10082204 グラムストーリー 『飛竜信眼剣』
数日後─
【グラム】 ヤホーッ!!
空を見上げるマスター
そこには、まだ少し危なげだが 立派にドラゴンを乗りこなす グラムの姿があった
【グラム】 …あっ!マスター!! 見て、見て!もう、ここまで 乗れるようになったよ~!
こちらに気づき、 嬉しそうに手を振る彼女
よそ見してると危ないよ マスターがそう言うも…
【グラム】 へっちゃら、へっちゃら~! この竜殺しのグラムには…
【グラム】 …って、 きゃあっ!!
心配した通り、 ドラゴンの背から落ちる彼女 高さは優に5メートルは超えている
【グラム】 …くっ! しまっ…っ!
落下するカラダ… このままでは 地面への激突は免れ…
ドスゥッ!!
【グラム】 !! …マ、マスター!
身を挺して彼女を守ったのは、 マスターだった
【グラム】 …! だ、大丈夫!? ど、どうして…!?
選択肢:
- もう…心配かけるんじゃないよ → select_label_01へ
- 君は…大切な仲間だからね → select_label_02へ
- 君に怪我が無ければ、何より… → select_label_03へ
…! だ、大丈夫!? ど、どうして…!?
select_label_01:
【グラム】 …! 心配…してくれてるの…? 私のこと…
select_label_02:
【グラム】 …! 仲間…?配下じゃなくて… 仲間だと言ってくれるの…?
select_label_03:
【グラム】 …そんな! マスターの方が 怪我しちゃったのに…!
select_label_end:
【グラム】 ごめん、マスター… ありがとう…
【グラム】 うぅん…! 今、助けてもらった事じゃなくて… もちろん、それもあるけど…!
【グラム】 前にも言ったけど、私は… 信じていた人に裏切られて以来、 今まで疑ってばかりの人生だったの
【グラム】 だから、正直マスターのことも…
【グラム】 信じてなかった…
【グラム】 信じるのが…怖かった…
【グラム】 でも… ドラゴンに乗ろうとする私を 見守ってくれたり…
【グラム】 乗れたら… 自分のことのように喜んでくれたり…
【グラム】 そして、今も…自分を顧みず… 助けてくれた…
【グラム】 だから…ありがとう…
【グラム】 人を信じる心を… 取り戻させてくれて…
【グラム】 ありがとう!!
次の瞬間、彼女の体が輝き始めた
【グラム】 これは…!
【グラム】 信じる心が…新しい奥義を!?
【グラム】 新技『飛竜信眼剣』! 開眼!!
それはまさしく、 彼女が更なるスキルに 目覚めた瞬間だった
【グラム】 マスター… 私…これからは… あなたのために…
潤んだ瞳でマスターを見つめる彼女 しかし…
【グラム】 …って、ん? ちょ、ちょっと!
【グラム】 い、いつまで抱きかかえてんのよ!? 怪我も大した事ないんなら、 離してよ、も、もう!!
赤い顔で、我に返ったように マスターから飛びのく彼女 そのままドラゴンの背に飛び乗る
【グラム】 ハッ!!
大空へと飛んでゆくその背中には、 今までにない頼もしさが宿っていた
【グラム】 ねぇ、ドラゴン… 私…
【グラム】 やっと、心から 信じられる人に出会えたよ
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