110140560 ロストラグナロク編(失われた千年王国編) 第14章 ミッシング・ゴッド 第5話 この世界の命運を-6
【オベロン】 ふむ… 人工の神か… 伝承には残されておらぬが…
【ティルフィング】 私は覚えています けれど、“バベルの塔”計画が 最終的にどうなったのかまでは…
【レーヴァテイン】 それなら…ユグドラシルが消失して 世界中がパニックに陥ったから… 計画は頓挫したはずよ
【レーヴァテイン】 人工の神デウス・エクス・マキナも 完成しなかったはず… この世界ではね
【フェイルノート】 つまり、ティルフィングが ユグドラシルを斬らなかったせいで 騒ぎは起きず、計画自体は完遂された
【フェイルノート】 でも、そのすぐ後に“災厄”の 手先となった斬ル姫達によって 人工の神は捕らえられた
【フェイルノート】 お前のいた世界は、 そういうことになっていたってわけね
【ティターニア】 そしてアルマスのキラーズとともに こちらの世界まで移動してきた ということですか…
【オベロン】 にわかには信じがたいが… それなら儂の「予見」にも説明がつく
【オベロン】 儂が視たのは、 別世界からこちらに飛んだときの アルマスであったということだろう
【ティターニア】 別世界の事象を視たというのは、 何故なのでしょう?
【オベロン】 うむ…やはりアルマスが 関係しておるのだろうな
【オベロン】 アルマスがこちらに来たときも 辿り着いた地はビフレスト
【オベロン】 しかもアルマスのキラーズを 活性化させようとしていた 培養槽であった
【オベロン】 同じキラーズが 引かれあったのかもしれぬ
【アルマス】 オベロン様の予見も、私繋がりで、 別世界の私を視たってこと?
【レーヴァテイン】 はぁ…おっけ あなたがどこから来た誰だろうと、 気にしないわ
【レーヴァテイン】 重要なのは、 これからどうするつもりなのか …でしょ?
【アルマス】 もちろん、彼女達… コマンドキラーズって 名づけたんだっけ?
【アルマス】 コマンドキラーズを 元の世界に追い返すわ
【ティターニア】 彼女達の世界も、 こことは違うのですね
【フェイルノート】 “災厄”が言っていた意味が ようやく分かったわ 「世界線」…分岐したのね
【ティファレト】 分岐…世界が枝分かれするという 考え方は古くからありますけれど、 観測できた事例は聞きませんね
【フェイルノート】 今まさに、目の前にいるでしょう アルマスのように、どこかで分岐した 世界の奴らがここに乗り込んできた
【レーヴァテイン】 はた迷惑な連中ね…
【アルマス】 私を見ながら言わないでよ
【ティルフィング】 いずれにしても、私達はもう一度、 深奥を目指さなければなりません
【アルマス】 コマンドキラーズも、 彼女達が言っていた“彼女”も そこにいるはず
【カシウス】 深奥へ至る者は因果に導かれ、 選ばれるべきよ 御館様とともに
【アルマス】 また三国が動いたときの守りだって 必要だし、少数精鋭で 向かうべきってことね
【アルマス】 私は行くわよ 絶対に
【フェイルノート】 少し癪だけど、今のお前は 戦力になるわ もちろん、私も行く
【ティファレト】 我が主のお側を離れることは 考えられません 私に償いの機会を下さい
【カシウス】 わたしも輪廻の理に 導かれし一人…
【ティルフィング】 もしユグドラシルを斬ったことが 世界を分岐させたのなら、 私も行かなければなりませんっ
【レーヴァテイン】 コマンドキラーズには… 借りがあるわ
【アルマス】 まあ、そうなるわよね この六人で、深奥を目指すわよ!
【オベロン】 これが最後の戦いになるであろう 皆、無事に帰ってきてくれ
【アルマス】 もちろんよ ねえ、マスターっ
【ネス】 “彼女”が鐘を鳴らしましたね わたし達も準備をしなければ なりません
【ミネルヴァ】 地上に出た五人の成果は 芳しくなかったようですね 失望しました…
【ミネルヴァ】 初めから私が指揮していれば 完全勝利は 間違いなかったというのに…
【ネス】 ミネルヴァさん 過ぎたことをとやかく言うべきでは ありません
【ネス】 わたしに刃向かう愚か者は皆、 死の運命から逃れることは できないのですから
【ミネルヴァ】 あなたの意見は必要ありません 最後は“彼女”が決めることです
【ネス】 バイブス所持者の死をもって 早くこの世界を救済しなければ なりませんね
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