1720402 天上編 第7章 崩れゆく虚像 第2話 大陸の正義 自軍ユニット配置直後の会話
【配達員】 …その黒ずくめの奏官が 俺の前に現れたのは、 四日前…
【配達員】 祀官様が襲われた前日のことだ
【配達員】 あの男は、 祀官様宛ての配達物について 問いただしてきたんだ
【エドガー】 配達物…? それは?
【配達員】 王都からの速達だよ 王都からの配送物は ちょくちょくあるが…
【配達員】 速達なんて、 そうあるもんじゃない
【配達員】 しかも、差出人が 有名人だったからな… 俺もよく覚えていたんだ
【エドガー】 有名人…?
【配達員】 王都のノーブル教授… 新聞や雑誌なんかによく出てる、 あのお偉いさんだよ
【エドガー】 …! ノーブル教授からの、速達…
【配達員】 見た目はなんの変哲もない、 ただの封書だったよ
【配達員】 …手紙を届けたと伝えると あの黒ずくめの奏官は、 なにも言わずに去っていった
【配達員】 その背後に… あの黒いキル姫がいたんだ
【エドガー】 …その翌日 このルシドラの町は、 異族に襲撃されたんだね?
【配達員】 確かに異族は襲撃してきたが、 教会には近づいていないはずだ…
【配達員】 ヤツらだよ、教会を襲ったのは…! 異族騒ぎのドサクサに紛れて、 アイツらが教会を襲撃したんだよ!
【配達員】 教会から出てきたのは… 間違いなく、 あの黒いキル姫なんだ!
【配達員】 どうして、 祀官様がこんな目に…!
【配達員】 なぁ、頼むよ… アンタ達ラグナロクは、 人々を救う正義の味方なんだろ!?
【配達員】 俺達の祀官様の無念を、 晴らしてやってくれよ!!
【エドガー】 すべては、 王都から届いた一通の速達に 端を発している…
【エドガー】 そこには、いったい…
【シェキナー】 教会内をあれだけ探っても 出てこなかったんです
【シェキナー】 黒奏官が持ち去ったと 考えるべきでしょう
【シェキナー】 …ともあれ、 監察医の先生がいらっしゃいます
【シェキナー】 しゃんとしていてくださいね、 マスター?
【エドガー】 ああ…わかってるよ
【ミョルニル】 …あ! 来た来た!!
【ミョルニル】 お医者さん、 こっちこっち!!
【監察医】 あ…ど、どうも… いやぁ… 元気でいいですね…
【エドガー】 すいません、お騒がせして… …で、いかがでした?
【監察医】 …残念ながらと言うべきか エドガーさんの見立ては、 正しいかもしれません
【エドガー】 というと…?
【監察医】 祀官様の遺体に刻まれていた傷は、 異族によるものとは考えにくいです
【監察医】 打撃力の強い刃物… おそらく、 斧のような形状のものではないかと
【エドガー】 …!
【ミョルニル】 斧~!! パラシュだ、パラシュ!!
【監察医】 すみません… この町の設備では、 これ以上の凶器の特定は…
【監察医】 より正確な結果をお求めでしたら、 キトゥリス市場街に 移送されたほうがよいかと
【エドガー】 とんでもない、 十分すぎる結果です ありがとうございます
【監察医】 祀官様の死因に関しては以上ですが、 それより…少々、驚かされるものが… その…これをご覧ください
【エドガー】 …これは…?
【監察医】 手紙のようです 祀官様の胃の中から 発見されました
【エドガー】 !?
【監察医】 死の直前… 自ら飲み込まれたのではないかと …読み取れぬ箇所もありますが…
【エドガー】 …人民区での、 自らの受け入れ先として… この教会に依頼を…?
【監察医】 王都のノーブル教授が、 祀官様に宛てた依頼状のようですね
【監察医】 いやはや… こんなことは私も初めてで、 驚きました
【エドガー】 ノーブル教授… この人民区に向かっているのか…?
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