=== クロエ & アンバー === --- C --- [アンバー] クロエ! 聞いてくれ! 大変な情報を仕入れたんだ! [クロエ] そんなに慌ててどうしたの? [アンバー] 若返りの泉って知ってるよな? クロエが好きな御伽噺にも出てくるやつ! [クロエ] もちろん知っているわ。 それがどうかしたの? [アンバー] はっはっはーーーー! [アンバー] 聞いて驚いてくれ、クロエ! その泉の場所を記した地図を入手したんだ! [クロエ] あら、それはすごいわね。 [クロエ] でも若返りの泉は架空のものだったはずよ。 だから地図があるのなんておかしいわね。 [アンバー] そう! だからすごいんだ! [アンバー] 存在しないはずの 伝説の泉の地図を手に入れたんだから! [アンバー] そこでだクロエ、お願いがあるんだ。 俺と一緒に伝説の泉を探しに行かないか? [アンバー] 御伽噺に詳しいクロエが一緒なら 発見できる確率も上がるはずなんだ! [クロエ] いいわ。 付き合ってあげる。 [クロエ] もしかしたら御伽噺に出てくるような 素敵な風景に出会えるかもしれないし。 [アンバー] 本当か!? ありがとう、クロエ! [アンバー] 一緒に伝説の泉を見つけような! --- B --- [クロエ] 綺麗な泉ね、アンバー。 ほら、水も冷たくて気持ちいいわよ。 [アンバー] ああ… そうだな… [アンバー] でも、これは…若返りの泉じゃない! [クロエ] うふふ。 大丈夫よ。 [クロエ] アンバーはまだまだ若いんだから。 普通の泉でも問題ないわ。 [アンバー] そういうことじゃなーーい! 俺は若返りの泉を探しにきたのに! [アンバー] まさかこの地図が偽物だったなんて… ああ、なんてことだ… [クロエ] アンバー、そんなに落ち込まないで。 [アンバー] どうしてクロエは落ち込んでないんだよ!? [クロエ] 若返りの泉ではないけれど… わたしは、美しい泉を見られて満足よ。 [クロエ] もしかしたら御伽噺に出てくる 若返りの泉の元になった場所かもね。 [アンバー] まあ確かに、綺麗な場所ではあるけど… [クロエ] そうでしょう? だから落ち込まないで。 ほら、お弁当もあるわよ。 [アンバー] 本当か!? さすがクロエだ! 用意がいいぜ! [アンバー] 綺麗な景色においしいお弁当! まるで小旅行みたいだ! [アンバー] わーい、わーい! [アンバー] …ん!? [アンバー] もしかして最初からそのつもりだったのか? 伝説を追う冒険じゃなくて? [クロエ] うふふ。 どちらでもいいじゃない。 [アンバー] ま、今となってはそうだな! じゃあ、いただきまーす! [クロエ] はい、どうぞ。 お魚の干物の目玉だけ弁当よ。 [アンバー] ぎゃあああーーーー! 珍味弁当なのかよーー! --- A --- [アンバー] おーい! クロエ! [クロエ] あら、アンバー。 なんだか嬉しそうね。 [アンバー] そうなんだよー! 聞いて驚いてくれ! [アンバー] 今度は、迷宮の地図を手に入れたんだ! [アンバー] 世界の裏側まで繋がってるって いわれてる、伝説の迷宮だぞ! [クロエ] あら、それはすごいわね。 今度はどこで手に入れたの? [アンバー] 親切そうな露天商のお爺さんが 特別にって譲ってくれたんだ。 [アンバー] 俺の伝説を追い求める情熱を 本物だと感じてくれたんだろうな! [クロエ] うふふ。 そうかもしれないわね。 [アンバー] あっ、でも安心してくれ。 今回はクロエを誘わないからさ。 [クロエ] あら、どうして? もしかして珍味弁当がいけなかった? [アンバー] 違うって、そうじゃない! あれは本当にごちそうさま! [アンバー] ほら、前回は偽物の地図だったろ? [アンバー] 今回は大丈夫に決まってるけど、 万が一を考えて、俺一人だけで行ってくるよ。 [クロエ] それは残念ね。 誘って欲しかったのに。 [アンバー] え? そうなの? [クロエ] もちろんよ。 [クロエ] だって、大事なのは 伝説を見つけることじゃないでしょう? [クロエ] 伝説を見つけようとする過程が 面白いし、ロマンに溢れているんだもの。 [アンバー] そう! それが冒険なんだよ! さすがクロエだ! よくわかってるな! [クロエ] 目をキラキラと輝かせて伝説を追う、 あなたの姿を見たおかげかしらね。 [アンバー] じゃあやっぱり、今回も誘っていいか? [クロエ] ええ、一緒に行きましょう。 とっておきのお弁当を用意するわね。 [アンバー] おう! 珍味は控えめにしてくれよな! --- S ---