=== アルフレッド & ユナカ === --- C --- [ユナカ] おお! これはアルフレッド氏! こんなところで会うなんて奇遇ですな! [アルフレッド] ユナカ。 ここのみんなには慣れたかい? [ユナカ] もちろんですぞ! みんな親切な人ばかりで大助かりですな! [ユナカ] ですがアルフレッド氏… 本当に良いのですか? [ユナカ] 新参者のわたくしめのことを こうして温かく受け入れてしまって。 [ユナカ] 根ほり葉ほりと詮索することもなく… [アルフレッド] ん? 色々と詮索した方がいいのかい? [ユナカ] まあ、普通はそうでしょうな。 [アルフレッド] 確かにユナカのことを もっと知りたい気持ちはあるね。 [アルフレッド] じゃあ、機会があったら色々と話そう。 [ユナカ] それはかまわないですが… 話を聞く前に信用してもいいのですか? [ユナカ] 極端な話… わたくしめは敵の密偵かもしれませぬぞ! [アルフレッド] それはないよ。 僕はユナカのことを信用しているし。 [ユナカ] なぬ!? 根拠なしなのに自信たっぷり! [ユナカ] なぜゆえに!? なぜゆえにそこまで人を信用するのです!? [アルフレッド] ははは。 なんでだろうね。 [ユナカ] まさかの本人も自覚なし! わたくしめ、会話の迷路に迷い込んだでござるか!? [ユナカ] …ですが、嬉しいですぞ。 アルフレッド氏。 [ユナカ] わたくしめを信用してくださり、 ありがとうございます。 [アルフレッド] お礼なんて要らないよ、ユナカ。 --- B --- [アルフレッド] それで、ユナカはどこの出身なんだい? [ユナカ] おっと。 出会いがしらの質問ですな。 [ユナカ] これにはわたくしめも油断して、 正直に答えてしまいそうですぞ! [アルフレッド] そうか、じゃあ答えてくれないかい? [ユナカ] ………… [ユナカ] …ブロディアのどこかですぞ。 [アルフレッド] そうだったのか。 教えてくれて嬉しいよ。 [ユナカ] でも、できれば… 他の人には内緒にして欲しいですぞ。 [ユナカ] 色々と事情がありますゆえ… [アルフレッド] もちろんだ。 誰にも話さないと約束しよう。 [ユナカ] 感謝するですぞ、アルフレッド氏。 あと、先日は色々と話そうと言いましたが… [ユナカ] できれば、立ち入った質問は… 控えていただきたいのです。 [アルフレッド] ………… [ユナカ] 色々と隠し事がありますゆえ、 質問されてもほとんど嘘しか言えないのです。 [ユナカ] わたくしめは、 アルフレッド氏に嘘をつきたくない… [ユナカ] だがしかし、本当のことを話せば、 それ以上に迷惑をかけてしまう可能性が。 [ユナカ] ですから申し訳ないですが、 わたくしめは… [アルフレッド] 事情は充分にわかったよ、ユナカ。 もう君に質問することはしない。 [アルフレッド] 大切な仲間を苦しませたくはないからね。 [ユナカ] アルフレッド氏… [アルフレッド] だが、先日の約束通り、 色々と話はすることにしよう。 [アルフレッド] 詮索するようなことではなく たとえば…好きなものの話とかね。 [ユナカ] ありがとうですぞ、アルフレッド氏! そんな話なら大歓迎でござるよ! --- A --- [ユナカ] 不思議なものですな… [アルフレッド] 何がだい、ユナカ。 [ユナカ] もし、わたくしめが指輪の声を聞き逃していたら ここにはいなかったかもしれませぬ。 [ユナカ] そう考えると、 偶然とは恐ろしくも素晴らしいものですな。 [アルフレッド] 今、ユナカがここにいること。 僕たちの仲間として並んで立っていること。 [アルフレッド] これは偶然の力だけではないよ。 ユナカだったからここにいるんだ。 [ユナカ] どういうことですかな? [アルフレッド] 君がミカヤの願いを叶えようと思ったから ここにいるんだよ。 [アルフレッド] そんな優しい心の持ち主だったからこそ 僕たちはかけがえのない仲間になれたんだ。 [ユナカ] ………… [ユナカ] 優しいのはわたくしめではなく、 アルフレッド氏の方です。 [ユナカ] わたくしめは… ただ卑怯なだけですぞ。 [ユナカ] 自分の過去や、本性も隠しているから、 こうしてここにいられるのです。 [ユナカ] アルフレッド氏がわたくしめのすべてを知ったら… [ユナカ] きっと軽蔑して、 ここから叩きだしたくなるでござるよ。 [アルフレッド] それはないね。 絶対にありえない。 [ユナカ] ず、ずるいですぞ! [ユナカ] わたくしめのことを知らぬのに、 そうやって言い切ってくださるなんて。 [ユナカ] 話していないのはわたくしめが悪いですが… 何も知らぬのに受け入れるのは…ずるいです。 [アルフレッド] ああ。 ずるくて結構だ。 [アルフレッド] それにユナカの過去を知らなくても結構。 [アルフレッド] 僕はユナカを信用している。 それは今後一切、変わりはしない。 [ユナカ] アルフレッド氏… [アルフレッド] 理由は聞かないでくれ。 [アルフレッド] 仲間が仲間であることに 証明や説明なんていらないのだからね。 [ユナカ] ………… [ユナカ] わたくしめも変わり者でござるが アルフレッド氏もなかなかのものですな。 [アルフレッド] あはは。 自分でもそう思うよ。 [アルフレッド] 変わり者同士、これからも仲良くやっていこう。 [ユナカ] 喜んで。 アルフレッド氏。 --- S ---