=== ルイ & ロサード === --- C --- [ロサード] あっ、ルイ! なになに? オレに見惚れてたのー? [ルイ] はい、ロサードさん。 完璧に見惚れていました。 [ロサード] えっ。 [ルイ] 先ほど、ロサードさんがお話をして きゃぴきゃぴしている姿をじっと眺めていました。 [ルイ] 最高でしたね。 [ロサード] あはは! 冗談のつもりだったのにー! ルイは気持ちがいいくらい正直だねー! [ロサード] でもさー、ルイはかわいい女の子たちを 遠くから眺めるのが好きなんだろー? [ロサード] オレは男だけどいいのー? [ルイ] ええ、問題ありません。 [ルイ] 絶対的なかわいさの前では 性別など大きな意味は持ちませんから。 [ルイ] 貴方は戯れている愛らしい子犬を見て その性別を気になさるのですか? [ロサード] …気にしない。 [ルイ] でしょう? そういうことですよ。 [ロサード] なるほどー! ルイっておもしろいねー! [ロサード] 今まで話したことあまりなかったけど、 なんだかオレ、ルイに興味が出てきちゃったー。 [ルイ] 嬉しいです、ロサードさん。 [ルイ] では早速、一緒にお茶会でもいかがですか? かわいい茶器も手に入ったんです。 [ロサード] いいねいいねー! もちろんお呼ばれするよー! --- B --- [ロサード] なんでだよ、ルイー! 絶対にこれもかわいいってー! [ルイ] いいえ、ロサードさん。 これだけはどうしても認められません。 [ロサード] ほら、よく見てみなよ。 段々、かわいくみえてこない? [ルイ] 全然、見えてきません。 かわいさの欠片もない。 [ロサード] おっかしいなー。 ルイ、ブドウ好きだから気に入ると思ったのにー。 [ロサード] この、南国産の海ブドウ。 [ルイ] 海ブドウはブドウではありません! 僕が一番、嫌いな食べ物です! [ルイ] 故郷名産のブドウと似た姿で僕を惑わし、 甘いと思いこませてしょっぱいところが! [ロサード] そっかー。 でも、オレは好きなんだよねー。海ブドウ。 [ロサード] つぶつぶがキラキラしててかわいいし、 海をそのまま食べてるみたいな味も好みだよー。 [ルイ] そ、そうですか… 申し訳ありません… [ロサード] どうしてルイが謝るのさ? [ルイ] 友人の好きなものは 僕もなるべく好きでいたい。 [ルイ] ですが! 海ブドウだけはダメなんです…! [ロサード] それでいいじゃん。 別に好みが違うことくらいで友だちはやめないよー。 [ルイ] 本当ですか? なら、これからも遠くから眺めていていいですか? [ルイ] かわいいロサードさんが かわいい誰かときゃっきゃしている姿を。 [ロサード] もちろんだよ、ルイ。かわいいオレの姿、 しっかりと目に焼き付けてよねー。 [ルイ] ありがとうございます…! --- A --- [ロサード] ちょっと待って、ルイ。 そのまま動かないでねー。 [ルイ] 紙と、絵筆… 絵を描かれるんですか? [ルイ] ロサードさんはよく見栄えの良い風景を 見事に描いて、壁に貼っていますよね。 [ロサード] そうそう。 オレの趣味なんだよねー。 [ルイ] それでここで何を描かれるのですか? 特に目を引く風景はありませんが… [ロサード] ルイだよー。 キミのことを描くんだ。 [ロサード] 正確に言うとキミとオレ、二人の絵だけどね。 オレの自画像は後で足しとくよー。 [ルイ] ならロサードさんの自画像だけで良いのでは? その方が可愛く見栄えする絵になると思いますが。 [ロサード] 今回はそういうのいいんだよねー。 オレのかわいさも重要じゃないんだー。 [ルイ] かわいさが重要じゃない? [ロサード] うん。 今回はルイと並ぶことに意味があるんだー。 [ロサード] なんていうか、残しておきたいなって思ったんだよ。 大切な友人のルイの姿をさー。 [ルイ] ロサードさん… [ロサード] えへへ… [ルイ] じゃあお面をかぶっていいですか? [ロサード] 話聞いてた!? 顔を出しといて顔を!! [ルイ] ええー… [ロサード] ええー…じゃない! [ロサード] この流れは照れながらも承諾するだろ普通! もう、ルイ! そういうとこ、もう! [ルイ] すみません…なんだか気恥ずかしかったので。 もちろんロサードさんと一緒は嬉しいですが… [ルイ] 僕はその…可愛くはないですし… [ロサード] むむ。そうは言いつつ その照れてる顔はすっごくかわいい。 [ロサード] 無理強いをするつもりはないけどさ、 後で見たら思い出になるものだよー。 [ロサード] 欲しいなー。ルイとの思い出。 友達との思い出が欲しいなあー。 [ルイ] …わかりました。 では僕も腹を括りましょう、大切な友人のために。 [ロサード] ありがとうー! じゃあスケッチするから、暫くそのままねー。 [ロサード] …この瞬間のオレたちのこと、いつか思い出そうね。 その頃も変わらず、笑いあってさ。 [ルイ] はい、ロサードさん。 永遠に変わらぬ友情を。 --- S ---