=== クラン & ルイ === --- C --- [クラン] アルフレッド王子、ご機嫌いかがですか? 今日はお招きいただき、ありがとうございます。 [クラン] うーん…なんか固いような… もうちょっと柔らかいほうがいいかな… [ルイ] どうしたのですか? [クラン] わわ、びっくりした! [ルイ] 驚かせてしまってすみません。 我が国の王子の名を口にされていたので… [クラン] アルフレッド王子に誘われたんだ。 筋肉鍛錬を一緒にやらないかって。 [クラン] だけど二人きりで会うのって 初めてだし、なんか緊張しちゃって… [ルイ] 二人きりなんですか? [クラン] そうだよ。 [ルイ] ふむ。一人でもなく大人数でもない。 二人きりで筋肉鍛錬…これはどういう意味なのか… [クラン] 特に深い意味はないと思うけど… [ルイ] まあ、その話はいいです。 つまり王子への挨拶を練習していた、と。 [クラン] うん! 失礼があったらいけないからね。 [クラン] ルイさん、もしよかったら… 僕の話し方とか、見てもらえない? [クラン] ルイさんをアルフレッド王子だと思って話すから、 気になったところがあったら助言してほしいんだ。 [ルイ] ええ、もちろんいいですよ。 では早速、始めましょう。 --- B --- [ルイ] ふむ… なるほどなるほど。やっと読めてきましたよ。 [ルイ] クランさんは美形で、幼さの中に しっかり者の芯の強さが見て取れる… [ルイ] 王子は恐らくそこに惹かれ、二人きりで会いたいと… 筋肉鍛錬はあくまで口実。可能性としてなくはない。 [ルイ] いい。いいです。 王子とクランさん、ありです。 [クラン] ルイさん…どうしたの? 遠い目をしてブツブツと… [ルイ] はっ!? あ、ああ…なんでもありません! [ルイ] それより王子との筋肉鍛錬はどうでしたか? [クラン] 楽しく過ごせたよ。 ルイさんのおかげで、失礼なこともしなかった! [クラン] アルフレッド王子はいつも以上に優しくて、 手取り足取り筋肉鍛錬のやり方を教えてくれたんだ。 [ルイ] な、なんですと!!!? [ルイ] ちょっ…いつも以上に優しくてと… その部分について、詳しくお聞きしてもいいですか? [クラン] うん、いいけど。 [ルイ] その優しさは、仲間に対してのものでしたか…? それとも、何か別の感情が読み取れるような…? [クラン] 別の感情? あぁ、そういうことか。 [クラン] 仲間っていうよりは、 お兄ちゃんっていう感じの優しさだったよ。 [ルイ] お、お兄ちゃん!! [ルイ] 兄と弟…禁断の関係… これも僕の新たな領域…しかし悪くない…!! [クラン] どうしたの? 足がふらふらだよ。 [ルイ] いえ。なんでもありません。忘れてください。 [クラン] そうだ。また筋肉鍛錬をやるんだけど、 ルイさんも興味があったら来る? [ルイ] 行きません! どうぞお二人きりで!! そんな尊いものを壊すような真似はできません! [ルイ] 心ゆくまで筋肉鍛錬を楽しんできてください。 僕も全力で妄想を膨らませておきますので。 --- A --- [ルイ] うっ…うぅ…なんということだ… [クラン] ルイさん、どうしたの? [ルイ] 悲しいのです… 貴方たちの筋肉鍛錬が終わってしまったので… [クラン] なんで鍛錬が終わったこと、知ってるの? [ルイ] それは僕があの場にいたからです… [クラン] えっ!? 全然気付かなかった。 [ルイ] 偶然、お二人を見つけたので 離れた場所から警護していたのです… [クラン] そうだったんだ。ありがとう。 [ルイ] 貴方たちの関係は本当に素敵でした… [ルイ] さわやかな正統派王子と、 幼さが残る美形少年が紡ぎ出す、心地よい空気感… [ルイ] 光る汗…ほとばしる笑顔… こちらが赤面するほどの互いの気遣い… [ルイ] あぁ… 貴方たちの筋肉鍛錬が僕の新境地を拡げてくれたのに… [クラン] アルフレッド王子、 また別の人に筋肉鍛錬を個人指導するみたいだよ。 [ルイ] …え!? [クラン] で、僕も別の人を見つけて、 王子から教わったことを伝えていく予定なんだ。 [ルイ] …終わってなかった。 [クラン] へ? [ルイ] 終わったと思ったら、始まっていた… ただ始まっていただけではない…二つに倍加していた… [ルイ] きっと、この二つはさらに倍加する… あぁ…なんという尊さの無限増殖… [ルイ] これら全ての現場において、僕は警護という名の 慎ましい壁になろう…そうだ…ぜひともそうしよう… [クラン] あの…大丈夫? [ルイ] え…ええ! もちろんです…! [ルイ] では、次の筋肉鍛錬のご予定が決まり次第、 教えてください。 [ルイ] 貴方たちの尊い活動、心から応援しています。 今後ともしっかり楽しませていただき… [ルイ] 間違えました。 しっかり警護させていただきますので。 [クラン] うん、ありがとう。 ルイさんは優しいなあー! --- S ---