=== リュール & リンデン === --- C --- [リンデン] 神竜様、覚悟はできたかのう? [リュール] はい、リンデン。 もう迷いはありません。 [リュール] ですが、最後にもう一度だけ確認させてください。 [リュール] この実験は人々の役に立つ… 誰かの幸せに繋がるのですね? [リンデン] もちろんじゃ、神竜様。 [リンデン] 神竜様を調べさせていただくことにより 必ずや新しい発見があることじゃろう。 [リンデン] 特に可能性が高いのが… 睡眠の質に関する新たな発見じゃな。 [リュール] 睡眠の…質ですか? [リンデン] 千年もの間、眠り続けた神竜様じゃ。 [リンデン] その体には安眠に関する情報が たくさん隠されているはずじゃよ。 [リュール] そ、そうでしょうか… [リンデン] そうですとも! 不眠に悩む者たちを救えるやもしれんのですぞ! [リュール] そ、そうですね… では、リンデンの実験に協力したいと思います。 [リンデン] 感謝しますぞ、神竜様。 [リンデン] では早速、サンダーを何発か神竜様に放ち 反応を確認していきたいと思いますじゃ。 [リンデン] 痛みは慣れると思いますが、 髪の毛が焦げるのは我慢してくだされ。 [リュール] …申し訳ありません。 やっぱり実験には協力しません。 --- B --- [リュール] リンデン。 この前の睡眠の話、興味深かったです。 [リンデン] 神竜様。 [リュール] 実験には協力できませんが、 またお話をしたいなと思いまして。 [リンデン] こんな老いぼれに頻繁に会いにくるなど、 時間の無駄ですぞ。 [リンデン] もっと他の者と交流した方が 神竜様の人生によい影響があるはずです。 [リュール] なぜ私を遠ざけようとするのか… ヴァンドレに怒られたからですね? [リンデン] ぎくっ。 [リュール] 私の髪をサンダーで焦がそうとしたから… [リンデン] う、うう…そんなことも… あったかもしれんのう。 [リュール] 私は気にしませんよ。 なので気にせず、話をしましょう。 [リンデン] それは嬉しいですが…先日のことを抜きにしても、 わしと話すことで神竜様に益があるとは思えませぬ。 [リンデン] 時間は有限ですじゃ。 有効活用せねば罰が当たりますぞ。 [リュール] …その通りですね。 時間は有効活用しないと。 [リュール] 私だって時間を無駄にはしたくありません。 [リンデン] うむ。では… [リュール] ですので、リンデン。 すぐ話をしましょう。 [リュール] これ以上の問答こそ時間の無駄遣いです。 今日も私の知らないことをたくさん教えてください。 [リンデン] 神竜様… [リンデン] ま、まったく仕方のない御方じゃ! [リンデン] 神竜様が望むのなら、 わしが持つ知識をいくらでもお分けしよう! --- A --- [リンデン] 神竜様は飲み込みが早いですのう。 [リュール] リンデンの教え方が上手なんですよ。 [リンデン] はっはっは。 お世辞を言っても何も出ませんぞ。 [リンデン] しかし、長生きはしてみるものですな。 [リンデン] まさかイルシオンの王城兵だったわしが… こうして神竜様と交流することになるとは… [リンデン] 若い頃のわしに話したとしても 到底、信じてもらえないでしょうな。 [リンデン] ………… [リュール] どうしたんですか? [リンデン] 神竜様。 お節介ながら、一つ言葉を贈らせてください。 [リンデン] …生きてくだされ。 どのような辛いことがあっても。 [リュール] リンデン… [リンデン] 長い人生の中、 死んでしまいたいくらい辛いこともあった。 [リンデン] じゃが、その後に必ず… 生きていてよかったと思うような幸せが待っていた。 [リンデン] 神竜様と出会えたのも その幸せの中の大切なひとつじゃな。 [リュール] そう言ってもらえると嬉しいです… [リンデン] 死にたいと思う夜を必死に越え、 生きたいと願う朝を迎えてくだされ。 [リンデン] それが長く生きてきた者からの忠告ですじゃ。 [リュール] はい。 その言葉、忘れません。 [リュール] ですが、リンデン… [リュール] 長生きでいうのなら… 私の方がリンデンより長生きですよ? [リンデン] はっはっはっは! 確かにそうじゃったな! [リンデン] これは一本、取られましたわ! はっはっはっは! --- S --- [リンデン] これは『約束の指輪』ですな… なるほど…確かに力を感じますぞ… [リンデン] もしよろしければ実験してみたいのじゃが。 まずはサンダーを何度か放ち… [リュール] そ、それは止めてください。 大事なものですので! [リンデン] はっはっは! 冗談ですじゃ、神竜様。 [リンデン] それでわしに何を求められますかな? この指輪をどうして欲しいと? [リュール] 身に着けて欲しいのです。 [リンデン] ふむ… それは可能ですが、なんの意味が? [リュール] 私のパートナーとなってください。 [リンデン] …へ? [リンデン] ば、バカを申されるな! よりによってわしが、パートナーですと!? [リンデン] 神竜様は愚か者ですじゃ! もっと聡明な方じゃと思っていたのに! [リンデン] それに、わしには…天国に妻がおる。 他の者とは、特別にはなれぬよ。 [リュール] 承知しています。 これはあくまでも、戦闘におけるパートナー関係です。 [リュール] あなたと共にいると、強くなれる。 世界を救うため、私はあなたとの絆が欲しいのです。 [リンデン] だとしても…わしよりも若い者に渡されよ。 わしはあと何年の命かわかりませぬ… [リンデン] そんな者と絆を結んだところで…悲しいだけじゃ。 わしが妻を失った時と同じ思いをされる。 [リンデン] これから先… きっと後悔するじゃろう。 [リュール] 私は今を見ています。 [リュール] 今、リンデンは健在ですし、 今、リンデンのおかげで強くなれるんです。 [リュール] それに、どれだけ若い方を選んでも… 竜である私よりも先に旅立つことは、同じです。 [リンデン] …! [リュール] リンデン。 私の願いは、本当に愚かな考えでしょうか? [リンデン] ………… [リンデン] …いいや。 愚かなのはわしの方でしたな。 [リンデン] こんなに必要としてくださっているのに、 神竜様の決意を、邪険に判断してしまいました。 [リンデン] …その指輪、ありがたく頂戴しますぞ。 わしの力をあなた様にお貸しいたしましょう。 [リュール] ありがとうございます。 [リンデン] 礼を言うのはわしの方じゃ。 [リンデン] ありがとうございます、 神竜 様。 [リンデン] 全く、本当に困った御方じゃ。しかし…わしとの絆に 決して後悔はさせませぬ。必ずや世界を救いましょうぞ。