=== リュール & フラン === --- C --- [リュール] はっ! とう! [フラン] きゃーーっ! 鍛錬で汗を流す神竜様、かっこいいいーーっ! [リュール] はぁぁぁーっ! せいっ! [フラン] 神竜様ーーっ! こっち向いてくださいーーっ! [フラン] きゃーーっ! 目線いただきましたーーっ! [フラン] 神竜様の意識があるだけで、世界に感謝ーっ! [リュール] あの…フラン… [フラン] も、申し訳ありません! お邪魔でしたか!? [リュール] ちょ、ちょっとだけ… [フラン] ごめんなさい! [フラン] 神竜様ファンクラブの名誉会長として、 応援しているだけなのですが… [リュール] ファンクラブ? [フラン] はい。神竜様のやる気が高まるように 勝手ながら一生懸命、応援させていただいてます! [リュール] そうなのですか、 ありがとうございます。 [リュール] でも、こんなに至近距離で応援されると… [フラン] わかりました! では、もう少し遠くから応援させていただきます! [フラン] 神竜様ーーっ! しっかりーーっ! [リュール] …遠くに行ってもらっても あまり関係なかったみたいですね… --- B --- [リュール] たあ! せいっ! [リュール] ふぅ… 少し休憩にして水分補給をしましょう。 [フラン] あっ! 神竜様がお水を飲まれてますっ! 素敵ーーっ! [フラン] あーん! あの水になりたーい! [リュール] ………… [リュール] ええと、フラン。少し話せますか? ちょっとまじめな話です。 [フラン] まじめな話? この私と!? これは夢!? それとも現実!? [リュール] 現実です。 そして大変申し訳ないのですが… [リュール] その…ファンクラブの活動は しばらく我慢してもらえませんか? [フラン] えっ… [リュール] 応援してくれる気持ちはありがたいんですが、 鍛錬に集中できなくて。 [リュール] 戦況は刻々と厳しいものになってきています。 貴重な時間は、有効に使わねばと… [フラン] ……! [フラン] ご、ごめんなさい。 神竜様に迷惑をかけるなんて、ファン失格です… [フラン] うっ…ううっ…! [リュール] な、泣いているのですか!? ごめんなさい。そういうつもりでは…! [フラン] いえ! 神竜様は全然悪くありません! 私が自分の不甲斐なさに咽び泣いているだけで…! [フラン] これからは気をつけます! 本当に…ごめんなさーい!! [リュール] フラン… --- A --- [リュール] フラン、この間はすみませんでした。 悲しませるつもりはなかったのですが… [フラン] いえ、こちらこそ、 泣いたりして申し訳ありませんでした! [フラン] 神竜様のこととなると、つい夢中になってしまって。 目覚められてからずっと…いえ、 [フラン] 目覚められる前からずっと、 神竜様に話しかけていたものですから… [リュール] 私が目覚める前から? [フラン] はい。楽しいことがあったら、 ニヤケ顔で神竜様にお伝えし… [フラン] 悲しいことがあったら、 泣きべそ顔で神竜様にお伝えし… [フラン] ソラネルで神竜様を一目見た時から…毎日毎日、 お目覚めになるのを、本当に待っていたんです。 [リュール] …そうだったのですか。 私はあなたの思いも知らずに。 [フラン] 神竜様に落ち度は微塵も! 私が勝手に思いを募らせていただけです! [フラン] こうしてお話しできるのがうれしすぎて… 調子に乗ってしまいました。 [リュール] …フラン。 [リュール] やっぱり前みたいに応援してください。 [フラン] え!? でも… [リュール] そんなに待ってくれていたフランに、 今度は我慢しろだなんて言えませんよ。 [リュール] 待ってくれていた時間の分、思いっきり、 したいようにしてください、フラン! [フラン] 神 竜 様っ!!!! うぅっ…なんて尊いお方…! [フラン] わかりました! このファンクラブ名誉会長…フラン、 [フラン] 今後も全身全霊で応援をさせていただきます! [リュール] はい、ぜひよろしくお願いします! [フラン] きゃーーっ!! 目線ありがとうございますーーっ!! --- S --- [リュール] フラン、待っていましたよ。 [フラン] 神竜様、どうしたんですか? こんな時間に… [リュール] 今日は折り入ってお話があります。 そろそろファンクラブを見直す時期かと思いまして。 [フラン] あ… [フラン] お邪魔にならないように応援してきたのですが、 やっぱりご迷惑だったのですね…すみません。 [リュール] いえ! そういうことではありません! [フラン] ではもしや、ただのファンクラブから、 公式ファンクラブに格上げに!? [リュール] そういうことでもないのです。 [フラン] では、格下げ… [リュール] いえ、そういうことでも… [フラン] じゃあ何なんですかー! もう、神竜様! [リュール] はっきり言います。 もうファンはやめてほしいのです。 [フラン] ガーン!! [フラン] ちょ…ちょっと待ってください… つらすぎて…息が…呼吸が… [フラン] 神竜様のファンでいられない私なんて… ソラネルから一思いに身投げした方が… [リュール] お、落ち着いてください、フラン! 違うんです。ファンではなくて、これからは… [リュール] 私の、パートナーになってもらいたいなって… [フラン] はあ、パートナー… [フラン] パートナー!!!!? [リュール] フランは私が目覚めるずっと前から、 私のことを思ってくれていたのですよね。 [リュール] 晴れの日も雨の日も… 楽しいことがあった日も、悲しいことがあった日も… [フラン] は、はい。全身全霊で! そのことだけは自信を持って言えます。 [リュール] それなら、私のパートナーはあなたしかいません。 これを受け取ってください。 [フラン] や、『約束の指輪』…! ちょっと神竜様、こんな大切なもの…本気ですか! [リュール] …はい。 [フラン] うっ…ううっ… うわーーーーーん! [リュール] フラン!? [フラン] う、うれしすぎて…! 神竜様に目線どころか、 指輪までいただいてしまって、こんなことって…! [フラン] 私、私…!! 喜んでお受けいたします…! [リュール] ありがとうございます、フラン。 [フラン] あ、あの。でも私、 神竜様のファンはやめたくありません。 [フラン] ファンでもあり、パートナーでもある。 というのはダメですか? [フラン] だって神竜様は、私の人生そのものですから… [リュール] ふふ。ダメなわけありません。 そんなにたくさん思われて…本当に幸せです。 [フラン] ありがとうございます、神竜 様! [フラン] 私の方が、もっともっと幸せです。これからも… あなたのことを世界で一番応援して、支えますからね!