=== リュール & ゴルドマリー === --- C --- [ゴルドマリー] 神竜様… お弁当のお味はいかがでしたか? [リュール] とてもおいしかったです。 ありがとうございました。 [ゴルドマリー] あ、あの…神竜様。 良かったら…こっちを見てください… [リュール] ? はい。 [ゴルドマリー] あ、目が合いましたね…? わたしの素敵な顔を見ていますね…? [ゴルドマリー] 魅惑的な顔面を持っていてすみません… そんなに熱視線を注がれると… [リュール] ん? [ゴルドマリー] …注がれていませんね。 神竜様にはわたしの色気が通じないのでしょうか… [ゴルドマリー] よし…ここは気を取り直して… 耳元でささやいてみましょう… [ゴルドマリー] 神竜様…わたし、幸せです… 素敵な神竜様にお弁当を食べていただけて… [リュール] 私も幸せですよ、ゴルドマリー。 [ゴルドマリー] ! そうでしょう…! やっと落ちてくれましたか…! [リュール] ええ。ほっぺたが落ちました。 あの肉料理の作り方、ぜひ教えてほしいです。 [ゴルドマリー] ………… [ゴルドマリー] え、ええ。教えますけれども… なんだか、悔しいです… --- B --- [ゴルドマリー] うっ…ううっ… [リュール] ゴルドマリー、泣いているのですか!? [ゴルドマリー] 神竜様…恐縮です… 可愛い涙が止まらなくて…恐縮です… [リュール] 何があったんですか? 良かったら話してください。 [ゴルドマリー] わかりました… ズバリ言いますけど…わたし…モテるんです… [リュール] え? [ゴルドマリー] 老若男女を問わず… 信じられないぐらいモテるんです… [ゴルドマリー] でも、神竜様…あなただけは例外で… 全くなびいてくれず…わたし、自信がなくなりました…! [ゴルドマリー] それで、涙が… 宝石のような涙が止まらないんです…! [リュール] え、ええと… [リュール] なんだか知らないうちに傷つけてしまったようで、 すみません。 [ゴルドマリー] 謝らなくていいです…ただ、教えてください… 神竜様の気は、どうやったら引けるんでしょう… [リュール] 私の気を引こうと頑張らなくても、 あなたは自然体で充分に魅力的ですよ。 [ゴルドマリー] 魅力的? 神竜様もわたしのことを 魅力的だと思っていてくださったのですね… [リュール] 当然ですよ。 誰もがあなたを魅力的だと思っています。 [リュール] だから、私の気を引こうと思わずに、 どうか肩の力を抜いていてください。ね? [ゴルドマリー] ………… [ゴルドマリー] ううっ!! [リュール] ど、どうしたのですか!? [ゴルドマリー] ほっとしたら涙が… [ゴルドマリー] せっかくなので、もう少しだけ 可愛い泣き顔を見せつけてから去りますね… [リュール] ど、どうぞ… --- A --- [ゴルドマリー] 神竜様… 先日は申し訳ありませんでした… [ゴルドマリー] わたし、嬉しくて取り乱してしまい… 泣き止むまで付き合わせてしまいましたね… [リュール] いいんですよ。 ゴルドマリーが元気になってよかったです。 [ゴルドマリー] あのあとずっと、子供の頃のことを 思い出していました… [リュール] 子供の頃のこと? [ゴルドマリー] わたしは幼い頃からチヤホヤされて育ち、 モテることが当たり前でした… [ゴルドマリー] でも、イルシオンでは一定の年齢になると 故郷を離れて学園に入らないといけません… [ゴルドマリー] もちろんそこでも一番を取る気でしたが… 実際はもっとモテる人がいて…正直打ちのめされました… [ゴルドマリー] わかってしまったんです。わたしが持っているものより… もっとすごいものを持っている人がいるのだと… [リュール] …それは少し、わかる気がします。 [ゴルドマリー] まあ、そういうわけで…とても悔しくて… それ以来、わたしはモテにこだわる女になったんです… [ゴルドマリー] でも、神竜様は言ってくださいましたよね。 わたしは充分に魅力的だって… [リュール] はい。ゴルドマリーはかわいいですよ。 今も、戦場でも、いつでも。 [ゴルドマリー] …ありがとうございます。 おかげで自信が完全復活です。 [ゴルドマリー] うぅっ…!! [リュール] ええっ!? [ゴルドマリー] ほっとしたら、またしても朝露のような 清浄な涙が止まりません… [ゴルドマリー] すみません…神竜様… またしばらく泣き止みそうにありませんが… [ゴルドマリー] お詫びにわたしの天使のような泣き顔を 心ゆくまでご覧ください… [リュール] わかりました。 では、心ゆくまでお付き合いしますよ。 --- S --- [ゴルドマリー] 神竜様、お待ちしていました… テーブルにおかけになってください… [リュール] わぁ…すごい… 料理を作ってくれたのですか? [ゴルドマリー] 腕によりをかけて作りました… ただ、ご覧の通り…料理はとても地味です… [ゴルドマリー] ゴルドマリー、どうした? 具合でも悪いんじゃないのか? [ゴルドマリー] と、巷の人々は驚くことでしょう。 でも、これでいいのです。 [ゴルドマリー] あなたの前では自然体のわたしでいたいから… [リュール] ありがとうございます。 その言葉、とても嬉しいですよ。 [ゴルドマリー] よかった… [ゴルドマリー] ………… [ゴルドマリー] 神竜様。実は、今日は… お伝えしたいことがあってお呼びしました… [リュール] なんですか? [ゴルドマリー] 以前のわたしなら、 ここでモテの波状攻撃を浴びせていたことでしょう… [ゴルドマリー] でも、今日のわたしは違います… あなたのおかげで、生まれ変わったのですから。 [ゴルドマリー] 神竜 様… わたしは、あなたに心底惚れてしまいました… [リュール] え…! [ゴルドマリー] なので、神竜様も、良かったらその… わたしに惚れてはくださいませんか… [ゴルドマリー] この超絶可愛い新生ゴルドマリーを、 パートナーに選んでください! [リュール] ………… [リュール] ふふっ。 その口説き文句…自信たっぷりで素敵ですね。 [リュール] ゴルドマリー。 そんな風に思ってくれて、ありがとうございます。 [リュール] 私も、パートナーにするならあなただと思っていました。 これを、受け取ってください。 [ゴルドマリー] 『約束の指輪』…本当ですか!? そんな…夢みたい… [リュール] では、さっそく指に… [ゴルドマリー] あぁ、すごい…この上なく似合います…! わたしの美麗で華奢な指にぴったり…! [リュール] 本当に、よく似合っていますよ。 [ゴルドマリー] ありがとうございます。 ああ、すっかり遅くなりましたが、食事を始めましょう。 [リュール] そうですね、冷めないうちに。 [ゴルドマリー] 全世界の皆さん…すみません…! わたしばかり幸せになって、申し訳ありません…! [ゴルドマリー] では、改めて…乾杯! [ゴルドマリー] うふふ、世界一可愛いパートナーで、すみません… 命尽きるまで、自然体のわたしであなたをお守りします…