101102020 ロストラグナロク編(失われた千年王国編) 第11章 ロストラグナロク 第２話 災厄との対話 STAGE2
【フェイルノート】
ふう…
どうやら一杯食わされたようね
【フェイルノート】
こちらから外の様子は見えるけれど
声は聞こえない
【フェイルノート】
パラシュや兵士の動きを見る限り、
向こうからこちらの様子は見えて
いないのでしょうね
【フェイルノート】
私一人が結界の中に
引き込まれた…
【フェイルノート】
いるんでしょう、“災厄”
姿を現しなさい
【？？？】 久しいね、フェイルノート でも、その呼び方はあんまりじゃ ないかな
【？？？】 私は君達の育ての親と言っても 良いはずなんだけれど
【フェイルノート】
お前など“災厄”で十分よ
まさか“神”を気取るつもりかしら？
【？？？】 やれやれ 君は本当に手厳しいな
【？？？】 まあ、いい そんな君だからこそ、 ここに一番乗りできたとも言える
【？？？】 おやおや いきなり酷いじゃないか 私が死んだらどうするんだい？
【フェイルノート】
私はそのつもりでここまで来たの
お前はこの世界に不要よ
消えなさい
【？？？】 少しくらい私の話を聞いてくれても 良いんじゃないかな？ そのために君をここに入れたんだ
【フェイルノート】
その手には乗らない
お前と話すなんて時間の無駄よ
【？？？】 さすがは“無駄のない弓”だ
【フェイルノート】
今、何と言ったのかしら？
【？？？】 褒め言葉だよ 気分を害さないで欲しいな
【フェイルノート】
その余裕がいつまで保つかしらね！
【？？？】 君の方こそ随分と余裕がないね よもや、私を恐れているわけでも あるまい
【フェイルノート】
当然よ
私はただ、早くこの茶番を終わらせて
世界の支配権を手に入れたいだけ
【？？？】 そのために私を殺すと？ 面白い 実に面白いよ
【？？？】 君達を作り出し、育て、 手駒として地上に放った私を、 君が殺すというわけだ
【？？？】 非常に興味深い行動だね
【フェイルノート】
こんな地底深く引きこもって
世界に干渉し続けてきた
お前には分からない！
【フェイルノート】
私は…私達は変わったの
多くの者達と出会い、触れ合い
ときに心を通わせた
【フェイルノート】
すでに私はお前の知っている
私ではないわ！
【フェイルノート】
ここでお前に引導を渡し、
その軛から全てを解放してあげる
【フェイルノート】
後のことは私に任せて、
安心して逝きなさい
【？？？】 クククッ… ハハハハハハハ！
【？？？】 素晴らしい 素晴らしいよ、フェイルノート
【？？？】 それでは、私の「茶番」に もう少しつき合ってもらおうかな
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