101003060 ロストラグナロク編(失われた千年王国編) 第10章 ラストゲート 第3話 困惑の果てで… STAGE6
【シャルウル】 私にどのようなご用件でしょう、 カシウス様?
【カシウス】 十三の椅子に座る者達は 大地にて平穏なときを 刻んでいるの?
【シャルウル】 はい トレイセーマの人々は規律に守られ 平等理念の下、平穏に過ごしています
【シャルウル】 十三議会棟の修復も 着実に進められていますので、 ご安心を
【カシウス】 あなたの瞳に異なる事象は 映し出されていない?
【シャルウル】 そうですね… 一つ気掛かりなことがありました
【シャルウル】 こちらに向かっている道中で ケラウノスの報告にあった キラーメイルを見かけたのです
【シャルウル】 鋭い槍を手にしていて、 誰彼構わず襲っていました
【シャルウル】 兵の損耗を招くのは得策でないと 判断して戦いは避けましたけれど…
【シャルウル】 ケラウノスの報告が確かなら、 あのキラーメイルもまた神器を 有していたのでしょう
【シャルウル】 今から部隊を幾らか割いて 討伐に向かわせましょうか?
【シャルウル】 神器はマサムネが 心を乱すきっかけとなった代物
【シャルウル】 今後、トレイセーマに災いを 招くことがあるやもしれません
【カシウス】 …太古より神器を守りし 魔獣と化した者達
【カシウス】 哀れな迷い人と わたし達の運命が 交わることはないの
【シャルウル】 承知しました キラーメイルは放置致します
【カシウス】 他の事象は? 些末な砂の模様もまた 輪廻の糸に導かれているはずよ
【シャルウル】 そうですね… これは本当に些末なこと なのですけれど…
【シャルウル】 ケイオスリオン軍の進行が カシウス様の予測より 幾分速いようです
【シャルウル】 思ったほどディスラプターズが 足止めになっていないようですね
【カシウス】 そう… フェイルノート… 焦燥の炎はあなたすら焼き焦がすの?
【シャルウル】 カシウス様?
【カシウス】 あなたの砂時計を その手に返すわ ありがとう
【シャルウル】 光栄です それでは私はマサムネのところに――
【グリモワール】 ああ、こんなところにいた カシウス、勝手にうろうろしないで
【カシウス】 グリモワール、ごめんなさい でも、怒りの炎は 何処の由縁によるものなの?
【グリモワール】 ちょっとした報告よ 例の斬ル姫…アルマスがこっちに 近づいてきてるみたい
【グリモワール】 兵士達が殺気立ってるけど、 あたしが直々に 焼き滅ぼしてきましょうか?
【カシウス】 今は追われる馬より追う馬となり その後れ毛にも触れさせぬよう 駆けるとき
【グリモワール】 ようするに無視して 進軍を速めるってことね
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