小さい頃はオオカミに乗って ソルム城内を走り回ったものだよ… [アルフレッド] へえ、それはすごいね。 そこまで奔放な王族は、フィレネにはいなかったよ。 [ミスティラ] ソルムの王族は大体そんな感じだよ。 [ミスティラ] それでアルフレッド王子は、 オオカミに乗ってみたいの? [アルフレッド] ああ。 少し興味があってね。 [ミスティラ] いいじゃない! それじゃあ、あたしが教えてあげるわ。 [ミスティラ] 何回も振り落とされるし 何回も噛まれるけど別にいいよね? [アルフレッド] えっ!? 何回もかい? [ミスティラ] うん。何回も。 離しなさいって言っても多分、無理。 [ミスティラ] 自力でどうにかするしかないの。 [アルフレッド] うーん… [ミスティラ] 昔から慣れ親しんだ人ならともかく、 アルフレッド王子は初体験だからね。 [ミスティラ] もしかしたら怪我だけじゃすまないかも。 [アルフレッド] そ、そうか… [アルフレッド] 悔しいけど今はやっぱり止めておくよ。 この戦から離脱するわけにはいかないからね。 [ミスティラ] うんうん。 やめる勇気も大事だね。 [アルフレッド] 代わりに野営の仕方を教えてくれないか? [アルフレッド] ソルムの人たちのたくましさを、 少しでも学びたいんだ。 [ミスティラ] もちろん! そういうことなら喜んで! [ミスティラ] 寝床の作り方から危険な動物の対処まで! あたしが知ってることはなんでも教えてあげる! [ミスティラ] そうそう。一番大事なのは、楽しい歌ね。 野営中に歌うと最高なんだから。 [アルフレッド] よろしく頼むよ、ミスティラ王女。 --- A --- [ミスティラ] 今日はアルフレッド王子と野営~♪ [ミスティラ] ごはんはおいしかったし~♪ 歌も絶好調~♪ [ミスティラ] 空には満点の星~♪ もう何も言うことなし~♪ [アルフレッド] さすがミスティラ王女だね。 今の心情がよく表れていたよ。 [ミスティラ] あたしの歌を褒めてくれるなんて… アルフレッド王子って、すっごく珍しい人だよ。 [アルフレッド] 僕はミスティラ王女の歌、好きだよ。 楽しい気持ちになれるからね。 [ミスティラ] あはは。 いつも楽しく歌ってるからね! [ミスティラ] ありがとう、アルフレッド王子。 [ミスティラ] あっ、焚き火の火が弱くなってきた。 [アルフレッド] ええと、確かこうするんだったね… [ミスティラ] そうそう! 完璧だよ、アルフレッド王子! [ミスティラ] これで次からは一人でも野営できるね! [アルフレッド] ありがとう。 師匠のご指導が良かったおかげだね。 [ミスティラ] ふふん。 いくらでも褒めていいのよ。 [アルフレッド] ありがとう、ミスティラ王女。 君のおかげで色々と学ぶことができた。 [アルフレッド] これでソルム王国の人たちの気持ちや考え方を 以前よりも知ることができる気がするよ。 [ミスティラ] なるほどね。 ソルムのことを学ぶために色々と体験してみた、と。 [アルフレッド] その国の人たちと同じことを経験した方が より理解を深められると思ってね。 [ミスティラ] ふむふむ。 それで… [ミスティラ] …その得た知識で、ソルムに攻め入る? [アルフレッド] とんでもない。 [アルフレッド] 君から学んだことはすべて、 両国が手を繋ぐために役に立てると約束するよ。 [ミスティラ] ええ、わかってるわ。 ちょっとからかってみただけ。 [ミスティラ] でも、今のままじゃ不十分かな。 [アルフレッド] どうしてだい? [ミスティラ] 今度はあたしがフィレネ王国のことを学ぶ番。 …ってこと。 [ミスティラ] 国と国との関係は… お互いに理解し合ってこそ、でしょ? [アルフレッド] 確かにその通りだね。 [ミスティラ] 色々と教えてね、アルフレッド王子。 ソルムとフィレネ。隣り合う両国の未来のためにも。 [アルフレッド] ああ。喜んで。 ミスティラ王女。 --- S ---