=== アルフレッド & アンバー === --- C --- [アルフレッド] アンバー。 少しいいかい? [アンバー] アルフレッド王子…? 俺に何か用ですか? [アルフレッド] 噂で聞いたんだが… 君は詳しいらしいね。 [アルフレッド] 世界各地の伝承や伝説などに。 [アンバー] そうですね。 信じるか信じないかは聞く人次第ですが。 [アルフレッド] なら、ぜひ教えて欲しいんだ。 [アルフレッド] 飲んだものを超ムキムキにするという 伝説の筋肉増強剤の話を… [アンバー] ムキムキ、ですか? [アルフレッド] 違う。 超ムキムキだ。 [アンバー] う、うーん… その伝説はちょっと仕入れてないですね。 [アルフレッド] そうか… 君ならばもしや、と思ったのだけれど。 [アンバー] アルフレッド王子にそこまで言っていただけるなんて。 このまま無下にするのもなんだか悪いですね… [アンバー] わかりました。 俺、その筋肉増強剤の伝説を調べてみます! [アルフレッド] 本当かい、アンバー! ありがとう! [アンバー] 気にしないでください。 伝説や伝承を追うのは俺の趣味ですから。 [アンバー] そうと決まったら早速、情報収集だ! [アンバー] あっ、そこの筋肉おじさん! ちょっと話を聞かせてくれ! [アンバー] [アルフレッド] なんて頼もしいんだ。 アンバーなら必ずや伝説に辿り着けるだろうね。 --- B --- [アンバー] どんな鋭い槍でも貫けず… 幾千の矢でさえ弾き飛ばす… [アンバー] その丸薬をひと飲みすれば… 肉体はたちまちに鋼鉄の砦と化す… [アンバー] それが伝説の筋肉増強剤… キンニクモリモーリです。 [アルフレッド] キンニクモリモーリ… [アンバー] はい。 [アルフレッド] こう言ってはなんだけど… 名前がなんとなく怪しい感じがするね。 [アンバー] ふっふっふ… 伝説とはそういうものですよ。 [アンバー] 確たる証拠もなく、 怪しい情報や不鮮明な手がかりばかり! [アンバー] でも、だからこそロマンがあるんです! [アンバー] さあ、どうしますか!? アルフレッド王子! [アンバー] 危険を覚悟し、ロマンに飛び込むか! 安定を求めて、この場から引き返すか! [アンバー] 伝説を信じるか信じないかは… アルフレッド王子次第です! [アルフレッド] 僕はもちろん信じるよ。 アンバーがわざわざ調べてくれたのだからね。 [アルフレッド] それで、 そのキンニクモリモーリがある場所は? [アンバー] すでに有力な情報を入手済みです。 [アンバー] えっと…ここからだと… 行くのに一年くらいかかりますね。 [アルフレッド] 一年… [アンバー] そこにある天をも超える山の頂上に、 丸薬があるみたいです。 [アルフレッド] 道のりは険しいね… それにここを長い時間は離れられないし。 [アルフレッド] …残念だけど、今は諦めるしかないようだ。 [アンバー] や、やっぱりそうですよね。 お役に立てず申し訳ありません。 [アルフレッド] そんなことないさ。 アンバーは僕に素敵なものをくれたからね。 [アンバー] 素敵なもの? [アルフレッド] ああ。 ロマンというかけがえのないものを。 [アンバー] あ、アルフレッド王子ーっ! 好きです!!!! [アルフレッド] あはは、熱烈だね。 --- A --- [アンバー] おはようございます。 アルフレッド王子! [アルフレッド] おはよう、アンバー。 [アンバー] 今日もずいぶんと早起きですね。 [アルフレッド] 鍛錬する時間はいくらあってもいいからね。 [アンバー] すごいなあ、アルフレッド王子は。 毎日、毎日、鍛錬を欠かさないですもんね。 [アンバー] でも、どうしてそこまで 続けることができるんですか? [アルフレッド] 単純に好きだからだよ。 体を鍛えることがね。 [アルフレッド] アンバーだって、好きな伝説や伝承を追うのは 全然、苦に感じないだろう? [アンバー] なるほど。 確かにそうですね。 [アルフレッド] それに今は尚更… 体を鍛えなくてはと思っていてね。 [アンバー] 戦の最中ですもんね。 [アルフレッド] それもあるけれど…どちらかというと、 戦が終わってからに備えてかな。 [アンバー] どういうことですか? [アルフレッド] 決まっているじゃないか。 ロマンを追い求めるためだよ。 [アンバー] …えっ? [アルフレッド] ここから遠く離れた 天高くそびえ立つ山の頂上にロマンがある。 [アルフレッド] ならば、そこに辿り着けるくらいの力を 今からつけておかないと。 [アンバー] キンニクモリモーリ… 諦めたんじゃなかったんですか!? [アルフレッド] 今は追わない、と言っただけだ。 でも、戦が終われば行けるかもしれないだろう? [アルフレッド] その前に倒れてしまっては… 元も子もないからね。 [アンバー] うう… アルフレッド王子…! [アンバー] 存在するかどうかもわからないのに! 証拠なんて一つもないのに! [アルフレッド] それでも信じて道を歩もうとする… それがロマンだろう? [アンバー] はいっ! 仰る通りですっ! [アンバー] アルフレッド王子ーっ! なんてかっこいいんですかーっ!! [アルフレッド] あはは。 僕はただ自分のしたいことをしてるだけだよ。 [アンバー] 俺も! 俺も一緒に鍛錬します! 一緒に鍛錬させてください! [アンバー] そして叶うならば… アルフレッド王子と共にロマンを追いたいです! [アルフレッド] もちろん大歓迎さ、アンバー。 [アルフレッド] 住んでいる国は違えど、 僕たちが夢見るものは同じだ。 [アンバー] はい! アルフレッド王子!! --- S ---