=== クラン & エーティエ === --- C --- [エーティエ] ふう。 今日の走り込みはこの辺にしておきましょう。 [クラン] エーティエさん、お疲れさま! [エーティエ] クランさん。 どうされたのですか? [クラン] 今日はエーティエさんのために、 これを作ってきたんだ。 [エーティエ] なんですか? この瓶に入った物は… [クラン] 僕が作ったピクルスだよ。 疲労回復にとってもいいんだ。 [クラン] さ、ひとつ食べてみて。 [エーティエ] わかりました。 ではお言葉に甘えて、いただきますわ。 [エーティエ] まぁ美味しい… 適度な酸味がたまりませんわね… [クラン] そう言ってもらえてよかった! [クラン] エーティエさんの健康を考えて、 調味料の分量とかを調整して特別に作ったものなんだ。 [エーティエ] あら、あたくしのために特別に? [クラン] うん! でも、それだけじゃないんだよ。 [クラン] おいしくなーれ、エーティエさんにぴったりの ピクルスになーれ…って願いも込めてるの。 [エーティエ] そんな…嬉しいですわ。 なんて優しいお方でしょう。 [クラン] じゃあ、瓶ごと渡しておくね。 おかわりが欲しくなったら言って。 [エーティエ] わかりましたわ。 こんなにしていただいて感謝です… --- B --- [エーティエ] クランさん。見つけましたわ。 [クラン] どうしたの? もうピクルスなくなっちゃった? [エーティエ] お恥ずかしいお話なのですが、そうなのです。 [クラン] けっこう早かったね。 [クラン] でも、最近は鍛錬の質も量も上がっていたから、 そろそろなくなるかもって思ってたんだ。 [エーティエ] すごいですわね。 なんでもお見通しではございませんこと? [クラン] えへへ、そうなんだ。 がんばってる人のことは応援したくなっちゃって。 [エーティエ] このピクルス、すごかったですわ。 今までは鍛錬後に疲れが残ることがありましたが、 [エーティエ] これをいただくようになってからは、 それが少なくなったんですの。 [エーティエ] それに、味もとてもおいしくて、 ついつい手が伸びてしまいましたわ。 [クラン] ほんと!? そう言ってもらえてうれしい! じゃあ、また作ってあげる! [エーティエ] いいんですの!? ありがとうございます! [クラン] そうだ。野菜は何がいい? [クラン] ピクルスって、いろんな種類の野菜を 漬けることができるんだ。 [エーティエ] そうですわね…すぐには思いつかないので、 お任せしてもよろしいでしょうか。 [エーティエ] クランさんはあたくしのことを よくご覧になっていらっしゃいますから。 [クラン] あはは、そうだね。 じゃあ僕のおすすめにしておくよ! [エーティエ] 楽しみにしておりますわ。 --- A --- [クラン] エーティエさん。 新しいピクルスができたよ。 [クラン] 今回は三種類の野菜を漬けてみたんだ。 でも… [エーティエ] どうしましたの? [クラン] おいしくないんだよ… 本当にごめん…これは渡せないや。 [クラン] 新しい野菜が、いつもの感じにならなくって。 最初から作り直そうかなって思ってるんだ。 [エーティエ] まあ、気にしないでくださいな。 あたくしにとって、そんなこと問題ではございません。 [クラン] えっ? どうして? [エーティエ] クランさんが作ってくださるピクルスは味も最高です。 でも、何より素敵なのはあなたの気持ち。 [エーティエ] あなたはこのピクルスを作るため、 あたくしのことをよく観察してくださっていますわよね。 [エーティエ] それにあたくしがおいしく食べられるように 思いを込めてくださっています。 [エーティエ] あなたのピクルスは、あたくしの体だけを 癒やしてくれるのではありません。 [エーティエ] あなたの優しい思いが、 あたくしの心をも癒やしてくださるのです。 [エーティエ] だから何も気になさらず、食べさせてくださいな。 [クラン] エーティエさん… [エーティエ] !? [クラン] 今のって、エーティエさんのお腹の音? [エーティエ] ご…ごめんなさい。 [クラン] もしかして、 ピクルスの味なんか問題ないって言ってくれたのは… [クラン] お腹が空きすぎて、 早くピクルスを食べたかったから? [エーティエ] ち、違います! もう、からかわないでくださいませっ。 [クラン] あ、そろそろ鍛錬の時間じゃない? [エーティエ] あら、本当ですわ。 ではこのピクルスをいただいてからまいりましょう。 [クラン] おいしくなかったらごめんね。 [エーティエ] もう、そんなこと言いっこなしですわ。 それでは、いただきます。 --- S ---