Phantom of the Kill

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10431214 ズィーヴァ 『絢爛』マジェスティ

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ズィーヴァが双剣の鍛錬をしているのを 見ているマスター

104311.png 【ズィーヴァ】 はっ…! せいっ…!! おらああっ!!!!

あれ以降、ズィーヴァの双剣の鍛錬に 都度付き合うことになったマスター

その双剣のキレは、素人目に見ても 日に日に増していくようだった

ふと、鍛錬をやめマスターに 話しかけるズィーヴァ

104311.png 【ズィーヴァ】 毎度付き合ってくれるけど… もしかしてアンタ暇なの?

突然の軽口に 誘ってきたのはそっちじゃないか、と 軽口で返すマスター

104311.png 【ズィーヴァ】 …それは…そうなんだけどさ それより、どう? 鍛錬の成果、出てるかしら?

もちろん、 絢爛さに磨きがかかってるよ と、返すマスター

104311.png 【ズィーヴァ】 …当たり前でしょ!! この世界で一番になるんだから …もしかしたらもう一番かもだけど

そこで言葉を止め、 やがて決意して口を開くズィーヴァ

104311.png 【ズィーヴァ】 正直なところ…さ

104311.png 【ズィーヴァ】 私、元いた世界で…絶対に超えたい 存在がいたわけ…でも… こっちの世界にはいないじゃない?

104311.png 【ズィーヴァ】 だから、どうしたらいいのか わからなくなってた どう生きればいいのかな…って

104311.png 【ズィーヴァ】 あなた、何度も私に聞いたじゃない? 何を考えてるのか、ってさ

104311.png 【ズィーヴァ】 どうしたらいいのか わからなかっただけ

104311.png 【ズィーヴァ】 あまりにも、元の世界での目的が 私の中で大きかったから

104311.png 【ズィーヴァ】 …でもさ、アンタ言ってくれた 私の双剣を「美しい」って 本当は、“絢爛”だけどね?

そこまで一気に口にして、 いたずらっぽく笑い、 再び口を開くズィーヴァ

104311.png 【ズィーヴァ】 そのおかげで、気づいた この世界で一番になればいいって 超えるものを見失ったのなら…

104311.png 【ズィーヴァ】 自分で、見出せばいいって

104311.png 【ズィーヴァ】 “不惑”…迷って歩みを止めるな それが私の背負う戒律だったはずなのに 異世界に来て、忘れちゃってた

104311.png 【ズィーヴァ】 だから…アンタに感謝してるのよ

少し頬を赤く染め、 呟くように言葉を紡ぐズィーヴァ

104311.png 【ズィーヴァ】 …ねえ、どの世界にいようが 超えることはできるわよね?

マスターは力強く頷く

104311.png 【ズィーヴァ】 …ありがとう…そう思える きっかけをくれて…そして、 背中を押してくれたアンタのために…

104311.png 【ズィーヴァ】 この世界の誰よりも絢爛に この双剣を振るってみせる …アンタにそう誓うわ…!!

104311.png 【ズィーヴァ】 …悪くないわね、そう言える人が 側にいるってのも

ズィーヴァのその呟きは、 風の音にかき消されて マスターの耳には届かなかった

代わりにマスターの目に、 鮮やかな虹が飛び込んできた

綺麗だね、とマスターが言う

104311.png 【ズィーヴァ】 …あいにく、私の眼は色を失ってるのよ だけど、虹の鮮やかさには覚えがあるわ

104311.png 【ズィーヴァ】 側で見ていなさい あの虹に負けないほどの絢爛さで この双剣を振るうところを、ね

その言葉に、ズィーヴァとの 確かな絆を感じるマスターであった ボイスファイル名:

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