100504053 ロストラグナロク編(失われた千年王国編) 第5章 フォールスヘブン 第4話 フォールスヘブン4話 STAGE5 戦闘後
【少女】 ねえ、大丈夫?
【ミョルニル(♂)】 …………俺に話しかけてんのか?
【少女】 そうだよ ずっと座り込んだまま動かないから…
【ミョルニル(♂)】 俺に近づくんじゃねえ …死ぬぞ
【少女】 でも、辛そうにしてる… お水持ってこようか?
【ミョルニル(♂)】 あんた、俺が怖くねえのかよ?
【少女】 …初めは怖そうだなって思ったけど 平気だよっ
【ミョルニル(♂)】 そうかい… 水はいらねえ 貴重なもんだろ
【少女】 院長先生が、 他人には優しくしましょうって 世の中はもちつもたれつなんだよっ
【ミョルニル(♂)】 お前、意味分かって言ってんのか?
【少女】 なんとなくっ ねえ、大丈夫?
【ミョルニル(♂)】 大丈夫だ そんなに心配されるほど 弱って見えるのか…
【少女】 だって、泣いてるから…
【ミョルニル(♂)】 は? 俺が…泣いてる…? ははっ…こいつぁ驚いた…
【ミョルニル(♂)】 ごめんな、お嬢ちゃん つまんねえこと思い出しちまったんだ
【ミョルニル(♂)】 昔々、あんまり昔過ぎて俺自身 忘れてた過去の話だよ
【ミョルニル(♂)】 生きるのに必死だったガキが、 拳一つで成り上がって金稼いで…
【ミョルニル(♂)】 自分と同じ境遇のガキを なんとかしたくて施設に寄付して でも、そいつは見た目が怖くてな
【ミョルニル(♂)】 ガキどもを怖がらせないよう 施設には近づきもしなかった なのに、ある日魔が差して…
【ミョルニル(♂)】 施設のガキと会っちまった それが運の尽きだったぜ
【ミョルニル(♂)】 思えば院長も共犯だったんだ
【ミョルニル(♂)】 あのクソ野郎に 売っ払われそうになったとき、 カッとなって手が出た
【ミョルニル(♂)】 そんなことで…俺の拳なんかで 誰かを助けることなんざ 出来っこなかったのになあ…
【少女】 そんなことないよ、ジョシュア
【ミョルニル(♂)】 !?
【少女】 その子は無事、保護されて 辛い世界でもちゃんと生き抜いたよ
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