10075301 制服アロンダイトストーリー 『ファントムブレイド』
【アロンダイト】 そういえば今日は 花火大会だったんですよね すっかり忘れていました
図書室からは思いの外 花火がよく見えた どうやら穴場だったらしい
【アロンダイト】 本当に美しいですね、花火 豪快でもあり、儚くもあり…
気づけば、アロンダイトは すっかり冷静さを取り戻し いつもの生徒会書記の顔になっていた
【アロンダイト】 花火はあれだけで魅力的ですが よりそう感じさせる要素が ある気がするんです
選択肢:
- 遅れて届いてくる音? → select_label_01へ
- 待っている時間の期待感? → select_label_02へ
- すぐに消えてしまうところ? → select_label_03へ
花火はあれだけで魅力的ですが よりそう感じさせる要素が ある気がするんです
select_label_01:
【アロンダイト】 あのタイミングは絶妙ですね
select_label_02:
【アロンダイト】 待ち時間はスパイスですね
select_label_03:
【アロンダイト】 ワビサビというやつですね
select_label_end:
【アロンダイト】 美しく輝く光の花が すぐに消えて崩れていくさま…
【アロンダイト】 華やかさに咲くのは 一瞬だけという儚さ まさに無常です…
【アロンダイト】 相反するものが生み出す 刹那に…私は 剣技の本質を見た気がします…
【アロンダイト】 『ファントムブレイド』 切っ先が描く一瞬の花… 思い描けました
それはまさしく、 彼女が新たなるスキルに 目覚めた瞬間だった
【アロンダイト】 それにしても! 気づいたら…みんないませんね?
いつのまにか 今、マスターとアロンダイトは 二人きりで花火を見上げていた
【アロンダイト】 …いえ、意識なんてしてませんよ? でも、こういうのは、その… なんだか…
ただならぬ雰囲気が流れている マスターはたまらず 意味もなく近くの棚から本を取る
【アロンダイト】 前から聞いてみようと 思っていたんですが…
【アロンダイト】 わた…………… ……どう思いますか?
肝心の部分が、 花火の音でかき消されて 聞こえなかった
手に持っていた本のことを 聞かれたかと思い、 マスターはさらっと答えた
次が最後の花火 そう告げるアナウンスが 遠くから聞こえた
【アロンダイト】 次で最後ですか さすがにそろそろ 下校しないといけないですね
【アロンダイト】 …下校、ですか 今日はマスターがいるから 助かりました
どうやらアロンダイトは さきほどの怖い話を 少し思い出してしまったようだ
【アロンダイト】 …放課後の学校は、 誰でも怖いものですよね 仕方ない…ことなんです
【アロンダイト】 怖いものは怖い 認めるしかないですよね
確かにアロンダイトの心は 変化していた。 その姿に安堵する
【アロンダイト】 怖いお話の勉強はこれからもします 心構えが変わりましたから 克服は目の前です!
その顔には頼もしさすらあった マスターは今日の彼女の前進を どうしても讃えたいと思った
アロンダイトの今日の成長に これからのたゆまぬ努力に… 本を開いてなにかを取り出した
【アロンダイト】 それは… マスターが使っていた栞では?
【アロンダイト】 え、私にくれるのですか!? 本当に、いいのですか…?
しかしアロンダイトの苦手が 解消したわけではない それはもう少し先の話なのだ
【アロンダイト】 私がお化けを克服するまで… 一緒に帰ろう、って!?
【アロンダイト】 …おほん。
【アロンダイト】 ご提案感謝いたします。 それでは、お言葉に甘えさせて いただくことにします
【アロンダイト】 ですが…もし、ですよ? 私がお化けを克服できなかったら どうなるかわかっていますか?
【アロンダイト】 そのときは…
【アロンダイト】 卒業するまで毎日 一緒に帰ってもらいますからね…!
Next: 10082201