110140460 ロストラグナロク編(失われた千年王国編) 第14章 ミッシング・ゴッド 第4話 千年王国の孤独-6
【マキナ】 ありがとう、ゼロ 色々と教えてくれて
【ゼロ】 俺も貴重な経験をさせてもらったよ …達者でな
【マキナ】 あなたも…
【マキナ】 さあ、眠ろう… この完璧で完全で完結した世界で 永遠に覚めない眠りに…
【マキナ】 …誰? 誰かいるの? …そんなはずない…でもっ
【マキナ】 誰かが呼んでる…! 声が…聞こえる!
【マキナ】 ここ…? でも、人の気配なんて… あっ!
【マキナ】 この剣…神器ね… 微かにキラーズが残ってる… まだ…活性化してるんだ…
【マキナ】 …あなたは、諦めていないのね こんな世界でも
【マキナ】 このキラーズは、ええと…
【ゼロ】 アルマス、だな
【マキナ】 ゼロ!? 地上に帰ったんじゃ…
【ゼロ】 実は、物理的な距離は関係ないんだ ここまでは、お前に合わせて 歩いてきたがな
【マキナ】 そう… このキラーズ、アルマスって言うの?
【ゼロ】 そうだ こいつも出番がなかったみたいだな
【ゼロ】 他のキラーズが力を失っていく中で 最後の最後まで しぶとく残っていやがったわけだ
【ゼロ】 伝承通り、執念深さは 相当なものみてぇだな
【マキナ】 ふふっ そうなのね
【ゼロ】 どうした?
【マキナ】 ねえ、アルマス 私と一緒に行かない? ここではない世界へ
【ゼロ】 お前、何を言ってやがる…!?
【マキナ】 反応してる… アルマスを、私の中にっ
【マキナ】 ああああああああああああっ…!!
【ゼロ】 おい、マキナ!? 正気かっ…キラーズを… 受け入れやがった…!
【アルマス】 うん…大丈夫… 悪くない気分よ
【ゼロ】 そんなことして… 何になるって言うんだ?
【アルマス】 せっかくだから、最後の最後まで 執念深く抗ってみるわ
【アルマス】 私は皆を繋げ、共鳴させるために 生み出された存在なの その役割を全うする
【アルマス】 ここではない世界でね
【ゼロ】 ここではない世界だと!? そんなものがあったとして、 どうやって移動する気だ!?
【アルマス】 安心して 私は他者と繋がることに 特化した存在なの
【アルマス】 この角笛は、私の力を増幅させて 世界に解き放つ装置 これを吹き鳴らし続けるわ
【アルマス】 私自身の力を極限まで増幅して、 どこまでも手を伸ばす
【アルマス】 私を必要としてくれる世界まで!
【ゼロ】 発想が無茶苦茶過ぎるぜ…
【ゼロ】 でも、嫌いじゃない 久しく忘れていたが、ああ、そうだ ゼロからでも希望は見出せる
【ゼロ】 マキナ…いや、今はアルマスか 響かせてみろよ、その角笛を どっか遠くの世界にまで
【ゼロ】 ここで眠り続けるより、 よっぽど有意義な生き方だ!
【アルマス】 ありがとう じゃあね、ゼロ
【アルマス】 届け…届け…! 手を伸ばすんだっ たとえ、どれだけかかっても…
【アルマス】 人々を繋ぐ礎となるために!
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