=== ミスティラ & ヴェイル === --- C --- [ヴェイル] ぜぇぜぇぜぇ… [ヴェイル] し、死ぬかと思った… というか、二回くらい死んだわ… [ヴェイル] 悲鳴上げすぎて 声も枯れちゃいそうだし… [ミスティラ] ヴェイル王女! オオカミに乗って爆走するのはどうだった? [ヴェイル] と、とっても刺激的だったわ… 生きてる心地がしなかった… [ミスティラ] あはは! ヴェイル王女は大袈裟だね! [ヴェイル] 大袈裟じゃない… 全然、大袈裟じゃない… [ヴェイル] 今、生きていることが奇跡… この瞬間に感謝よ… [ミスティラ] でも、悩みとかも一緒に どこかへ吹き飛んじゃったでしょ? [ヴェイル] ふふふ。 全部どこかへいっちゃったわ。 [ミスティラ] よかった。 ヴェイル王女、なんか難しい顔してたからね。 [ヴェイル] …まだ考えてしまう時があるから。 わたしがここにいていいのか、って。 [ミスティラ] おっけー。 そんなときはいつでも声をかけて。 [ミスティラ] 地平線の果てまで 一緒に爆走してあげるからさ! [ヴェイル] うん。 ありがとう、ミスティラ。 --- B --- [ヴェイル] 無理って言った… 無理って言ったのに… [ヴェイル] 一人でオオカミに乗るなんて… まだ早いって言ったのに… [ミスティラ] 楽しかったね、ヴェイル王女! [ヴェイル] もう死ぬかと思ったよ… [ミスティラ] 崖に向かって一直線に進んでるの見たときは、 どきどきしたよ! [ヴェイル] 曲がり方教わってない… 乗った後に気づいたの… [ミスティラ] まあ、気持ちと気合いでなんとかなったね! [ヴェイル] ええ… 奇跡としか思えないわ… [ミスティラ] でも、頭の中、空っぽにならなかった? [ヴェイル] なったよ。 あまりにも怖くて。 [ミスティラ] 怖いと楽しいは紙一重だから、 それもアリみたいな感じ? [ヴェイル] …ふふふ! [ヴェイル] そうだね、ミスティラ。 どんなことでも楽しまなくちゃ。 [ミスティラ] そうそう! じゃあ、もう一回いってみよっか! [ヴェイル] ええっ!? 待って! も、もう少し休憩してからね! --- A --- [ヴェイル] あー! 気持ちよかった!! [ミスティラ] あはは! もうオオカミで爆走しても怖がらなかったね! [ヴェイル] うん! もう気持ちがいいだけだったわ! [ヴェイル] ミスティラ、ありがとう。 [ミスティラ] 急にどうしたの、ヴェイル王女? [ヴェイル] 最初からわたしに普通に接してくれて。 [ミスティラ] 普通って… 無理やりオオカミに乗せて爆走することが? [ヴェイル] ええ。 そういうのが。 [ヴェイル] 普通の友だちみたいに接してくれて… わたし、すごく嬉しかった。 [ミスティラ] あはは。 お礼を言われるほど特別なことかな? [ヴェイル] そうよ。 わたしにとってはすごく特別に思えた。 [ヴェイル] だから、ありがとうって言いたかったの。 [ミスティラ] そっか。 なんかくすぐったいね。 [ヴェイル] ………… [ヴェイル] この戦いが終わったら ミスティラはソルムに帰るのよね? [ヴェイル] それで、次期女王になるための準備とかで 色々と忙しくなっちゃうのよね…? [ミスティラ] そうだね。 やることは山積みだよ。 [ヴェイル] もうこうやって… 普通の友だちみたいには遊べないかもね。 [ミスティラ] ヴェイル王女。 あたしがそんな大人しい女王になると思う? [ミスティラ] 安心して。 [ミスティラ] いつでもお城を抜けて ヴェイル王女のもとまで駆けつけるから。 [ミスティラ] そしたらまた、たくさん一緒に遊ぼうよ。 あたしたち、友だちなんだからさ。 [ヴェイル] ミスティラ… [ヴェイル] うん! 遊ぼうね、ミスティラ…! --- S ---