=== パネトネ & ユナカ === --- C --- [ユナカ] やっぴーっ! パネトネ氏、おはようですぞ! [パネトネ] ユナカさん、おはようございますですわ。 今日も元気ですわね。 [ユナカ] もちろんですぞ! わたくしめは元気なのが取り柄ですからな! [パネトネ] …あの。 前から気になっていたでございますが… [パネトネ] ユナカさんはどうして無理をしてまで、 元気に振る舞うのでございますですか? [ユナカ] む、無理ですと!? ななな、何をおっしゃいますか! [パネトネ] わたくしを騙そうと思っても 無駄でございますです。 [パネトネ] ユナカさんはおそらく、 元々は別の喋り方をしていたはずでございますです。 [パネトネ] わたくしには王家に仕えるにあたり 敬語を身につけたという過去があるでございます。 [パネトネ] ユナカさんの喋りが自然ではないことは なんとなくわかるでございますです。 [ユナカ] なるほど… わかる人にはわかってしまうのですな… [ユナカ] しかし、そちら様の質問に お答えすることはできませんぞ。 [ユナカ] 謎が二、三あった方が、 人は魅力的に映るものですからな! [パネトネ] そうですか… [パネトネ] 変なことをうかがってしまい 申し訳ありませんでございますです。 [パネトネ] ただ、自分を偽るあなたを見ていると なぜだか心が乱れるので… [ユナカ] ………… --- B --- [パネトネ] ユナカさんの過去… やっぱり気になるでございますです。 [パネトネ] 話せる範囲内でかまいませんです。 ユナカさんの過去を教えてくださいませんですか? [ユナカ] ………… [ユナカ] わたくしめは幼いころ両親に捨てられ、 長い間、大変な日々を過ごしたのです。 [ユナカ] 当時のことは言葉にするだけで辛くなるのです。 だからあまり過去の話はしたくないのですぞ。 [パネトネ] そういうことだったでございますですか… [パネトネ] ユナカさんも両親から 酷い扱いを受けたでございますですね。 [ユナカ] ということは… パネトネ氏もなのですか? [パネトネ] わたくしは酒浸りの父親と 遊んでばかりの母親に育てられたでございますですわ。 [パネトネ] わたくしたち、 境遇が似ていたのでございますですね。 [ユナカ] 話したら、 少しだけ心が軽くなった気がしますぞ。 [パネトネ] …! [ユナカ] …この気配は。 [ユナカ] 野盗が7…8…いや…10人… [パネトネ] アタイらを襲おうなんて上等じゃねぇか… やってやろうぜ… [パネトネ] よーく聞け!! テメェらの好きにはさせねぇぜ!! [パネトネ] アタイらのシマを好き勝手に荒らしやがって、 ただで済むと思わねぇことだな! [ユナカ] 私たちは穏便に済ませたいの… [ユナカ] でも…どうしても戦うと言うのなら… 躊躇わずに…斬る… --- A --- [ユナカ] …また…野盗か? [パネトネ] なんだぁ、散々痛い目を見て またアタイらを襲おうってのか? [パネトネ] あぁーん? にゃーと鳴く野盗とは珍しいじゃねーか!! [ユナカ] いや、本当にただの猫みたいですぞ。 わたくしめの勘違いだったようですな。 [パネトネ] あら! そうでございますですか。 それは一安心でございますですわ。 [パネトネ] 口調が変わったユナカさんの殺気と迫力… とっても格好良かったですます。 [ユナカ] パネトネ氏こそ、普段の丁寧な言葉使いと違って もの凄い威圧感で驚きましたぞ。 [パネトネ] 戦いになると、たまーに… 昔の血が騒いでしまうでございますですわ。 [ユナカ] パネトネ氏もそうなのですか。 わたくしめも、つい、そうなるときがあるのです。 [ユナカ] 本当に、わたくしめたちは似ていますな。 このことは二人だけの秘密にいたしましょう。 [パネトネ] 前にユナカさんの御言葉使いを 無理をしていると言いましたが… [パネトネ] わたくしも同じでしたです。 偉そうなことを言ってごめんなさい。 [ユナカ] これを機に、ボロが出ないよう練習をするのが いいかもしれませんな。 [パネトネ] では、一緒に練習をするでございますですか? [ユナカ] やっぴー! それはいい考えですな! [パネトネ] あ、あの… ずっと聞こうと思っていたのですが… [パネトネ] その、やっぴーというのは どういう意味なのでございますですか? [ユナカ] それは… [パネトネ] それは? [ユナカ] パネトネ氏ともっと仲良くなるまで、 やっぴーの秘密は言えませんな! [パネトネ] わかりましたでございますです。 [パネトネ] わたくし、ユナカさんともっともっと 仲良くなってみせますですわ! --- S ---