=== リュール & エーティエ === --- C --- [リュール] ふふ… [エーティエ] ? [エーティエ] どうされたのですか? あたくしの顔をニコニコと眺めて… [リュール] ごめんなさい。悪気はないんです。 でも、つい… [エーティエ] …もしかして、 身嗜みに変なところでも? [リュール] いえ、そういうことではありません! [エーティエ] では、なんですの? ハッキリ言ってくださいまし! [リュール] ………… [リュール] エーティエはいつも前向きですよね。 [エーティエ] えっ。 [リュール] そんな前向きな心が外見にもあふれていると 思っていたんです。 [リュール] その姿はとても魅力的で、 こちらまで元気が出てくるので… [エーティエ] それで、じーっと見てくださっていたと。 [リュール] すみません。 嫌でしたらやめます。 [エーティエ] 全然いいですわよ。 神竜様のお役に立てれば光栄ですわ。 [エーティエ] こんなあたくしでよろしければ、 いつでも眺めてくださいな。 [リュール] ありがとうございます! [エーティエ] まあ、多少は気恥ずかしいですが、 少し運動すれば消え失せます。 [エーティエ] それでは神竜様、また! --- B --- [エーティエ] 神竜様、今日もたくさん眺めてくださって ありがとうございます。 [リュール] ご、ごめんなさい。 またしても、つい見てしまい。 [エーティエ] 構いませんわ。 大変光栄です。 [エーティエ] でも、ご覧になっているだけでなく、 神竜様も元気になれることをしませんこと? [リュール] もっと元気になれること? [エーティエ] ソラネル100周走り込みです。 [リュール] ひゃく…!? [エーティエ] こんなあたくしも、たまには悩みを抱えますわ。 そういうときは思い切り走るようにしていますの。 [エーティエ] 走り続けていると、何も考えなくなります。 汗と一緒に悩みも吹き飛びますわよ。 [リュール] なるほど。 しかし、それは100周でないとダメなのですか? [エーティエ] あたくしの経験上、それが一番です。 それよりも少ないと雑念が残りますので。 [エーティエ] 如何でしょう? 興味が出てきたのではありませんこと? [リュール] は、はい。まあ… [エーティエ] それは良かった。 ではさっそく参りましょう。 [リュール] 今すぐにですか!? [エーティエ] そうです。 思い立ったが吉日と言いますわよね。 [リュール] 今から100周…… いや、何事にも挑戦あるのみですね。 [リュール] エーティエ、わかりました! 一緒に走りましょう! [エーティエ] そうこなくては! --- A --- [エーティエ] 神竜様、先日の走り込みは如何でしたか? [リュール] 100周なんて走ったことがなかったので、 あの後は泥のように眠りましたよ… [リュール] あと、地獄のような筋肉痛が襲ってきました。 [エーティエ] やはり、そうなりますわよね。 すみません… [リュール] でも、走っている最中は、 エーティエの言う通りでした。 [リュール] 走っていると悩みが薄れていき、 そのうちに何も考えなくなって… [リュール] あれは不思議な感覚でした。 [エーティエ] まあ…その気持ちをわかっていただけて、 あたくしは大変光栄でございますわ。 [エーティエ] では、次の段階にまいりましょう。 次に試していただきたいのは筋肉増強剤です。 [リュール] 筋肉…増強剤? [エーティエ] 激しい運動をしたら回復しないと。 また地獄の筋肉痛が来ますので。 [リュール] な、なるほど…わかりました。 [リュール] 走り込みと筋肉増強剤を続ければ、 エーティエのように前向きになれますか? [エーティエ] もちろん。 あたくしみたいな凡人にもなれるのですから… [エーティエ] 神竜様ならもっともっとすごいことになりますわ。 光すら放つのではと思います。 [リュール] ふふ…そんなに力強く言われると、 本当にそうなれる気がしてきますね。 [リュール] 今まで私はエーティエに元気をもらうだけでした。 でも、こうやって一緒に頑張っていれば… [リュール] 今度は誰かに元気をあげられるかもしれません。 ありがとうございます、エーティエ。 [エーティエ] 神竜様… そんな風に言われると気恥ずかしいですわ。 [エーティエ] あたくし、ちょっと走ってまいります! ごめんあそばせ! [リュール] あ…! 照れて走って行ってしまいました。 [リュール] いいでしょう。せっかくですし、 私も追いかけて走るとしましょうか。 --- S --- [エーティエ] 神竜様。どうしたのですか? 最近はあたくしを避けるようにお一人で走られて… [リュール] ええと、それは… [エーティエ] もし、あたくしが失礼なことをしたのでしたら、 謝りますので… [リュール] 違うんです! 最近…悩みごとができてしまって。 [リュール] でも、いくら走ってもこの悩みは振り払えません。 私はどうしたらいいのか… [リュール] ごめんなさい。 ここで、すべて話してもいいでしょうか。 [エーティエ] お願いしますわ。 [リュール] …エーティエ。 私のパートナーになってもらえないでしょうか…? [エーティエ] ………… [エーティエ] ええ、よろしいですわよ。 [リュール] え!? そんな簡単に決めてしまっていいのですか!? [エーティエ] あたくしにトレーニングのパートナーに なってほしいんですわよね? [リュール] あっ、ええっと、そちらではなく! [リュール] 私と特別な絆を結んでほしいんです。 この『約束の指輪』を持つ、パートナーとして。 [エーティエ] ………… [エーティエ] ええええ!? [エーティエ] そんな…! ど、どうしてそんな大切なもの、あたくしに…! [リュール] エーティエはいつも前向きで、 一緒にいるだけで元気をもらえます。 [リュール] 面倒見のいいところ、優しいところ、全てが素敵で… 指輪を渡すのはあなたがいいと思ったんです。 [リュール] そう告白しようと思ったのですが、 断られることが怖くて… [エーティエ] それで、お一人で走っておられたのですね。 [リュール] そういうことです。 [エーティエ] でしたら、ご心配なく。 これからは二人一緒に走りましょう。 [エーティエ] 人生という名の道を、片時も離れることなく。 [リュール] それって…! [エーティエ] ええ。よろこんでお受けしますわ。 [リュール] ありがとうございます! 良かった…とても嬉しいです。 [エーティエ] あたくしも、嬉しくて光栄ですわ。 早速、これから走り込みをしませんこと? [エーティエ] この気恥ずかしさを振り払って、 穏やかな幸せに包まれるまで。 [リュール] そうですね。ぜひ! [エーティエ] さあ、参りましょう。神竜 様。 あたくしたち、ずっと…離れずに、走り続けましょうね。