=== リュール & ユナカ ===
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[リュール]
ユナカ。
今日も大活躍でしたね。
[ユナカ]
やっぴー！　神竜氏にほめられて、
わたくしめ感激ですぞーっ！
[リュール]
その戦闘力は並大抵のものではありません。
傭兵でもやっていたのではないですか？
[ユナカ]
よ…傭兵…？
[ユナカ]
そ、そうですぞ！
さすが神竜氏、よくわかりましたな！
[リュール]
それだけ強ければ、さぞ有名だったのでしょうね。
[ユナカ]
あ…そ、そうですな！
それなりには…
[リュール]
やっぱり！　もしかしたら仲間の中に、
ユナカを知っている人がいるかもしれませんね。
[リュール]
今度、聞いてみることにします！
[ユナカ]
あ…ああ…そ、それはおやめください！
[リュール]
どうしてですか？
[ユナカ]
…………
[ユナカ]
すみません。話を合わせてしまったのですが…
わたくしめ、傭兵などはやっていないのです。
[リュール]
…え…
[ユナカ]
すみません。また嘘をついてしまい…
しかし、過去のことを聞かれるとどうしても…
[ユナカ]
ごめんなさい、神竜氏。
[ユナカ]
私はあなたに褒められるような…
ちゃんとした人間ではないのです…
[ユナカ]
本日は、これにて失礼…
[リュール]
ユナカ…
--- B ---


[ユナカ]
神竜氏…
わたくしめのような嘘つきに何かご用ですか？
[リュール]
私もユナカに本音で話そうと思います。
[ユナカ]
わかりました。
どのようなお叱りも受け止めさせていただきます…
[リュール]
あなたの活躍、いつも感謝していますよ。
仲間になってくれてありがとうございます。
[ユナカ]
え…？
[リュール]
これが私の本音です。
[リュール]
あなたは仲間のために一生懸命戦っています。
叱るわけありません。
[リュール]
嘘をつかせてしまったのは、
私があなたのことを何も知らないのが原因だと思います。
[リュール]
これからはもっと話をしたいです。
ユナカのことを教えていただけませんか？
[ユナカ]
わたくしめのこと…
[リュール]
もちろん、話したくなければ
詮索はしませんが…
[ユナカ]
…………
[ユナカ]
神竜氏たちと出会う前、わたくしめは
新天地を求め、あてもなく旅をしていました。
[ユナカ]
昔の自分は死んだ。
そう思いたかったのです…
[リュール]
前の自分が嫌だったのですか？
[ユナカ]
いいえ。前の自分を嫌う人間が多かったから…
その理由の方が強いかもしれませぬ。
[ユナカ]
でも、今の自分のことは好きですぞ。
神竜氏と出会ってから、とても楽しいですからな！
[リュール]
ふふ。
そうですか。それはよかったです。
[リュール]
ユナカのこと、少しだけ知ることができました。
また、話を聞かせてくださいね。
[ユナカ]
はい。
--- A ---



[リュール]
ユナカ。
今日はどんな話を聞かせてくれるのですか？
[ユナカ]
今日は…わたくしめが今まで
ついてきた嘘についてです。
[ユナカ]
も、ものすごく言いづらいのですが…
わたくしめは…実は…
[ユナカ]
実は昔、暗殺者を…
[リュール]
ユナカ。
その話はしなくても大丈夫です。
[ユナカ]
ですが…！
[リュール]
それはきっと、話したくないことなのでしょう？
あなたのことを見ていればわかります。
[リュール]
言いたくないことは、詮索しないと言ったはずです。
[ユナカ]
神竜氏…いいのですか。
[リュール]
誰にだって秘密はあるものですから。
辛いことを言葉にする必要はないです。
[リュール]
ユナカが話してもいいと思うことだけを、
ゆっくり聞かせてください。
[ユナカ]
ありがとうございます…
[ユナカ]
あなたのような素晴らしい方の仲間になれて
わたくしめは本当に幸せ者ですぞ。
[ユナカ]
わたくしめには今まで
生きる理由がありませんでした。
[ユナカ]
ですが、あなたのおかげで見つかったのです。
神竜氏のため、仲間のために戦うという理由が。
[リュール]
ユナカ…
[ユナカ]
昔のことも、できる限りは話します。
ですが、わかり合うためには今を話したいですな。
[ユナカ]
今のわたくしめの思いや、覚悟…
聞いてほしいことは山ほどありますぞ。
[リュール]
はい、沢山あなたのことを教えてください。
ユナカ。
--- S ---


[ユナカ]
神竜氏。
今日はどうしても伝えたいことがあります。
[ユナカ]
言いたくないことは詮索しないと、
そう言ってくださいましたが…
[ユナカ]
やはり、これだけは話しておきたいのです。
[リュール]
わかりました。
ユナカがそこまで言うのなら。
[ユナカ]
すー…はー…
[ユナカ]
…わたくしめの本性は暗殺者。
名は、ラリマーと申します。
[リュール]
…はい。
[ユナカ]
自分のことを捨てた両親に付けられた名前なので、
思い入れがあるわけではありません。
[ユナカ]
でも、この名前は…
わたくしめにも過去があったという証。
[ユナカ]
これからは未来のために生きて行くと決めましたが、
神竜氏には知っておいてほしかったのです。
[リュール]
とても勇気がいりましたよね…
[リュール]
今の話は…大切に覚えておきます。
[ユナカ]
ありがとうございます。神竜氏。
これがわたくしめの秘めていたものです。
[リュール]
…………
[リュール]
ユナカが秘密を打ち明けてくれたんです。
私からも、秘密を告白させてください。
[ユナカ]
神竜氏の秘密…？
[リュール]
実は、ユナカが私のために戦うと言ってくれた時、
飛び上がりたいほど嬉しかったんです。
[ユナカ]
え…
[リュール]
心のどこかで、ユナカに対して
特別な感情があったのかもしれません。
[リュール]
ずっと傍にいてほしいと思うほど、
特別な存在だと気づいてしまったんです。
[リュール]
…これが私の秘密です。
[ユナカ]
神竜氏…
[リュール]
良かったら…
この『約束の指輪』を受け取ってください。
[ユナカ]
その指輪は…
とても大切な物なのでは？
[リュール]
だからこそ、あなたに。
私の気持ちが本物である証として。
[リュール]
私は今のあなたも、過去のあなたも、
どちらも等しく大切にします。
[ユナカ]
…！
ありがとうございます。
[ユナカ]
わたくしめも神竜氏とずっと一緒にいたい。
あなたにある過去も全て大切にしたい。
[ユナカ]
これは嘘のない本当の気持ちです。
[リュール]
では、これからはパートナーとして。
共に未来を生きましょう、ユナカ。
[ユナカ]
はい…神竜 氏。
[ユナカ]
あなたにはもう嘘をつきませぬ。
未来に向かって、新たな旅路のはじまりですな！