1440101 天上編 第４章 星追い人 第４話 天文台 バトル開始前の会話
【ディーン】
日が暮れちまった…
この山道…異族に集団で来られたら、
あまりに不利だぜ
【デュリン】
山頂に灯りのともった建物が見える…
おそらく、あれが天文台だわ
【ティルフィング】
ちょっと待って…何かしら、これ？
土の中から、竹筒が突き出てる…
【ディーン】
ホントだ…見ろよ…よく見ると、
斜面のいたるところから飛び出てるぜ
【学者さま】
えー…ワンツー、ワンツー…
【トト】
わっ…！
なに、これ…爺ちゃんの声が、
筒の中から…！？
【デュリン】
…！
この山…なにか、
仕掛けが施されてるのかしら…？
【学者さま】
えー…夜も更け、下山の時刻と
なりました…異族の皆さん…
本日も襲撃ご苦労様です…
【ティルフィング】
…異族あての、メッセージ…？
【ディーン】
あの爺さん…やっぱ、
イカレてやがるぜ…
【学者さま】
えー…皆さまのご期待に添えず、
恥ずかしながら本日も
生き永らえております…残念でした
【学者さま】
では、これより一斉射撃を開始します
…生き延びた方は、また明日
ごきげんよう、おやすみなさい
【デュリン】
一斉…射撃！？
【ディーン】
う、うおっ！？
竹筒から、大量の矢が…！
…よけろっ！！
【ティルフィング】
この山…要塞になってるの！？
確かにこれなら、
異族も易々とは近づけない…！
【デュリン】
関心してる場合じゃないわ！
逃げて！！
トト、ティルフィングの背後に！
【トト】
う、うわーっ！
【ディーン】
おい！大丈夫か？
【デュリン】
なんとかね…
トト…？
【トト】
だ、大丈夫…
耳の近くを、
ビュンビュン矢が飛んでったけど…
【デュリン】
とんでもない爺さんね…
けど…これなら確かに、
異族でも近付けない
【ディーン】
んなこと言ってる場合かよ！？
クッソー…
いい加減にしろよ、爺ぃっ！！！
【トト】
…あれ？矢が止まった…？
【学者さま】
…ゴホン
えー…異族の皆さん、ボンソワール
【学者さま】
夜更けのひととき、
いかがお過ごしかな？
【トト】
…！
竹筒から、また爺ちゃんの声が…！
【学者さま】
どうも今夜は生きのイイ異族が
おるようじゃのう…
うるさくて、とても眠れんわい
【学者さま】
さぁ…上がってこい！
乗り越えてくるんじゃ、異族ども！
…ポチッとな
【トト】
わっ！？
ま、また、矢が飛び出し始めた？！
【ディーン】
うおっ！！
この…やめろ、クソ爺ぃ！！！
【学者さま】
…む…？
なにか、聞こえたぞい…？
【ティルフィング】
…っ！
竹筒で繋がってるということは、
こちらの声も届くかも！
【ティルフィング】
…お爺さん、聞こえますか！？
【学者さま】
やや…！？
その声…あの、
スラッとした異族かえ？
【デュリン】
通じた…！
呼び掛けて、ディーン！
【ディーン】
おい、爺ぃ！！
矢を射るんじゃねぇ！！
【ティルフィング】
お爺さん！
私たちは、敵ではありません！
矢を射るのをやめて…
【学者さま】
そうじゃ…思い出したぞい！
おぬしら王都の教会の者ども
じゃったのう！
【デュリン】
どうもラグナロクを
敵視してるみたいだけどさ、
アタシたちは別に…
【学者さま】
ええい！黙らんか、王都の手先が！！
【ディーン】
チッ…付き合ってらんねぇ！
天文台はもう目の前だ！
一気に登るぜ！
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