=== クロエ & メリン === --- C --- [クロエ] あら、メリン。 こんにちは。 [メリン] クロエ。 今日も相変わらず美しいね。 [メリン] そんな君には花がよく似合う。 ちょうど近くで摘んできたところなんだ。 [メリン] さ、受け取って欲しい。 [クロエ] まあ…ありがとう、メリン。 [クロエ] 相変わらず爽やかでかっこいいわね。 まるで御伽噺から抜け出してきた騎士のようよ。 [メリン] そんな、かっこいいだなんて… [メリン] ンッフフ、困るよそんな本当のこと… [メリン] そうだ。美味しいお菓子もあるんだ。 よければ一緒にどうかな? [クロエ] 嬉しいお誘いね。 もちろんご一緒するわ。 [メリン] 良かった。 今日は素敵な一日になりそうだ。 [クロエ] 向こうに景色のいい場所があるから、そこでどう? わたしもちょうどお魚のはらわたの漬物を持ってるの。 [メリン] はらわたの…漬物… [クロエ] お菓子と一緒に食べたら 美味しいかもしれないわ。 [メリン] う、うーん…それはちょっとやめておこうよ。 かけ合わせが突飛過ぎる。 [クロエ] 何事も挑戦するのが大事なのよ。 [メリン] じゃあ、一口だけね。 その代わりお腹を壊したら看病してもらおうかな? [クロエ] ええ、喜んで。 行きましょう、メリン。 --- B --- [メリン] てやぁー! [メリン] ンッフフ。 必殺の一撃が華麗に決まったね。 [メリン] でも、本当の戦いのときに失敗しないように もう少し練習をしておこう。 [メリン] せやぁーーーーー! [メリン] あっ!? 足が滑って… [メリン] わーっ! [クロエ] メリン、大丈夫!? [メリン] クロエ、いつからそこに? [クロエ] しばらく前からよ。 [クロエ] 訓練中だったから、 お邪魔しちゃ悪いと思って声をかけなかったの。 [メリン] まいったな… 格好悪いところを見せちゃったね… [メリン] 御伽噺の騎士はこんな無様な失敗はしないから 僕に幻滅しちゃったよね… [クロエ] 額に傷があるわ。 怪我の手当てをしましょう。 [メリン] …すまない。 情けなくて涙が出てくるよ。 [クロエ] たった一度の失敗でそこまで落ち込まないで。 [クロエ] わたしの目にはメリンが失敗した姿よりも、 たくさん努力している姿の方が焼き付いているから。 [クロエ] メリンは御伽噺から出てきたような 素敵な騎士のままよ。 [メリン] クロエ… ありがとう。 [クロエ] それに、この前… 看病するって約束したでしょう? [メリン] あはは…そうだったね。 あの時はお腹を壊したら、だったけど。 [メリン] クロエのような素敵な人に看病されるなら、 失敗も悪くないかな。 --- A --- [メリン] せやっ!! [クロエ] 頑張って、メリン。 [メリン] ああ、クロエ! 声援ありがとう! [メリン] てやーーーーっ! [メリン] ンッフフ。 必殺技が華麗に決まったね。 [クロエ] お見事だったわ、メリン。 [メリン] クロエのおかげさ。 [メリン] 今日は朝からずっと 僕の特訓に付き合ってくれたからね。 [メリン] ありがとう。 [クロエ] わたしで良かったの? 特訓ならもっと他に適任の子がいたんじゃない? [メリン] いいや、クロエじゃなきゃダメだ。 [クロエ] どうして? [メリン] 僕が安心して格好悪い姿を見せられる 数少ない友人の一人だからね。 [メリン] クロエは僕の格好悪い姿を見ても 幻滅しないでいてくれる。 [メリン] それがすごく嬉しいんだ。 [クロエ] ふふふ。 そういうことなのね。 [クロエ] でも、わたしだけじゃないと思うわ。 [クロエ] 例えどんな姿を見せようと、 誰もメリンに幻滅なんかしないわよ。 [クロエ] みんなだって、 あなたの本当の格好良さを知っているから。 [クロエ] その心に宿る、騎士の魂をね。 [メリン] クロエ… [メリン] 僕は君に出会えて幸せだ。 どうかこれからも、共に戦ってほしい。 [クロエ] ええ。もちろんよ、メリン。 --- S ---